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お金がしっかり貯まる「賢者の節約術」。年間300万円貯める“節約オタク”の20代女子が実践!最初に取り組むべき節約法4選

2023/03/10 18:30 | 更新 2023/03/13 20:06
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テレビをつけてもニュースサイトを見ても、毎日のように見聞きするのが「物価高」に関する話題。さらには金利が上昇傾向にあるなど、多くの人が「節約」を意識するようになっている。「節約連載」に登場するひとり目は、節約・投資系ユーチューバーとして人気を集める森ふゆこさん。自ら「節約オタク」と名乗る森さんが実践してきた基本の節約法を教えてもらった。

節約・投資系ユーチューバーとして人気を集める森ふゆこさん
節約・投資系ユーチューバーとして人気を集める森ふゆこさん


浪費家だったOLが「節約オタク」になったわけ

――今のように「節約オタク」と称して節約・投資系ユーチューバーとして活動をするようになった背景には、どんなことがあるのでしょうか?
【森ふゆこ】最も大きなきっかけは、社会人になって親元を離れて自分の稼ぎだけで暮らすなかで、「生活が苦しい」と率直に感じたことでした。今思えば単純に浪費をしてしまっていたのですが……(苦笑)、当時の私にはそんなつもりはなかったわけです。もちろん、お金はいつになっても貯まりません。

【森ふゆこ】ぼんやりと将来のことを考えると、家やマンションといった高い買い物をするかもしれませんし、いつか子どもを産むことだってあるかもしれない。そうなったらお金が必要なのは言うまでもありません。当時の私は、「家を買うことも子育てすることも到底無理だ……」と感じていました。

――そこで、森さんはどんな行動に出たのでしょう?
【森ふゆこ】まずはYouTubeを活用しました。「両学長 リベラルアーツ大学」や中田敦彦さんのチャンネルを観て、お金について学ぶようになり、経済的自立と早期退職を意味する「FIRE(Financial Independence, Retire Early)」というものの存在についても知りました。当時は会社勤めに嫌気が差していたこともあって、「私でも頑張って節約や投資を続けたら、会社を辞められるかも……」と、ますますお金について熱心に学ぶようになったのです。

――「会社を辞めたい」という気持ちも、お金について学ぶきっかけとして大きなものだったのですね。
【森ふゆこ】私が最初に就職したのはある電子系のメーカーでした。開発職の仕事自体は楽しかったのですが、年功序列といった古い体質がどうしても抜け切っていない会社で……。歴史のある企業でしたし、若いときの給料は安くてもそのまま働き続けていたら将来的には収入は安定したかもしれません。

【森ふゆこ】ただ、波風を立てずに、なあなあで仕事を進めることがよしとされる風潮がある会社でもあったのです。例えば、私が業務改善案を提案したとしても、会社のトップなど上層部の人たちには喜ばれる反面、業務改善を面倒だと捉える現場の先輩たちからは煙たがれるといったこともありました。どこでもそのようなことはあるのだと思いますし、その会社が特別だったわけではありませんが、そのような企業風土に私自身が合わなかったのです。

――今は脱サラしてフリーランスになりましたよね。
【森ふゆこ】YouTubeやブログを生業として生きるようになったことで、私には成果主義での働き方が合っていたのだと強く感じています。そういう意味では、今は精神的にも当時よりずっと安定しているかもしれません。

森さん自身が実践してきた節約法を紹介
森さん自身が実践してきた節約法を紹介

家計簿アプリで自分の浪費癖に気づく

――お金について学んだ森さんご自身が実践してきた節約法のうち、特に有効だと感じるものをいくつか教えてください。
【森ふゆこ】節約オタクですから節約法はたくさんあるのですが、それは私のYouTubeを観てもらうとして、ここでは、①「家計簿をつける」、②「欲しいものをすぐに買うのではなく、『欲しいものリスト』に書いていったん寝かせる」、③「投資について学ぶ」、④「スマホ代、電気料金、保険料、家賃を見直す」の4つをあげたいと思います。

――①「家計簿をつける」ことから順に、それぞれの効果や注意点などを教えていただけますか?
【森ふゆこ】私がお金について学ぶようになったとき、まずは手書きの家計簿をつけるようにしてみたのですが、もともとずぼらということもあって……すぐに投げ出してしまいました。そこで、家計簿アプリを使ってみたのです。具体的には「マネーフォワード」ですね。

【森ふゆこ】お金をしっかり残していくには、自分がどんなことにどれくらいお金を使っているのかという状況を認識することが欠かせません。ただ、その不可欠な作業も、手書きとなると私のように面倒になってやめてしまったり、あるいは記入漏れや集計ミスをしたりする可能性もあります。

