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災害時にこそお口の健康に気をつけて!サンスターが新サイトでSDGsを発信し続ける理由とは?

2023/12/15 11:30
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「G・U・M(ガム)」ブランドなどのオーラルケア用品、ヘアケア・スキンケア用品、健康食品などの商品を取り扱うサンスターグループ(以下、サンスター)は、グループ一丸となってサステナビリティ向上のための取り組みを推進している。

そのなかでも、サンスターのサステナビリティに関する具体的な活動や、事業を通した取り組みを紹介するWebサイトが「サンスターサステナビリティCLIP」だ。このサイトには「地球環境」、「共に生きる」、「災害に備える」、「健やかな人生」という、4つのテーマに沿った記事が掲載されている。

今回は、サンスターサステナビリティCLIPの開設をはじめとした、サステナビリティに関するサンスターの取り組みについて、広報部 サスティナビリティグループ長の草野彰吾さんにインタビューを行った。

サンスター 広報部 サスティナビリティグループ長 草野彰吾さん
サンスター 広報部 サスティナビリティグループ長 草野彰吾さん【撮影=福井求】


サンスターサステナビリティCLIPが始まったきっかけ

ーーはじめに、サンスターサステナビリティCLIPというサイトを始められた背景について教えてください。
【草野彰吾】実は、このWebサイトができる前には、前身のメディアがありました。そこでは、2020年以降のコロナ禍によるステイホームの情報を発信していました。あのころは「家にいましょう」という空気感でしたが、それでも弊社としては健康に過ごしてもらいたいという願いがありました。そこで、お口の健康をはじめした情報を2020年4月ごろから発信していました。

【草野彰吾】その後、緊急事態宣言が解除されるなどして2020年6月ごろから外に出られるようになり、家の中でも外でも健康でいられる情報を発信しようと、衣替えを行いました。世の中はコロナで大変でしたが、サンスターとして役に立てる情報を発信していこうと、Webサイトを運営していました。

サンスターサステナビリティCLIPのイメージ画像
サンスターサステナビリティCLIPのイメージ画像【提供=サンスター】


ーーもともとはコロナ禍での暮らしに役立つ情報発信が目的だったのですね。
【草野彰吾】そうだったんです。ですが、時がたつにつれてコロナが定常化してきて、ニューノーマルの時代がやってきました。そこで、これまでのようなコロナ禍における健康の情報だけではなく、環境や防災といった社会的な課題について、サンスターとして役立つ情報も発信していこうと、方向性を変えることになりました。

【草野彰吾】そして、最近になってニューノーマルという言葉もすこし古く感じるようになってきました。それまでは巷の情報も含めた、幅広い内容の記事を発信していたのですが、サンスターとしての会社や社員の取り組みを中心に発信していこうとなり、現在の4つのジャンルに分かれているサンスターサステナビリティCLIPを開設し、運営していくことになりました。

ーーコロナ禍にはどのような情報を発信されていたのでしょうか?
【草野彰吾】コロナ禍は、みなさんがお口の健康にあらためて気づかされる時期だったと思います。またいろいろなことで不安になっていた時期でもあったので、なるべく楽しく過ごすために、健康をはじめ、ステイホームを快適に過ごすための情報を発信していました。

【草野彰吾】全身の健康や感染症に対する知識なども発信しました。たとえばですが、ウイルスは鼻とか口から入ってくるので、口の中が汚れて菌がたくさんいると、そちらと戦わなければいけなくなり、ウイルスに対する抵抗力が弱くなってしまうのです。口の中を突破されないためにも、常に口の中を清潔にきれいに保つことが大事ですよ、といった実用的な情報をお伝えしていました。

ページ内は「地球環境」、「共に生きる」、「災害に備える」、「健やかな人生」の4つのカテゴリーがある
ページ内は「地球環境」、「共に生きる」、「災害に備える」、「健やかな人生」の4つのカテゴリーがある【提供=サンスター】


