会社員の理想の休日数は？2日以上連続の有給休暇は「取得しにくい」が半数以上

楽天インサイトが、全国の20～64歳の会社員と会社員管理職の男女1000人を対象に「休暇に関する調査」を実施。理想の休日数は「週休3日」がトップとなり、有給休暇については、「2日以上連続の有給休暇は取得しにくい」と回答した人が半数以上に及んだ。その理由とは？

調査の背景と狙い

同調査は、2023年4月5日(水)と4月6日(木)の2日間、楽天インサイトに登録しているモニター(約220万人)の中の1000人を対象に行ったもの。

この調査の狙いについて、同社の担当者は「2019年4月から労働基準法が改正され、すべての企業において年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対して、年次有給休暇を5日間取得させることが義務づけられました。また、2023年5月8日より、新型コロナウイルス感染症の位置づけは『5類感染症』へと移行し、日常における基本的感染対策が求められなくなったことから、あらためて人々の働き方が見直されています。当社では、このような時勢の変化とともに、人々が休日や有給休暇をうまく活用できているのか、また休日を自己成長、気分転換、リフレッシュなど、どのように活用しているのか、その実態を多くの方に知っていただきたく、今回調査を実施しました」と話している。

理想の休日数は？年代による違いも

まずは「勤め先の現在の休日数」を聞くと、約9割の人が「週休2日」と回答。次いで「週休1日」が7.2％となった。その休日数が「増えてほしいか」と聞いたところ、67.4％が「はい」と回答。

続けて「はい」と回答した人たちに「理想の休日数」を聞いたところ、「週休3日」(78.0％)が最も多く、「4日以上」(「4日」と「5日以上」の合計)と回答した人は16.5%。年代別で見ると、20代・30代は「4日以上」と回答した人の割合が全体での結果よりも5ポイント以上高かった(20代：22.4%、30代：23.9%)。一方、50代で「4日以上」と回答した人は7.3％にとどまった。

そこで、休日が「増えてほしい」と回答した人にその理由を聞いたところ、1位は「趣味の時間を増やしたいから」(49.6％)、2位は「体が休まらないから」(46.4％)、3位は「気持ちがリフレッシュできないから」(44.7％)。性別で見ると、女性は「体が休まらないから」(60.5％)、「気持ちがリフレッシュできないから」(54.0％)が男性と比較して10ポイント以上高く、休日に心身のケアを優先している傾向が見られた。

休日の過ごし方については、「自宅で過ごしたい派」が約6割。「ゆっくり寝る」と回答した人が25.6%と最も多く、次いで「買い物」(24.3%)、「家族との時間」(19.4%)となった。

2日以上の有給休暇、取りにくさを感じる理由は？

そして、有給休暇の取得について聞いたところ、1日以内の有給休暇を「取得しやすい」と回答した人は74.6％、2日以上連続の有給休暇を「取得しやすい」と回答した人は47.1％に。一方で、女性の40代・50代以上は、約6割が2日以上連続の有給休暇を「取得しにくい」と回答し、有給休暇の取りにくさを感じている傾向が見られた。

2日以上連続の有給休暇を取得しにくい理由としては、「自分が休むと同僚に負担がかかるから」(32.7％)、「休暇を取れる雰囲気が職場にないから」(20.6％)、「休暇の間に業務対応が発生するかもしれないから」(20.4％)という声が上がっている。

ちなみに同社の担当者は、これらの結果に対し「女性40代・50代以上は、『自分が休むと同僚に負担がかかる』ことや『休暇を取れる雰囲気が職場にない』点など、外部環境が要因で2日以上連続の有給休暇を取得しにくいと感じる傾向にあります。一方で、男性40代・50代以上については、『休暇を取るとほかの日に残業することになる』ことや、『休暇の間に業務対応が発生するかもしれない』ことに対して、有給休暇を取得しにくいと感じる方が多いようです」と分析している。

なお、同社は今回の「休暇に関する調査」のほかにも、「終活に関する調査」や「お酒に関する調査」など、時世やトレンドに合わせたさまざまな調査結果を発表している。

出典：楽天インサイト「休暇に関する調査」2023年4月調べ