【森ふゆこ】でも、家計簿アプリならその心配はありません。自分の銀行口座やクレジットカードを連携させておけば、自動的に「食費」「日用品」「嗜好品」といったふうに項目別に家計簿をつけてくれるので誰にでもできます。

――そうして、自分のお金の流れが見えるようになった。
【森ふゆこ】自分自身の浪費癖が明確に見えるようになりました。以前の私は、1カ月の生活費が20万円くらいだと思っていたのですが、家計簿アプリを確認すると25万円ほど使っている月も珍しくない……。「え、嘘でしょ!そんなに使ってないよ」と思って購入履歴を確認すると、当たり前ですが本当に使っているのです(苦笑)。

【森ふゆこ】私の場合、一度に数万円を使うようなことはあまりなかったのですが、仕事で疲れているようなときに、「たまにはいいよね」と自分へのご褒美として1週間に1回くらいのペースで数千円を使ってしまっていて、それが積み重なって大きな出費となっていました。そうした自分の浪費癖に気づいて反省し、お金の使い方を見直すようになったわけです。

いつでもどこでもものが買える時代だからこその節約法

――②は、「欲しいものをすぐに買うのではなく、『欲しいものリスト』に書いていったん寝かせる」です。
【森ふゆこ】家計簿アプリによって自分がどんな浪費をしやすいかということが見えたため、その浪費を防ぐための方法として実践したのが②です。

【森ふゆこ】つい最近もあるバッグが欲しくなったのですが、そのバッグというのが全部で6、7色もカラーバリエーションがあるのです。私は全色欲しかったので、自分の「欲しいものリスト」に「あのバッグが全色欲しい!」というふうに書き込みました。もちろん、書き込んだ時点では本当にそう思っていたのですが、いったん寝かせて1週間後くらいにリストを見てみたら、「全色って何!?」と自分であきれてしまって、浪費を防ぐことができました。

――20年ほど前と比べると、今はいつでもどこでもネットショッピングでものを買える時代ですから注意が必要ですよね。
【森ふゆこ】ネットショッピングが便利なのは間違いありませんが、必要のないものを衝動買いしてしまう可能性もそれだけ高まっていますよね。ネットショッピングを利用するときにも、商品をカートに入れて一度寝かせるという方法が節約のために有効だと思います。

――③は「投資について学ぶ」です。学ぶ手段としてはやはりYouTubeが入りやすいですか?
【森ふゆこ】もちろん正しい情報を出していることが前提ですが、お金や投資のネタを扱うYouTubeチャンネルや、投資家をはじめお金に詳しい有識者が書いた書籍から学んでいくのがいいのではないでしょうか。私がバイブルとしているのは、投資哲学の名著として世界的に名高い『敗者のゲーム』(日本経済新聞出版)、税理士の大河内薫さんの著書『貯金すらまともにできていませんがこの先ずっとお金に困らない方法を教えて下さい!』(サンクチュアリ出版)などですね。

――そのようにして、投資の知識を増やしっていたのですね。
【森ふゆこ】私は投資について学んだことで、「つみたてNISA」のほか、「特定口座」を使った株式投資も行っています。その結果、お金の価値に対する考え方も本人が驚くほどに変わりました。浪費をしていた時代は「1500円は小さなお金であり、1時間残業すればもらえる金額だ」というふうに思っていたのですが、投資を始めてからは「この1500円を浪費しないで投資にあてたら、10年後、20年後には倍以上になっているかもしれない」と考えるようになり、節約と投資に励むことができるようになりました。もっと言えば、投資をするようになってから、節約にもより拍車がかかったと言っていいと思います。

――投資というと、未経験者からすると「怖い」「難しそう」と感じることもあると思います。そんな人にアドバイスをお願いします。
【森ふゆこ】「投資」とひとことでいっても種類はさまざまで、確かに詐欺まがいのような商品もこの世の中には存在します。でも、「つみたてNISA」の場合であれば、金融庁が厳選した堅実な商品ばかりがラインナップされていますから、リスクがものすごく大きなわけではありません。ですから、過度に怖がる必要はないと思います。

【森ふゆこ】ただし、投資はあくまでも余剰金で行うのが大前提。これまでお金を貯められなかったという人なら、まずは普段のお金の使い方を見直して余剰金を貯金することから始めてほしいと思います。そうして貯金ができるようになったら、しっかりと投資について学んだうえで投資も始めてみましょう。

