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水中ドローンがとらえた深海の世界!サンシャイン水族館で「ゾクゾク深海生物2023」が開催

2023/01/13 19:00 | 更新 2023/04/16 23:17
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今回取り上げるのは、サンシャイン水族館で、深海生物に焦点を当てたイベント「ゾクゾク深海生物2023」。2023年1月13日(金)から3月12日(日)まで開催中だ。

「駿河湾の深海生物を大調査!」をテーマに深海イベントが開催
「駿河湾の深海生物を大調査!」をテーマに深海イベントが開催


7回目の開催となる今年は、「駿河湾の深海生物を大調査!」がテーマ。駿河湾は日本一深い湾で、現在も前人未到の未開拓エリアが多く、2021年に「ヨコヅナイワシ」が新種登録されるなど、いまだ多くの謎に包まれている。サンシャイン水族館では2019年より駿河湾を中心に、深海生物調査や水中ドローンを用いた生物相(せいぶつそう※1)および環境調査に取り組んできた。
(※1)生息している生物の種数の組成のこと

今回はこれまでの調査内容に加え、国内初展示となるヨコヅナイワシの冷凍標本や、2022年国内最長展示を記録した深海のアイドル、メンダコの特集などを中心に、同館が採集した生き物や迫力ある標本・映像を通し、深海の秘密と魅力に迫る。

水中ドローン
水中ドローン

メンダコ
メンダコ


また、深海の世界をより身近に感じてもらうため、深海特別バージョンの「バックヤードツアー」、深海にまつわるトークイベント「深海トーク」、調査ミッションをクリアしながら楽しめるクイズラリー「調査ファイルを復旧せよ」などの体験イベントや、深海ゴミの脅威についての解説展示を実施。さらにサンシャイン水族館本館横の特設会場では、「リュウグウノツカイ」の標本や「ミツクリザメ」の剥製の展示に加え、魚釣り体験ゲームが楽しめる「ワクワク深海ランドwith釣りスピリッツ」を2月19日(日)まで開催している。

「ワクワク深海ランドwith釣りスピリッツ」
「ワクワク深海ランドwith釣りスピリッツ」


水中ドローン調査とアームを用いた生物採集

深海の入口にあたる水深200メートル付近はまだまだ知られていないことが多く、同館では定期的な調査を通じて、深海生物の生きている状態の映像や生息環境など、さまざまな情報を集めて発信し、生物飼育や展示に生かすことを目標としている。

2019年より小型で遠隔の操作性に優れたFullDepth社製水中ドローン(無人探査機)を用いた深海調査を定期的に実施し、未知の領域を解明する研究に着手。2022年からは新しい取り組みとして水中ドローンにアームを取り付けて生物採集を行っている。これまでの調査で得られたデータを深海生物の飼育に生かし、2022年にはメンダコの長期飼育に成功した。このコーナーでは、これまでや今後の調査についてパネルで解説するとともに実際に採集した生き物の展示を行う予定。そのほか、水中ドローンや定点カメラがとらえた深海映像も放映する。

水深2000メートル付近の定点カメラの様子
水深2000メートル付近の定点カメラの様子

水中ドローン(水深200メートル付近)で撮影した画像1
水中ドローン(水深200メートル付近)で撮影した画像1

水中ドローン(水深200メートル付近)で撮影した画像2
水中ドローン(水深200メートル付近)で撮影した画像2


近年、新種として確認されたばかりで、深海2000メートル域における生態系の頂点に位置する(トッププレデター※2)ことがわかった大型の深海生物であるヨコヅナイワシの冷凍標本(※3)を日本初公開する。今まで公開されたヨコヅナイワシはいずれも液浸標本であるため、今回展示する冷凍標本ではより生きている状態に近い姿を見ることができる。2022年9月16日に駿河湾焼津沖の水深2200メートル付近で採集された本個体は、体長約135cmで体重34.6kg。世界最大の深海硬骨魚(※4)であるヨコヅナイワシは鱗が剥がれやすい特徴があり、採集されることは非常に珍しく、本件が世界7例目となる。
(※2)頂点捕食者。自分自身を捕食するものがいない、食物連鎖の頂点に位置する生物のこと
(※3)採集個体をマイナス20度~マイナス40度で冷凍する「冷凍保存」による標本
(※4)骨格が主として硬い骨から成る魚類

ヨコヅナイワシ
ヨコヅナイワシ


ヨコヅナイワシを採集した同館スタッフの上市光之(かみいちひかり)さんに話を聞いた。

「今回乗船した深海底延縄(そこはえなわ)漁は、駿河湾の深海2000メートル以深の魚を狙う特殊なものです。釣り針のついた仕掛けのロープを海底まで落とし、ロープを巻き上げてかかった魚を1匹ずつ確認していきます。仕掛けの回収も中盤に差しかかった頃、船頭さんの『ヨコヅナーーー!』という一声で、海面に上がってきた魚を見て驚きました。体は、写真で見ていたものと色が異なり深い藍色で綺麗な姿でした。聞いていたとおり、鱗がかなり剥がれやすかったので、細心の注意を払いながら、3人がかりでヨコヅナイワシをクーラーボックスに収容し、状態よく保存するためすぐに冷凍保存を行いました。ヨコヅナイワシの冷凍標本展示は日本初となります。貴重なこの機会にぜひ足を運んでいただけたらと思います」

■「ゾクゾク深海生物2023」開催概要
会期:2023年1月13日(金)~3月12日(日)※特設会場で開催中の展示や「わくわく深海ランドwith釣りスピリッツ」は2月19日(日)まで
時間:10:00~18:00※最終入場は閉館1時間前
会場:サンシャインシティ ワールドインポートマートビル・屋上 サンシャイン水族館
料金:サンシャイン水族館の入場料のみ ※バックヤードツアー、深海トークは有料

担当者に話を聞いてみた。

「(今回のイベントの狙いは?)形態や生態にさまざまな特徴を持つ深海生物の魅力、およびサンシャイン水族館による深海生物調査の取り組みを皆様に少しでも知っていただけたらと思い、当イベントの企画にいたり、7回目の開催となる毎年好評いただいているイベントです。サンシャイン水族館が自ら入手した生体、標本、映像等を展示し、深海生物の不思議さやおもしろさを小学生のお子様にもわかりやすく伝えていきたいと思っております」

「(今回のイベントの目玉は?)今回の展示では、世界7番目の採集例にして、冷凍標本としては日本初展示となる、ヨコヅナイワシの展示が一番の目玉となっております。ヨコヅナイワシは2021年に新種登録をされたばかりで採集例も少なく、間近で標本観察できる大変貴重な機会となっております。また、水中ドローンを用いた深海調査の記録や2022年に国内最長展示記録を更新したメンダコの飼育記録の展示など、当館独自の取り組みをご紹介しております」

「(ユーザーへのメッセージは?)暗闇・低温・高水圧と、地上とは全く異なる環境である深海にも生命は存在し、彼らの生き抜くための工夫は非常に興味深いものがあります。そんな深海生物の魅力をたっぷりとお伝えし、少しでも興味を持っていただけたら幸いです。皆様のお越しを心よりお待ちしております」

■サンシャイン水族館「ゾクゾク深海生物2023」
https://sunshinecity.jp/file/aquarium/zokuzoku_deep_sea/

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