
「株式投資をはじめる人が増えている」「投資しないなんてもったいない」「早くはじめたほうが資産形成しやすい」——そんな言葉を耳にして関心は持っているものの、損をする不安や難しさを感じてしまい、いまいち踏ん切りがつかない人も多いのではないだろうか。「難しく考えるのは仕方がない。それなら、一番堅実な投資先に月1000円からはじめてみたらどうでしょう?」と語るのは、投資系YouTuberとして人気を博すロジャーパパさん。投資で迷う初心者が、納得感をもってはじめるためのアドバイスをもらった。

投資に迷う人ほど、まず「はじめてみよう!」
株式投資に限ったことではありませんが、どんなことでも「まず、はじめないとはじまらない」ですよね。なにもしなかったら、ビギナーですらありません。
投資においても、投資を知るには、まず投資をしてみることで理解はグッと深まります。読み人知らずですが、そのことをあらわした格言がこちらです。
「卵を割らずにオムレツはつくれない」
でも、闇雲に投資をはじめたら損をする確率は高まります。損するのは誰だって嫌ですよね。そこで、最初に結論をお伝えします。これから投資をはじめるのであれば、毎月1000円からでいいので、米国S&P500のインデックスファンドへの少額の積み立て投資をはじめてみることを私はおすすめします。理由は、長期的には損する可能性がもっとも低いからです。
インデックスファンドとは、日本なら「日経平均」や「TOPIX」など、アメリカなら「S&P500」や「ダウ平均」などの株価指標に沿った投資を、みなさんに代わってファンドが行ってくれる投資商品のことです。例えば、S&P500を基準とするインデックスファンドなら、投資会社がアメリカの上場企業の時価総額の80%を占める約500社に分散投資してくれるので、そこに資金を投じることになります。
上場企業の時価総額の80%ということは、S&P500は、ほぼアメリカ経済そのものといえるでしょう。アメリカの株式市場は過去100年間で8回の大暴落を経験してなお、回復して最高値を更新してきた歴史があるため、今後も成長する確率が高いのです。そのため、S&P500もまた、投資しておけば価値が高まり、分配金を得られる可能性が高いということです。
そんなS&P500でも、単月や単年で見れば資産が増えるときもあれば、減るときもあります。でも、数年単位の長い目で見ればしっかり増えてくれます。その「小さな成功体験」が大切なのです。なぜかというと、多くの人が「投資に興味がある」といって少し勉強をはじめるのですが、結局やらないケースが多いからです。
そこで、勉強は継続したままに、さっそく月1000円から投資をはじめてみましょう。100円でも構いません。個別銘柄株では単価が決まっていて、企業によっては数十万円の用意が必要ですが、インデックスファンドは100円から投資ができます。
そのまま投資のことは忘れてしまっても、自動積み立てにしておけば、1年後、2年後に「投資額1万円が10%増えて1万1千円になっている」といった結果があらわれます。「じゃあ、100万円入れていれば10万円だったの?」と、はじめて投資の力を実感できるでしょう。他人に「投資するといいよ」といわれても、自分が体験しない限りイメージすることは難しいものです。投資に興味はあるけれど、まだ行動に結びつかない人は、今後の人生に「投資」を根づかせるために少額からスタートしてみてください。