「自分にとってのベストは何か?」と考える習慣を身につけてほしい
「自分にとってのベストは何か?」と考える習慣を身につけてほしい

ほかの誰でもない「自分のベスト」を見つける

――最後の節約法は、④「スマホ代、電気料金、保険料、家賃を見直す」です。これはいわゆる固定費の見直しという解釈でよかったですね。
【森ふゆこ】月ごと、年ごとといった具合に、一定期間ごとに決まったお金を払い続けることになりますから、これらの固定費を抑えられるかどうかでその後に残るお金には大きな差が生まれます。

【森ふゆこ】「スマホ」「電気」「保険」については、人によってベストの業者が変わってきます。例えばスマホの場合なら、利用は通話が中心なのかデータ通信が中心なのか、データ通信をどのくらい利用するのか、あるいは電気の場合なら電気をよく使用するのは日中なのか夜間なのかといった各自の条件によって料金が安くなる業者は異なります。ですから、「価格.com」などが運営する比較シミュレーションサイトで、「自分にとって最も安い業者」を割り出してほしいと思います。

――保険についてはどうでしょう?
【森ふゆこ】これも、やはり人それぞれですよね。パートナーや子どもがいる人なら死亡保険や医療保険を含む生命保険に入るべきだと思いますが、独身であればそうとも限りません。日本の場合、原則的にはすべての国民が国民健康保険と社会保険という健康保険に加入していますし、「高額療養費制度」といって医療費が一定の上限額を超えた場合にはその超過額が支給されるという制度もあります。ですから、ある程度の貯金さえあれば民間の医療保険に入る必要はないともいえます。

【森ふゆこ】保険に関しても、スマホや電気の場合と同様に「自分にとってのベスト」を見つけることが大切です。ただ、「火災保険」は例外かもしれません。「自分にとってのベスト」ではなく「とにかく安い業者」を探すべきだということが、多くの人にあてはまります。賃貸物件に住んでいるほとんどの人が、管理業者や物件のオーナーにすすめられた火災保険に加入していると思います。でも、そういった火災保険には高額のものも少なくありません。

【森ふゆこ】私自身の場合もそうで、管理業者がすすめてきた火災保険の保険料は年間3万円でした。でも、自分で調べて契約したのは、3万円のものと保障内容は同じで保険料が5000円というもの。自分で調べて契約するだけで、年間2万5000円もの節約に成功したのです。こういった事実を知っているのと知っていないのでは、手元に残るお金に違いが出てきますよね。

――家賃を見直すというのは、安い物件に引っ越すという意味ですか?
【森ふゆこ】もちろんそれもありますが、「家賃交渉」をするということも含みます。賃貸情報サイトなどを見て、自分の住まいと同じような条件の物件と比べて家賃が高いと感じるようなら、契約時や契約更新のときに家賃交渉をしてみましょう。

【森ふゆこ】私自身も家賃交渉によって家賃が1000円安くなった経験があります。たかが1000円かもしれませんが、1年間なら1万2000円の節約になりますし、数年間にわたって住み続けるのならかなり大きな額の節約につながります。

【森ふゆこ】火災保険や家賃の場合なら管理会社やオーナー任せにしないということになりますが、いずれの固定費の見直しにも通じることとして、すべては自分のお金にかかわることです。だからこそ、しっかりと「自分ごと」として捉え、「自分にとってのベストは何か?」と考える習慣を身につけてほしいと思います。

節約・投資系ユーチューバーとして人気を集める森ふゆこさん
節約・投資系ユーチューバーとして人気を集める森ふゆこさん


この記事のひときわ#やくにたつ
・投資は余剰金で行うもの。まずは普段のお金の使い方を見直し余剰金を貯金する
・「自分にとってのベストは何か?」と考える習慣を身につける

構成=岩川悟(合同会社スリップストリーム)、取材・文=清家茂樹

【プロフィール】森ふゆこ(もり・ふゆこ)
1993年2月14日生まれ、自らを「節約オタク」と称する節約・投資系ユーチューバー。理系の大学院修了後に開発職として電子系メーカーに就職したものの、将来のお金に対する不安を拭えなかったことがきっかけでお金について学ぶ。その後、奨学金を返済しながら1カ月10万円で生活し、年間300万円、20代で1000万円の貯金に成功。現在は脱サラしてフリーランス。運営するYouTubeチャンネル「節約オタクふゆこ」は日常的な節約法のほか、投資についての動画も初心者向けに配信して人気を集め、チャンネル登録者数は13万人を超える(2023年2月時点)。

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