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FP飯村久美さんに学ぶ『貯蓄1000万円の壁』を越えるコツ。生活の見直し、お金管理がうまくなる電子マネー活用術

2023/03/22 17:30
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円安による生活コストの上昇や、老後資金問題など、お金に関する漠然とした不安を抱えている人も多いはず。一方で、これまでにも「お金を貯めたい」と考えてきたにもかかわらず、なかなかうまくいかないという人も少なくないだろう。ここでは、『年収300万円でもラクラク越えられる「貯蓄1000万円の壁」』の著者でもあるファイナンシャルプランナーの飯村久美さんが、お金を増やすコツを伝授。

今回は第23回。

ファイナンシャルプランナーの飯村久美さん
ファイナンシャルプランナーの飯村久美さん【撮影=樋口涼】


あなたは今月、電子マネーでいくら使いましたか?この質問に即答できた人は、電子マネーを上手に活用できています。一方の即答できなかった人は、利用履歴を調べてみることをおすすめします。

なかでも、過去に履歴を見たことがない人、履歴の調べ方がすぐにわからなかった人は要注意です。お金が貯まらない原因は、電子マネーの使い方にあるのかもしれません。

お金が貯まる人は、共通して自分の財布にいくら入っているのかを把握しています。家計簿を付けていなくても、「財布から1万円札を取り出したのはあのときだから」と、感覚的にいくら使ったのか、いくら持っているのかをちゃんと把握しています。

家計相談の専門家には、このようなキャッシュレスが進む世の中でも、最初に家計を把握するためにあえて現金払いをすすめる人が多いのですが、それは、現金だと支払った印象が強く残りやすく、無駄遣いを本能的に抑制できるようになるからです。

確かに、電子マネーというのはとても便利なものです。スマートフォンひとつで電車、バス、タクシーに乗れて、コンビニやレストランでもキャッシュレスで支払うことができます。ただ便利な反面、お金を使った感覚が薄れてしまい、いくら使ったのか把握できなくなるという特性も持っています。

では、電子マネーを使いこなすにはどうすればいいのでしょう?それは、現金払いと同じように、支払いのたびにお金が減っていくことを感じられるようにすればいいのです。

やり方はとても簡単。まずは、オートチャージをオフにします。そして、毎週月曜日に決まった一定の金額をチャージして、その範囲で電子マネーを使うようにするのです。

そうすることで、レジに並んで買い物をしたときに、残高が足りずにあせる思いをする場面が出てくるかもしれません。後ろの列を気にしながらチャージするのは少々気が引けますが、この「あせる体験」がとても重要です。

なぜなら、1週間の予算をオーバーしていることが実感できるからです。このような場面に遭遇すると、決済前にチャージ金額を確認するクセもついてきます。そのうち、「今日は木曜日なのにあと3000円しか残高がない。週末をうまく乗り越えられるかな?」「今週は先週よりもお金が余っているぞ」などと感じることができます。

これを家計簿で管理しようとすると手間がかかりますが、電子マネーならば履歴を見ればすぐに状況を把握できます。このように、電子マネーを活用するならば、自分なりのルールを決めておくことをおすすめします。

次の3つのルールを守れれば、大丈夫です。
・オートチャージはNG。前払い式でチャージする
・チャージするタイミングと金額を決めて、その範囲内での利用を実践する
・使用履歴を週にいちどはチェックする

ここで少し厄介なのは、SuicaやICOCAといった交通系電子マネーです。仕事でもプライベートでも電車に乗る人が交通系電子マネーを使ってしまうと、自分のために使ったお金なのか仕事のために使ったお金なのかが把握できなくなってしまうデメリットがあるのです。

仕事でも交通系電子マネーを使うような場合は、定期的にチャージする際、会社で精算した交通費の金額を上乗せしてチャージするなどの工夫をしましょう。

ファイナンシャルプランナーの飯村久美さん
ファイナンシャルプランナーの飯村久美さん【撮影=樋口涼】


この記事のひときわ#やくにたつ
・電子マネーはオートチャージをオフにし、決まった曜日に一定額をチャージ
・チャージするタイミングと金額を決めて、その範囲内での利用を実践
・使用履歴を少なくとも週一程度で定期的にチェック

編集協力=岩川悟(合同会社スリップストリーム)、洗川俊一、横山美和、撮影=樋口涼

『年収300万円でもラクラク越えられる「貯蓄1000万円の壁」』
株式会社KADOKAWA(2022)

【プロフィール】
飯村久美(いいむら・くみ)
金融機関在籍中にファイナンシャルプランナー(FP)の資格を取得。退職後、自らの経験から、お金の正しい知識を身につけることが「生活を守る手段」であり、「やりたいこと」や「夢」につながると痛感。その経験を伝え、その人の夢が叶うマネープランをサポートすることを目的として、2006年FP事務所を開業。テレビやラジオ出演、セミナー講師など幅広く活躍中。著書に『ズボラでもお金がみるみる貯まる37の方法』(アスコム)、『シングル女子の今日からはじめる貯蓄術』(成美堂出版)、『子どもを持ったら知っておきたいお金の話』(KADOKAWA/中経出版)、『お金の先生! できるだけ簡単にお金が増える方法を教えてください。』(アスコム)、監修書に『一生お金に困らない! 貯め方・増やし方』(ナツメ社)などがある。FP事務所アイプランニング https://www.fp-iimura.jp

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