4つの分野で伝える、サンスターならではのサステナビリティ

ーーサイトのページを「地球環境」「共に生きる」「災害に備える」「健やかな人生」の4つのジャンルに分けた理由を教えてください。
【草野彰吾】最終的にこうなったのは、弊社だからこそできる情報発信や可能な貢献、そして得意分野はどのようなものかといったところを加味して、この4つのジャンルにしました。特に、弊社ならではのジャンルが「災害に備える」です。たとえば、地震や台風などの災害の際は水不足が起こり、手も洗えないし歯磨きもできないという状況になってしまいます。これが原因で肺炎にかかる高齢者がすごく多いのです。

【草野彰吾】このような情報はサンスターだからこそ一生懸命発信できるのだと思います。東日本大震災や熊本地震の際などに、私たちはさまざまな支援をしてきました。そのため、これまでに弊社が培った知識やノウハウを記事として配信することで、いざというときに役立つ情報を知ってもらいたいと思い、独自の切り分けをしています。

「災害に備える」のページ。震災や台風などの災害が来た際に役立つ情報が載っている
「災害に備える」のページ。震災や台風などの災害が来た際に役立つ情報が載っている【提供=サンスター】


ーー健康や環境だけでなく、防災もカテゴリーに入っているのがサンスターさんらしいですね。
【草野彰吾】災害の避難現場では虫歯や歯周病になりやすいんですよ。避難所には支援物資が大量に届きます。そのなかには子ども向けのお菓子もある場合が多いのですが、避難所では洗面所も順番待ちで自由に歯磨きができません。そのため虫歯になりやすいのです。これは子どもだけではなく、老若男女すべてに言えることです。

【草野彰吾】人間は、基本的にお口から栄養を取り込みます。なので、口の健康を維持していないと、栄養がうまく取れなくなって栄養バランスも崩れて体調を崩してしまいます。子どもにとっては成長や発達に影響がでますし、高齢者であれば栄養不足で病気にかかりやすくなります。そのため、お口がいかに全身に関わっているかを、さまざまな形でお伝えしています。そのなかでも、「災害の時はいつも以上に気をつけましょう」ということを伝えるため、ひとつのジャンルとしているのです。

ーーお口のケアはつい怠けてしまいがちです。だからこそサンスターさんに啓発いただくことで、私たちも普段の歯磨きから見直すことができそうです。
【草野彰吾】近年は災害の備えもどんどん進化しているので、そのような情報を専門家にインタビューして記事化しています。最近ですと、日常生活の延長線上にその防災対策ができるようなことを初めからやっておく、ということを発信していますね。たとえば夜ご飯に防災食を作ってみるとか、災害時にどこに集合するかを日々の雑談で把握しておくとか、そのような常日頃から行える防災のすすめを記事で伝えています。

【草野彰吾】また、防災備蓄についてもただ常備してほったらかしておくのではなく、自分の好きなものや食べたいものを少し多めに入れておいて、日常的に食べたり飲んだりして循環させておく「ローリングストック」がおすすめです。好きなものなら日常的に消費できますし、いざ災害が起こった際にでも好きなものがあれば心身を満たしてくれます。このような普段からできる災害対策を専門家と一緒に発信しています。

ーー防災ってすごくめんどくさいことのように感じるかもしれませんが、日常的に楽しんでするだけでも意識が180度変わりますね。
【草野彰吾】そうですね。また、弊社では「健康道場 緑黄野菜」などの野菜の缶ジュースを販売しています。野菜ジュースは日常的に飲むことができますし、災害時にも役立ちます。災害時には栄養バランスが偏りがちですし、新鮮な野菜を食べられない可能性もあります。その際に野菜ジュースは役立ちますし、水がないときには料理にも使えます。このように、日常にも災害にも健康を保てる製品を紹介できるのも弊社の特徴です。

サンスターが発売する野菜ジュース「健康道場 緑黄野菜」
サンスターが発売する野菜ジュース「健康道場 緑黄野菜」【提供=サンスター】


大地震に備えてサンスターが取り組んでいることとは?

