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不動産会社発行の小説には街の魅力が詰まっていた!発刊の狙いは?社員が取材、沿線密着型の小田急不動産の取り組みに迫る

2024/03/09 12:00
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2020年2月に「この街を愛し、ここにしかない人生の景色を描く。」というミッションを策定して以来、小田急不動産では小田急沿線に密着した企業として、さまざまな取り組みを実施している。そのひとつとして制作している「まちまちストーリーズ」という冊子が今、脚光を浴びている。

同社仲介営業部の社員が街を巡って取材を重ね、実際にある店舗や施設、街の景色を組み込みながらフィクションの物語として1冊にまとめられた異色の冊子で、2020年11月の第1巻以来、2021年4月に第2巻、2022年9月に第3巻、2023年に第4巻が発刊されている。

実際に手に取ると、表紙や各ストーリー(街)ごとに挟まれるイラスト、使われている書体などが味わい深く、ついつい細部まで見入ってしまう完成度の高さも魅力だ。ちなみに、表紙の「まちまち」が1文字ずつ書体が違う、つまり“まちまち”な書体になっていることに気づいたときは感動してしまった…。

ストーリーはもちろん、冊子全体からこのブックに込められた同社の想いが伝わってくる…そんな「まちまちストーリーズ」について、今回は最新の第4巻の内容に迫るとともに、制作の裏側について担当者に話を聞いた。

第4巻はどの街が舞台?

話題の冊子「まちまちストーリーズ」を発刊する小田急不動産の狙いとは?
話題の冊子「まちまちストーリーズ」を発刊する小田急不動産の狙いとは?

第4巻は『つながりは無限』というコンセプトのもと、「豪徳寺」「成城学園前」「百合ヶ丘」「中央林間」「湘南台」「開成」の6つの街を舞台に各章多彩な物語が描かれている。人々が住むそれぞれの街には面積や人口では計り知れない愛おしい人生のストーリーがあふれているが、そんな街で移り行く時代とともに新たな「人」と出会い、次の尊い「夢」をつなげていきたいという想いが込められている。

第4巻の表紙を担当した画家の草野碧さん
第4巻の表紙を担当した画家の草野碧さん

また今回の表紙を描いたのは、第35回太宰治賞を受賞した、阿佐元明さん『色彩』の装画担当としても広く知られている画家の草野碧さん。叙情的な作風を得意とする草野さんの装画により、手に取った際に深い印象を与えるブックに仕上がっている。

「小説の筆者は?」気になることを担当者に聞いてみた

気になる「まちまちストーリーズ」発刊の経緯から制作の裏側などについて、小田急不動産株式会社 仲介営業部 営業企画グループの山尾正尭さんと櫻井麻紀子さんに話を聞いた。

――現在4巻まで出ている「まちまちストーリーズ」ですが、最初の1巻はどういった経緯でどういった想いを込めて発刊することになったのでしょうか?

【山尾正尭】小田急不動産の仲介事業では、沿線の街のプロとして小田急沿線に店舗を展開し、60年にわたり不動産の売却、購入、住み替え等のお手伝いをしてまいりました。また、「この街を愛し、ここにしかない人生の景色を描く。」というミッションのもと、地域密着型の不動産会社として地域の方々に地域愛を育んでいただける活動も積極的に展開してまいりました。人口が減少していくこれからの時代、「小田急線沿線を選び続けてもらうには、どうすればよいか」という課題認識から、2020年2月に私たちのミッションは生まれました。

【山尾正尭】自分たちの想いから生まれた理念を外部にどのように発信するかが次の課題となり、広告案を練っていましたが「独自性に欠ける」ということで決めかねていました。そこで着目したのが、ミッションの基ともなったお客様の“ドラマ”です。『社員が街に繰り出して、お客様と接するなかで感じたドラマを抽出して言語化すれば、他社と差別化した広告ができるのでは』と思い立ち、そして、街ごとにフィクション形式の物語を仕立てて冊子としてまとめる「まちまちストーリーズ」の構想が次第に固まっていきました。

