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外部人材の活用に活路。従業員14名の町工場が「フリーランスパートナーシップアワード2022」審査員特別賞を受賞

2022/11/18 09:00 | 更新 2023/04/16 23:50
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1977年創業の愛知県名古屋市の印刷会社・太美工芸(たいびこうげい)株式会社が、2022年11月1日に行われた「フリーランスパートナーシップアワード2022(運営:プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会)」で審査員特別賞を受賞した。

名古屋市の町工場、太美工芸株式会社が「フリーランスパートナーシップアワード2022」審査員特別賞を受賞
名古屋市の町工場、太美工芸株式会社が「フリーランスパートナーシップアワード2022」審査員特別賞を受賞

フリーランスパートナーシップアワードとは、「自律的なキャリアを築ける世の中」に向けて大きな役割を果たしていくフリーランス、および、フリーランス活用企業のさらなる成長・活躍と、マッチングサービス業界の健全な発展を目的に、未来につながる好事例をフリーランスが選び、表彰するというもの。「活用企業部門」と「エージェント部門」の2部門のうち、同社は数ある事例の中から「活用企業部門」のファイナリストに選出され、審査員特別賞に輝いた。

外部人材の活用により、自社の課題をクリア

               
屋外で長時間使用される業務用のステッカー製作を得意とし、主にBtoBの下請けとして、印刷・加工・検品といった生産業務を行う太美工芸株式会社。コロナ禍により市場が縮小し、従来の構造のままでは経営が立ち行かなくなるとの危機感から始めたのが、一般消費者向けの商品の企画販売だったという。

一般消費者向けに「人を助ける印刷屋さん」というネットショップを立ち上げたものの、企画・営業・販売といった生産以外の業務に関しては知見がなく、手探りの状態。そこで目を付けたのが、外部人材の活用だった。自社だけで進めることが難しい企画・広報領域に、スキルのある兼業・プロボノなどの外部人材にスポットで参画してもらい、自社の課題解決をともに目指した。現在では、企画・広報を担当する兼業人材4名、組織内の教育に携わる人材1名の計5名と業務委託契約を結んでいるのだそう。

社員のモチベーション向上といった副次的効果も。地方中小企業発の好事例に

「フリーランスパートナーシップアワード2022」大賞選出のためのWEB投票の際には、「フリーランスとの理想的な関係構築ができている」「同じ小規模印刷業を営む者として、EC活用に同じような悩みを抱えており、一歩踏み込んだ地に足を置いた取り組みに感動した」などの意見が寄せられた。

さらに、外部人材との協働が社員のモチベーション向上に加え、自社の採用の在り方にも変化をもたらしたとの実情を受け、「事業の推進だけでなく、組織(既存の社員の方たちなど)自体の変容にも繋がっていることが地方の中小企業の人材活用としてよい事例だと感じた」といった点でも高い評価も受けた。

太美工芸株式会社は現在の従業員は14名。印刷業界からの受注を受ける町工場として40年以上の歴史を持つ
太美工芸株式会社は現在の従業員は14名。印刷業界からの受注を受ける町工場として40年以上の歴史を持つ

                          

「人材側に感じてもらう達成感の醸成と、参画人材に過度に頼りすぎないことが重要であると、トヨタ自動車からのプロボノを受け入れた際に学びました。そこから足りない領域にスポットで関わってもらう人が増え、現在では、計5名の外部人材に協力いただきながら、社員のモチベーションも高くスピード感を持って仕事に取り組んでいます。従業員14名の町工場が外部人材を活用している事例として、活用・受入企業と人材側に広く伝わり、多くのお困りごとが解決されればと思っています」と担当者は話す。

愛知県名古屋市にある小さな町工場が、専門スキルを持つ外部人材と手を組むことで販路拡大を実現したという本事例は、中小企業の可能性を広げ、新たな雇用機会を創出するためのお手本となりえるだろう。今後、さらにフリーランス人材と企業との輪が広がり、製造業界全体にポジティブな影響が波及することを期待したい。

■太美工芸株式会社HP
https://taibi.co.jp/

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