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不動産投資における物件選びのコツ。知るべきは、物件情報ではなく自分のタイプにあり

2023/11/16 19:30
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不動産を購入して家賃収入を得る「不動産投資」。当然ながら、最も重要となるのは物件選びだろう。なかなか入居してもらえない物件を買ってしまっては、それこそ目もあてられないからだ。そこでアドバイスをお願いしたのは、八木エミリーさん。会社員だった26歳のときに最初の中古アパートを買ったことをきっかけに、今では総資産7億円を超えたという不動産投資家だ。物件選びのコツを聞いた。

不動産投資家の八木エミリーさんにインタビュー
不動産投資家の八木エミリーさんにインタビュー【撮影=藤巻祐介】


自分自身にとっての「最適解」を持っておく

不動産投資で失敗してしまう人の多くに共通するのは、「不動産会社の営業マンのいうことを鵜呑みにしてしまう」ということです。

不動産会社は物件を売るのが仕事です。ですから、購入する側からすると最初は「いい話」に思えても、結果的に損をしてしまうという物件をさも優良物件のように紹介されることも珍しくありません。

先に挙げた失敗してしまう人の特徴を言い換えるなら、「『いい物件ない?』と誰かに聞く」ということになるでしょうか。株式投資だってそうですよね。「いい銘柄ない?」と誰かに聞くのはNGだという話は、みなさんも見聞きしたことがあるのではないでしょうか。聞いた相手と自分が株式を買うタイミングは異なりますし、株式投資のスタイルも異なります。ですから、誰かにとってのベストが自分にとってのベストになるとは限らないのです。

不動産投資の物件選びでも、株式投資と同じように自分の投資スタイル、もっというと自分自身というものをきちんと理解しておくことが重要です。この点からいうと、不動産会社の営業マンがいう「いい話」のなかには、人によっては本当に「いい話」も含まれている可能性だってあります。

「どんな物件がいいのか」ということについては、投資家それぞれの居住地や年齢、性別、家族構成、ライフスタイル、「何歳までにいくら欲しいのか」といったさまざまな要因により大きく違いが出てきます。

そのため、誰かにとっては「いい話」ではなくても、他の誰かにとっては「いい話」だということだってあり得るわけです。そんな自分にとっての「いい話」を逃さないためにも、自分自身を理解し、他の誰でもない自分の最適解をきちんと持っておく必要があります。

【写真】「不動産会社の営業マンのいうことを鵜呑みにしてしまう」ことのリスクを語る八木エミリーさん
【写真】「不動産会社の営業マンのいうことを鵜呑みにしてしまう」ことのリスクを語る八木エミリーさん【撮影=藤巻祐介】

あなたは大家さんタイプ?それとも投資家タイプ?

ですから、たいへん申し訳ないのですが、あらゆる人にあてはまる「優良物件の選び方」といったものを私からお伝えすることはできません。わたしの最適解とみなさんそれぞれの最適解は、やはり違うからです。

ただし、自分自身を理解するためのひとつの大きな基準を示すことはできます。なぜなら、不動産投資家というのは大きくふたつのタイプに分けられるからです。そのふたつのタイプとは、「大家さんタイプ」と「投資家タイプ」です。

たとえば、割安だけれど「古くて多くのリフォームが必要」「前の入居者の残置物がある」など悪条件もある物件があったとします。その情報を知り、「掃除も片づけも好きだから残置物くらい自分で処理するし、DIYも得意だからリフォームもある程度は自分でできる」と考える人もいるでしょう。そんな人は、まさに大家さんタイプです。そういう人にとっては、その物件は購入に値するものかもしれません。

一方、私自身もそうですが、「そんなことはとてもじゃないけれどできない」という人もいます。私はあくまでも、「投資家」として不動産賃貸業に携わっているというスタンスをとっています。不動産賃貸業を拡大して、将来的に自分の目標を実現するために不動産投資をしているのです。現時点で7棟の物件を所有していますし、すべての物件を自分で管理するというかたちではビジネスとして成り立ちません。ですから、基本的に物件管理は管理会社に委託しています。

みなさんはどちらのタイプでしょう?もし会社に勤めているのなら、たとえ物件管理に向いている嗜好やスキルを持っていたとしても、やはり私と同じように大家さんとして物件を管理することは現実的ではないかもしれません。

『元証券ウーマンが不動産投資で7億円』
ダイヤモンド社(2021)
八木エミリー 著

【プロフィール】八木エミリー(やぎ・えみりー)
1989年生まれ、愛知県出身。2013年、日本女子大学理学部卒業後、野村證券に入社。配属された東海地方で新人にして営業成績トップとなり、社内最年少でセミナー講師に抜擢される。出身地の経済が疲弊し、愛着ある海辺のホテルが過疎化の影響を受けて売却されることを知り、将来的に自分の手で地域活性化をするという大きな目標を掲げ、その資金獲得のため不動産投資をはじめる。40歳までに資産100億円を築き、財団を設立して地元を活性化するのが目標。当初は不動産投資本を100冊以上読破するなど勉強しつつ、不動産会社を50社ほどまわって物件を探したものの、まったく相手にされないという試練の日々を送る。不動産投資の勉強会で知り合ったセミナー講師に持ちかけられた投資話にだまされて100万円を失ったことをきっかけに、「現物を見られないものには投資しない」ことを学ぶ。2015年、26歳で1棟目となる中古1棟アパートを購入。その後も1棟買いを続け、入社4年目に退社。現在は7棟68室(総資産7億5000万円)のオーナーとして、年間家賃収入7000万円、年間2000万円のキャッシュフロー(手元に残るお金)を得ている。証券外務員1種、2級ファイナンシャルプランニング技能士。著書に『放置しておくだけでふつうにお金が増える投資術』、『今からはじめれば、よゆうで1億ためられます!』(ともにビジネス社)がある。

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