ーー現在、首都直下地震や南海トラフ地震が危ないと言われています。今後起こるであろう災害に備え、サンスターさんはどのような発信をしていますか?
【草野彰吾】弊社では数年に一度防災の意識調査を行っています。一般の人の知識がどうなっているか、何を備えているのか、そしてハミガキとか歯ブラシとか備えているのか、といったことを調べています。直近では2021年と2023年に行いました。なかでもオーラルケアの備蓄について調査したところ、2021年は全体の11%で、その後も継続的に情報発信をしていますが、2023年では15.6%でした。

ーーオーラルケア用品を備えている人はまだ少ないのですね。
【草野彰吾】そうなんです。実際に災害を経験された人ほど、オーラルケア用品を備えればよかった、歯ブラシなどの備えが必要だと実感しているという調査結果も出ています。災害が起こってみないと気づけないことってたくさんあるので、それを事前に情報としてお知らせするということをしています。

【草野彰吾】また、弊社では「長期保存用ガム・デンタルリンス」という防災備蓄用の液体ハミガキも販売しています。デンタルリンスは基本的に3年が使用期間なのですが、備蓄用のものは5年持ちます。自治体の防災備蓄品の交換サイクルが5年なので、それに合わせています。自治体が液体ハミガキを備蓄するのは、断水が起こるからなんです。災害時、水は主に飲み水に使用されるので、歯磨きは後回しになってしまいます。液体ハミガキを口に含んで歯をみがけば水を使わずに、お口の健康を保てます。

災害備蓄用の「長期保存用ガム・デンタルリンス」。使用期限が5年と、一般販売用よりも長い
災害備蓄用の「長期保存用ガム・デンタルリンス」。使用期限が5年と、一般販売用よりも長い【提供=サンスター】


ーー災害時は普段の常識が通じなくなりますね。いつでも歯磨きができる環境をありがたく感じます。
【草野彰吾】そうですね。2016年の熊本地震のときには被災者の方々に、災害時の歯磨きの方法を伝えたりもしました。九州はもともと地震の少ない土地で、災害時のお口の健康の大切さが伝わっておらず困っているというお声を地元の歯科衛生士さんからいただきました。そこで、避難所の方々に歯磨きの大事さをわかってもらうためのポスターを半日で作り、九州支店の営業マンに大量のデンタルリンスと一緒に車に積み込んでもらい、被災地に届けました。

【草野彰吾】水が少なくても歯が磨けますよ、もし歯ブラシがなければタオルやティッシュで歯垢や食べカスを拭き取るだけでもいいんですよ、ということを伝えました。とにかく、虫歯や歯周病のもととなる歯垢や食べカスをとりのぞくだけで、虫菌や歯周病菌の増殖を抑える効果があるんです。また、唾液には抗菌作用や口の中を清潔に保つ機能があるので、顎の下の骨の内側をちょっと押すと唾液がでるよ、ということも教えて口内環境をきれいに保ってもらうことに尽力しました。

個別包装になった「長期保存用ガム・デンタルリンス」。避難所で個人個人に配りやすい
個別包装になった「長期保存用ガム・デンタルリンス」。避難所で個人個人に配りやすい【提供=サンスター】


ーー水もなく不安な状態のなか、歯磨きができることは心身ともにありがたいことだと思います。
【草野彰吾】また、このような災害時のお口の健康の守り方について描いたポスターを、全国のマスコミや西日本新聞が報道してくれました。また日本政府がX(旧Twitter)でもこのポスターを発信してくれたり、厚生労働省や日本歯科医師会がホームページに掲載してくださったりしました。みなさんの協力をいただいて、情報を拡散することができました。

【草野彰吾】普段から災害歯科の専門家や防災関係の方たちとコミュニケーションをとることで新たな情報が入ってきて、災害時に何が求められているかがわかります。近年、地球温暖化による自然災害の大型化などで対処法も変化しています。そこから必要な情報発信をしたり、災害に備えるための商品ができたりすると、サンスターの存在価値が高まると考えています。

2016年の熊本地震以降、避難所で活用されているポスター
2016年の熊本地震以降、避難所で活用されているポスター【提供=サンスター】


サンスターサステナビリティCLIP:https://jp.sunstar.com/s-clip/

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