女性たちの新しい生き方(=ライフシフト)を応援するイベント「brand new ME！(ブラン・ニュー・ミー)40代・50代から選ぶ新しい生き方」が、2023年8月19日に東京ミッドタウン日比谷のBASE Qホールにて開催され、“新しく自分らしい生き方”を実践している著名人や起業家が6名登壇。オンラインでの配信も含め、女性たち約300人が参加し、講演に真剣に耳を傾けた。
日本は2024年に、歴史上初めて、50歳以上の人口が5割を超える国になると言われている。「人生100年時代」とも言われている今、平均寿命や健康寿命が男性より長い女性たちにとって、この50歳以降をどう過ごすかは大きなテーマとなっている。
このように、ミドルエイジ～定年後の働き方、生き方について考える女性たちからは、「何か新しいことを始めたい！」「変わりたい！」といった声も聞かれるが、そうした想いを具体的なアクションに落とし込めている人は少ないようで、男性に比べてロールモデルも少ないのが現状だ。
そんな課題を解決するべく、40代・50代のミドルエイジ女性に向けた新事業「brand new ME！」を立ち上げ、今夏スタートさせたKADOKAWA。メディアでの情報発信や、ライフシフト講座の提供、ロールモデル約40人のインタビューをまとめたMOOKなどを展開することで、女性たちのライフシフトの実現をサポートしていく考えだ(※MOOK「brand new ME！ 40代・50代から選ぶ新しい生き方BOOK vol.1」は7月31日発売/同時にWebサイトも公開)。
同社出版事業グループ 教養・生活文化局 局長の藤本絵里さんは「何歳になったからこれをしなくては…など、年齢に縛られて何かを決めるというよりは、その人その人が『変わりたい』と思ったタイミングに行動することが大事だと思います。『brand new ME！』は、女性向けの実用書を年間約300冊くらい出版している部門で、その中の40代・50代の編集者たちと話し合ってスタートさせることになった新事業です。KADOKAWAの社員でも、やはり定年が見えてくると『その先、自分たちはどうしたらいいんだろう』と迷います。しかし、特に女性の自分らしい生き方の参考になるロールモデルは少ないのが現状。ですので、ライフシフトの参考になる情報を発信するとともに、体験したり、学んだりするアクションの場(講座)を提供することで、その先の一歩が踏み出せるのではないかと考え、2年ほど前からこの新事業の立ち上げの準備をしてきました」と、新規事業立ち上げの経緯を説明。「まだスタートしたばかりの事業ですが、みなさまからいろいろなご意見をいただき、それも事業のなかで発展させていければと考えています」と、今後の展開についても話していた。
イベントでは、元宝塚歌劇団星組トップスターで、現在は女優として活躍中の柚希礼音さんによる「自らが変われば、世界も変わる」や、人気ブロガーのカータンさんによる「カータン流！日常の楽しみ方・生きがいの見つけ方」、お笑いタレント・平野ノラさんによる「片付けで人生が輝き出す！毎日15分の習慣で自分と対話することから始まること」などが講演された。
参加者は、“バブル女キャラ”で使用していた肩パッドを少しずつ抜いてイメージチェンジを図ったという平野さんのエピソードや、年を取って誤嚥性肺炎にならないようにとボイストレーニングを始めたり、「好きなことはやったほうがいい！」との考えから映画などでエキストラ活動を始めたりしている行動力抜群のカータンさんの話に聞き入りつつ、時折、感嘆の声や笑いも漏れるにぎやかなイベントとなった。
イベント終了後に参加者に感想を聞くと、「おもしろかったです！『健康寿命は75歳と言われているから、私にはあと18回の夏しか残されていない』というカータンさんのお話は特に印象的でした」との声や、「私は40代で、まさに生き方について考えていたところなので、今日登壇されたロールモデルを参考にしていきたいです」といった声を聞かせてくれた。
なお、同イベントでは前述のメンバーのほか、予防医療・栄養コンサルタントの細川モモさん、ハンドメイドリボン協会「M-StyleLuxe(エムスタイルリュクス)」代表理事の山口路子さん、ライフシフト・ジャパン取締役CMOの河野純子さんも講演を行った。
新しいことを始めるヒントとなる情報をWeb、SNS、MOOK、書籍などで発信するとともに、行動を起こすきっかけとなる講座も開催していくことで、「人生をもっと自由に、もっと豊かに生きたい」と思う女性たちを支援していく考えだという「brand new ME！」。同事業の今後のアクションから目が離せない。