【山尾正尭】ですが、ついに冊子が完成し、あとは配布するのみとなった2020年の春に新型コロナ流行により緊急事態宣言が発令され、みんなが自粛を余儀なくされました。「まちまちストーリーズ」で描いたのは、コロナ以前の活気ある街の日常。リアルとの乖離が発生したなかで刊行すべきか、数カ月間熟慮した末『読者が以前の街の風景を思い出せるように』という想いを込めて発刊する方針に変更し、2020年11月に第1巻を発刊した次第です。

――「まちまちストーリーズ」は小田急沿線のエリアを舞台とした小説となっていますが、登場する施設や店舗、景色は実在するそうですね。どのようにして小説を作り上げているのでしょうか?

【櫻井麻紀子】私たち不動産仲介業は、お客様の人生の転機に本当に望まれる未来を伺い、その実現に貢献する仕事です。だからこそ、ご家族のことや、ご出身地やライフスタイルについて深くヒアリングをさせていただいています。そのようなたくさんのリアルなエピソードを収集し、不動産の観点から見た街の特徴を加えて、街ごとに物語を執筆しています。時には不動産のお取り引きをさせていただいたお客様に直接取材させていただくこともあります。

【櫻井麻紀子】レジャースポットのような遊びに行く情報は巷にあふれていますが、実際に暮らしている方や働いている方の、この街での日常の出来事や心情を語るものはまだまだ少ないです。そんな街を愛する気持ちに重点を置いて、「ここにしかない景色」を描いています。

――小説の筆者はどなたなのでしょうか?

【櫻井麻紀子】申し訳ございませんが、こちらは非開示としております。「まちまちストーリーズ」のコンセプトは、『決して一つではない、それぞれの街の魅力を表現する』ことです。そのため、執筆する方も変わりますし、物語の象徴となるイラストも描いてくださっている方も“まちまち”で、それが魅力のひとつと自負しています。

――これまで発行した「まちまちストーリーズ」は今も手に入りますか?

【櫻井麻紀子】小田急沿線にある小田急不動産の店舗でお配りしています。また、地域の方と一緒になって街を盛り上げていきたいという想いから、社員が地域のお店を訪問して、当社仲介業の理念をご説明したうえで、理念に共感していただけた地域のお店に「まちまちストーリーズ」を置かせていただいています(お店によっては在庫が切れている場合がございます)。現在、飲食店や雑貨店などをはじめとして、24エリア220店舗を超える地域のみなさんとの交流が実現しました。

【画像】小田急の仲介公式Instagramも沿線の人々と交流を育むプラットフォームとして活躍中
【画像】小田急の仲介公式Instagramも沿線の人々と交流を育むプラットフォームとして活躍中

【櫻井麻紀子】まちまちストーリーズを置かせていただいた地域のお店やみなさまは、小田急の仲介公式Instagramでご紹介しています。オンラインでは「まちまちストーリーズ特設サイト」を開設して、全話公開しています。

――ずばり第5巻の予定は?

【櫻井麻紀子】時期は未定ですが、これからもみなさまに親しんでいただけるよう続けていきたいと思っています。毎号テーマを設けて舞台となる街をピックアップしているのですが、次は「湘南」をテーマに藤沢から鎌倉をむすぶ江ノ電(小田急グループ会社)の街はどうだろう、と制作チームで話しています。


小田急沿線に行ったり、住んだことがある人はもちろん、そうでない人も、ひとたび冊子を開けばきっとそれぞれの街に魅了されるはず。冊子だけでなく、オンラインの「まちまちストーリーズ特設サイト」も楽しい仕様になっているので、ぜひのぞいてみてほしい。

▼まちまちストーリーズ特設サイト
https://www.odakyu-chukai.com/machi-machi/
▼まちまち 小田急の仲介公式Instagram
https://instagram.com/odakyuchukai.co.jp
▼小田急不動産 店舗一覧
https://www.odakyu-chukai.com/branch/

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