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20代の非正規雇用者「正社員になりたい」人は36%、回答理由に本音?

2023/07/17 19:00
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多くの企業で人手不足が叫ばれるなか、「正社員になりたい」と考える人はどのくらいいるのだろうか。20代非正規雇用者400人を対象に、株式会社ジェイック(以下、ジェイック)がアンケート調査を実施。「正社員になりたいか」と質問したところ、「なりたい」と回答した人は全体の36.5%だった。一方で、「なりたくない」と回答した人が26.8%、「どちらともいえない」が36.8%という結果に。それぞれの理由や傾向についてみていこう。

【写真】「あなたは正社員になりたいですか」回答結果
【写真】「あなたは正社員になりたいですか」回答結果

正社員志向は男女で違いあり

男女別の結果をみると、男性の正社員志向は女性より16ポイント高い。44.5%の男性が「正社員になりたい」と回答したのに対して、女性は28.5%だった。一方、「正社員になりたくない」と回答した女性が33.0%であるのに対して、男性は20.5%だった。

男女で違いが見られる正社員志向
男女で違いが見られる正社員志向

正社員になりたい理由・なりたくない理由

「あなたは正社員になりたいですか」
「あなたは正社員になりたいですか」

「正社員になりたい」と回答した理由については、「安定」「収入/給料/ボーナス」「福利厚生」というキーワードが頻出。「安定した収入と福利厚生があるから」「給料が安定するから」「さまざまな保障がアルバイトでは受けられないため」「しっかりと自立したいから」「無期雇用契約で働けるから」「社会的な信用と経済的な安定につながるから」「ボーナスが欲しいから」といったコメントが寄せられた。

一方、「正社員になりたくない」と回答した理由には、「自由」「時間」「縛られたくない」「責任」というキーワードが含まれる。「時間に自由のきく働き方をしているから」「縛られたくないから」「フリーターの方が時間的自由があり、かつ正社員と給料も変わらないから」「週5の8時間勤務がつらすぎるから」「責任が重いから」「正社員で働くのは自分に合っていなかったから」などの声が寄せられた。

また、「どちらともいえない」と回答した理由としては、「具体的に将来像が決まってないから」「今はまだわからない」「両者ともにメリットデメリットがあるから」「なりたいとは思わないが、どうしても嫌というほどでもないから」「ちゃんと働けるか不安だから」「正社員以外にもあればそれでいいから」「なんとなく」などの声があった。

調査の狙いと考察

今回の調査について、ジェイック執行役員の柳井田さんに話を伺った。

ーー今回の調査の狙いは?
「現在の労働市場では、企業の人手不足やアルバイト・パートの賃金上昇、またフリーランスや個人事業などの雇用形態も一般的となり、若者の働き方の選択肢も多様化しています。総務省の労働力調査によれば、パートやアルバイトなどの非正規雇用者は年々増加しており、2022年には前年比で26万人増え、2101万人に達しています(※1)」

「今回ジェイックでは、雇用形態の多様化が進むなかで、若者の『正社員』という雇用形態へのこだわりや希望状況を把握するために調査を実施しました。なお、アンケートを通じて、正社員を目指すことだけが働き方の選択肢ではなくなっているなかで、回答者の方が自分のキャリアを考えてもらうきっかけになればとも考えています」

ーー今回の調査結果のポイントは?
「正社員への希望者は4割弱で、『なりたくない』と答える人も3割弱。そして、『どちらともいえない』が36.8%と最多の結果になりました。学生時代を含めて、キャリア観について情報収集する機会や、自身のキャリアを含む将来設計について考える機会があまりないことがひとつの要因だと考えています」

「調査では、『正社員になりたい』『なりたくない』『どちらともいえない』の3つの回答ごとに、自由記述で理由を聞くことで、回答者の本音を探りました。特に頻出したキーワードを、①「安定」「収入/給料/ボーナス」「福利厚生」、②「自由」「時間」「縛られたくない」「責任」、③「分からない/決まっていない」の3つのジャンルに分けて多様な本音を掲載しています。3つのジャンルのなかでも、一つひとつの回答をみると、それぞれの回答に個々の背景があり、働き方に対する考え方や価値観が多様化している傾向があると感じています」

ーー正社員になりたい/なりたくない理由について、性別による特徴は?
「ジェイックは20代の既卒者やフリーター層などに就職支援サービスを提供していますが、男性の求職者に『正社員になろうと行動を起こしたきっかけ』を伺うと、『彼女と結婚することを決めたから』『家族を支えたい』など、結婚や出産などが契機となっている方が一定数います」

「こうしたことを踏まえて、やはり男性の場合は結婚などのライフイベントを機に、正社員としての待遇の安定や向上を意図して『正社員になりたい』という意識が高まる傾向はあると考えています。ただし、上記はジェイックの就職支援で寄せられる個別の声からの傾向であり、今回の調査で性別による顕著な特徴がある、もしくは違いにこのような背景があるとまでは言及・考察できないと考えています」

ーー調査からの考察は?
「今回、『正社員になりたい』理由としては、『安定や収入』が挙げられました。正規雇用と非正規雇用の生涯賃金の差は大きく、また物価高なども続くなかで、『安定や収入』を求める声は、近年、より強くなっていることが考えられます」

「また『正社員になりたくない』理由としては、『自由や時間』が挙げられました。これはZ世代・ミレニアル世代の顕著な特徴と言えます。株式会社マイナビが2024年卒の大学生を対象に『あなたの就職観に最も近いもの』を調査したところ、1位『楽しく働きたい』、2位『個人の生活と仕事を両立させたい』という、個人やプライベートを重視する結果になりました(※2)」

「また近年、転職の一般化や働き方の多様化により、個人のライフスタイルに合わせて働き方を選択する時代になりつつあることも、正社員になりたくない方が一定数いる結果につながっていると考えます」

ーー読者へのメッセージは?
「今回の調査結果や多様な本音が、個人が自身のキャリア形成や働き方を考えて、自身にとってよりいい選択をされる参考になれば幸いです」

※1…出所/総務省「労働力調査」
※2…出所/株式会社マイナビ 2023年4月公表「2024年卒大学生就職意識調査」

【調査概要】
調査名称:「正社員就職」に関するアンケート
調査対象:20代の、雇用形態がパート・アルバイトか無職の方
調査機関:株式会社アスマーク
調査方法:インターネット調査
回答者数:400人(男性200人、女性200人)
調査期間:2023年5月15日~2023年5月16日

■株式会社ジェイックhttps://www.jaic-g.com/
■ジェイック 就職カレッジ(R)
求職者向け公式Webサイトhttps://www.jaic-college.jp/

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