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FP飯村久美さんに学ぶ『貯蓄1000万円の壁』を越えるコツ。貯めるお金と使うお金を管理する「口座使い分け」

2023/05/05 18:30
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円安による生活コストの上昇や、老後資金問題など、お金に関する漠然とした不安を抱えている人も多いはず。一方で、これまでにも「お金を貯めたい」と考えてきたにもかかわらず、なかなかうまくいかないという人も少なくないだろう。ここでは、『年収300万円でもラクラク越えられる「貯蓄1000万円の壁」』の著者でもあるファイナンシャルプランナーの飯村久美さんが、お金を増やすコツを伝授。

今回は第32回。

ファイナンシャルプランナーの飯村久美さん
ファイナンシャルプランナーの飯村久美さん【撮影=樋口涼】


貯蓄にまわすお金をつくる「貯める力」と「稼ぐ力」の次は、そのお金を運用(投資)して増やしていく「増やす力」について見ていきます。増やす力を付けないことには、ほぼ利息がつかない銀行に、ただお金を預けているのとなんら変わりません。

増やす力こそ、貯蓄1000万円を達成するための“社長”の腕の見せ所になります。


お金を上手に増やすには、まず、「使う口座」と「貯まる口座」の2種類を用意しましょう。これは、貯蓄をはじめる基本中の基本です。

「使う口座」は、給与が振り込まれる口座がよいでしょう。家賃(住宅ローン)や水道光熱費、通信費、保険料などの固定費の引き落とし、またクレジットカードの支払いやその他の生活費をストックしておく口座になります。

一方の「貯まる口座」は、お金を貯めていくための専用の口座です。このふたつを用意することで、お金が貯まる第一歩は完了です。次に大切なことは、貯まる口座は、なるべく簡単にはお金を引き出せない口座にすることです。

例えば、勤務先で申し込む、住宅資金や老後資金を蓄えるための「財形貯蓄」や、民間の金融機関で申し込む「自動積立定期預金」、それから「iDeCo」や「つみたてNISA」も、この貯まる口座のイメージです。

住宅購入の頭金用、教育費用、旅行用、老後資金、その他など目的別に「貯まる口座」をつくるのもおすすめです。給与が振り込まれたら、まず貯蓄にまわすお金を「貯まる口座」に入金する。そして、「使う口座」の中で生活費をやりくりしていきます。

2種類の役割の違う口座を持つことで、毎月必ず決まったお金を貯めることができます。毎月コンスタントに増えていく残高を確認するだけで、今月もまた夢に一歩近づいたという実感がわいてきます。

また、使うだけの口座を持つことで、お金の管理がとてもラクになります。使う口座から固定費の引き落としやクレジットカードの支払い、生活費やお小遣いの引き出しなどをすべて行うのですから、通帳を見れば、どこにどれだけお金を使ったのかすぐにわかります。

ぜひ、この口座使い分け術をすぐにはじめてみてください。そして、貯まる口座の通帳や残高明細書を眺めることを習慣にしましょう。それだけで、貯蓄に対するモチベーションが確実に高まります。

多くの銀行で紙の通帳の発行が廃止や有料化されています。最近は、通帳を使っていない人も増えていることでしょう。口座開設のときに見ただけで、どこにあるかさえわからない人もいるのではありませんか?

そんなあなたにおすすめなのが、スマートフォンの銀行アプリです。多くの銀行が専用アプリを持っているので、スマートフォンにインストールしておけば、いつでもどこでも口座明細を眺められます。

そして月に1回、できれば週に1回は口座明細を眺めるようにしましょう。しっかり貯蓄を増やす努力をし、口座の金額を眺めれば眺めるほど、貯蓄1000万円に近づいていることを実感できるはずです。

ファイナンシャルプランナーの飯村久美さん
ファイナンシャルプランナーの飯村久美さん【撮影=樋口涼】


この記事のひときわ#やくにたつ
・「使う口座」と「貯まる口座」の2種類を用意する
・貯まる口座は、なるべく簡単にはお金を引き出せない口座にする
・貯まる口座の通帳や残高明細書を眺めることを習慣にする

編集協力=岩川悟(合同会社スリップストリーム)、洗川俊一、横山美和、撮影=樋口涼

『年収300万円でもラクラク越えられる「貯蓄1000万円の壁」』
株式会社KADOKAWA(2022)

【プロフィール】
飯村久美(いいむら・くみ)
金融機関在籍中にファイナンシャルプランナー(FP)の資格を取得。退職後、自らの経験から、お金の正しい知識を身につけることが「生活を守る手段」であり、「やりたいこと」や「夢」につながると痛感。その経験を伝え、その人の夢が叶うマネープランをサポートすることを目的として、2006年FP事務所を開業。テレビやラジオ出演、セミナー講師など幅広く活躍中。著書に『ズボラでもお金がみるみる貯まる37の方法』(アスコム)、『シングル女子の今日からはじめる貯蓄術』(成美堂出版)、『子どもを持ったら知っておきたいお金の話』(KADOKAWA/中経出版)、『お金の先生! できるだけ簡単にお金が増える方法を教えてください。』(アスコム)、監修書に『一生お金に困らない! 貯め方・増やし方』(ナツメ社)などがある。FP事務所アイプランニング https://www.fp-iimura.jp

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