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共働き世帯の親子コミュニケーションをIoTでサポート。コクヨが社内研修発のアイデアで新事業

2023/05/01 15:00
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注目のトピックスや新商品、画期的なサービスなど、今知っておきたいホットな情報をOneNews編集部がピックアップ。

今回取り上げるのは、文具大手コクヨの新ブランド「Hello! Family.」だ。主に年中から小学校低学年の子どもを持つ共働き世帯向けに、家族のコミュニケーションをサポートするためのIoT(モノのインナーネット)デバイスを展開。同社の社内研修プログラム「マーケティング大学院」発のアイデアがもとになっている。

【写真】コクヨの新ブランド「Hello! Family.」
【写真】コクヨの新ブランド「Hello! Family.」

ポジティブなコミュニケーションの活性化を目指す

2023年3月に第一弾シリーズとして発売したのは、GPS機能で居場所を知らせる「はろここ」、離れていても子どもが忘れ物をしていないか確認できる「はろたぐ」の2種類。家族の居場所や移動経路の確認、メッセージ交換や予定を一括で把握できるスマホアプリ「ハロファミアプリ」もリリースした。今夏にはスマホとメッセージ交換できるモニター「はろもに」、スマホにメッセージが送れるボタン「はろぽち」を発売予定だ。

「ハロファミアプリ」と4種のIoTデバイスが連携することで、家族が離れていてもお互いの“いま”を共有することができる
「ハロファミアプリ」と4種のIoTデバイスが連携することで、家族が離れていてもお互いの“いま”を共有することができる

位置情報を把握できたり、留守番中の子どもの様子を確認できたりといったIoTはさまざまあるが、同ブランドでは、日常の小さなアクションをほめたり、応援し合ったりと、ポジティブなコミュニケーションを活性化させることを目指している。

「はろここ」(全2色、6930円)。GPS機能で子どもの居場所や、移動経路がリアルタイムでわかる。別途通信料として月額580円が発生する
「はろここ」(全2色、6930円)。GPS機能で子どもの居場所や、移動経路がリアルタイムでわかる。別途通信料として月額580円が発生する

「はろたぐ」(全2色、3960円)。「はろたぐ」を付けた持ち物を「はろここ」とセットで持ち歩かせることで、忘れ物をしていないかをアプリで確認できる
「はろたぐ」(全2色、3960円)。「はろたぐ」を付けた持ち物を「はろここ」とセットで持ち歩かせることで、忘れ物をしていないかをアプリで確認できる

「はろもに」(全2色、1万6280円)。マイクとカメラが付き、子どもの音声メッセージとそのときの表情がスマホに届く。使用するにはWi-Fiの接続が必要。2023年夏発売予定
「はろもに」(全2色、1万6280円)。マイクとカメラが付き、子どもの音声メッセージとそのときの表情がスマホに届く。使用するにはWi-Fiの接続が必要。2023年夏発売予定

子どもが「できた!」の瞬間に「はろぽち」を押すことで、バッジをゲットできたり、親からの反応をすぐにもらえたりする。「はろぽち」(全3色、4840円)。2023年夏発売予定
子どもが「できた!」の瞬間に「はろぽち」を押すことで、バッジをゲットできたり、親からの反応をすぐにもらえたりする。「はろぽち」(全3色、4840円)。2023年夏発売予定


「文房具やオフィス家具の枠にとらわれず、新しい体験価値を」

今回の新ブランドや商品について、担当者に話を聞いた。
「(今回の新ブランドのアイデアはどこから?)コクヨでは事業と人の成長に欠かせない、多様な人材の活躍の実現に向けた社内研修プログラム『マーケティング大学院』を実施しています。『Hello! Family.』のもととなる事業アイデアは、2019年度のマーケティング大学院で開催したコンテストで優勝したアイデアです。その後、事業創出を担うイノベーションセンターへと引き継がれ、マーケティング大学院の流れをくんだ経営企画本部イノベーションセンターの山本容子がリーダーとなり事業化を進めてきました」

子どもの居場所や移動経路をスマホで確認できる
子どもの居場所や移動経路をスマホで確認できる


「(今回の商品の目玉となるポイントは?)コミュニケーションを軸に、子どもも主体的に使いたくなる機能とデザインにして、家族の見守りを実現している点です。機能面ではシンプルなアクションで楽しく使い続けられる工夫を盛り込みながらも、親のニーズを満たす精度と機能を実現。デザイン面では、子どもが手に取りやすいフォルムや色合いでありながら、家のインテリアに馴染むデザインにしました」

好みのパーツなどでアレンジが可能。子どもの「楽しい!」を引き出すデザインに
好みのパーツなどでアレンジが可能。子どもの「楽しい!」を引き出すデザインに


「(苦労した点は?)『親も子も使いやすい』を追求し、機能を洗練させていくことです。開発途中にアプリとデバイスのプロトタイプを用いて実施したホームユーステストにより、過剰な機能はユーザーの使いづらさにつながっている可能性が示唆されました。本当に必要な機能とそぎ落としても、いい機能を見極め、シンプルで使いやすく、かつかゆい所に手が届くプロダクトに仕上げています」

「(「見守りIoT事業」に新たに参入したのはなぜ?)いま人々を取り巻く環境は、デジタル化の進展やそれに伴う働き方や学び方の多様化により、大きく変化しています。当社はそうした変化により発生している新たなニーズを捉えて、文房具やオフィス家具の枠にとらわれない『ワークスタイル』と『ライフスタイル』の領域で新しい体験価値をお客様に届けるために、新規事業領域の拡大に取り組んでいます。そのようななか、共働き世帯が増える昨今、親子間のコミュニケーションの希薄化やすれ違いに悩む家族は少なくありません。そこで当社は、“家族の『いま』は、もっとつながる。”をブランドメッセージとした、家族の新しい形のコミュニケーションをサポートするブランドを立ち上げ、見守りIoT事業へ新たに参入いたしました」

 「はろもに」使用イメージ
「はろもに」使用イメージ


「(ユーザーへのメッセージは?)親が働いていても、子どもが放課後の時間を好きなように過ごせる時間であってほしい。親自身も、当たり前に子育てをしながら働くことが実現できないか、という思いから『Hello!Family.』は生まれました。子どもの今を簡単なアクションで可視化し、親子のタッチポイントを増やし、安心と共に自律や習慣化を促す新感覚の見守りサービスです。私自身、3人の子どもの子育てと仕事を両立しながら、いかに子どもの“いま”を見つめることができるかを、サービスに落としこんでいます。少しでも共感できるユーザーや読者がいてくださると、大変うれしく思います」

今後は、IoTデバイスのバリエーションを拡充させ、将来的には「Hello! Family.プラットフォーム」を構築。アプリとデバイスから収集される情報を集約して、他サービスへの連携・展開することを目指しているという。共働き世帯の力強い味方になりそうだ。

文=伊藤めぐみ

■「Hello! Family.」公式サイトhttps://hellofamily.kokuyo.co.jp

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