24年間ものづくりの会社を経営してきた一人の男性が、“ものづくり”という目線でコーヒー業界に目を向けた。PLOW(プラウ)の代表・梅津精吾さんは、焙煎士という「人」との繋がりを楽しめる新しい体験型ECプラットフォーム「THE GOLD ROASTERS」を設立。SNSで簡単に人とつながることができ、サブスクサービスでおすすめの商品が自動で手に入る世の中で、もっと人と深く関わること、コミュニティーを大切にすることを軸にサイトを運営する。
「THE GOLD ROASTERS」は、コーヒー豆だけを専門に取り扱うネット通販サイト。コーヒーの好みを診断し、マッチングシステムでおすすめの焙煎士から迷うことなくコーヒー豆が購入できる。焙煎士とコミュニケーションを取りながら、一緒に好みの豆を探せ、淹れ方のレクチャーを受けられるチャット機能も装備。ネットで気軽に注文できるだけでなく、焙煎士に味のレビューをフィードバックし、好みを理解し合うという新しいコーヒー体験ができる。
「THE GOLD ROASTERS」はどんなサービス？
所属している焙煎士の好みや取扱豆が登録されいる状態で、消費者がコーヒーの好みについて11項目を入力しコーヒー診断を行うと、おすすめの焙煎士(コーヒー豆)のマッチ率が数値で表示される。
・消費者はマッチ率を参考にコーヒー豆を購入することができ、チャット機能を使い、相性の良い焙煎士にコーヒーについて相談することができる。
・焙煎士はマッチ率のいい消費者に対して、おすすめのコーヒー豆の提案をかけることが可能で、より親密な関係を築くことができる。
・マッチ率がわかっているからこそ、コミュニケーションが取りやすく、嗜好にあったコーヒーを選んでもらうことができ、素直な感想を共有できる。
・新製品の入荷や、新しい焙煎士が登録されれば、都度消費者へ通知され、再度コーヒー診断をすれば新しい出会いもある。
コーヒー豆を買うだけではない、コミュニケーションあふれる新しい体験ができるサービスだ。
＜販売価格＞
お試しプラン：240g1980円～(焙煎豆240g：2種類の豆120gずつのセット)
通常価格：120g1800円～(2袋以上の購入)
※マッチング機能は無料で利用可能
「THE GOLD ROASTERS」が目指す未来
世界中にはさまざまなコーヒーがあり、高い焙煎技術で味を引き出す素晴らしい焙煎士が数多くいるが、その存在はあまり知られてない。「THE GOLD ROASTERS」は、焙煎士の数だけ個性や価値観、その人の人生があると考える。焙煎士と消費者がコミュニケーションを取りながら信頼関係を築くことで、コーヒー豆の個性だけでなく焙煎士の個性もコーヒーの価値として発展させることを目指す。より多くの人の“コーヒーのある人生”が、豊かになるようなコミュニケーションツールになりたいという願いが込められている。
「THE GOLD ROASTERS」について、PLOW代表の梅津精吾さんに話を聞いてみた。
「(今回のサービスの狙いは？)コーヒー豆を購入する消費者は、陳列されているものをなんとなく選んで購入している人が多数。一方で焙煎士は、焙煎に対して真剣に味を追求しています。このギャップを埋めるためには、双方のコミュニケーションが必須だと思いました。消費者はより自分に合ったコーヒーを楽しむことができ、焙煎士は想いを込めたコーヒー豆をおいしいと思ってくれる人に提供できる、お互いのコーヒーライフが豊かになればと考えて立ち上げました」
「(今回のサービスのイチオシポイントは？)焙煎士の得意とするコーヒー豆や焼き加減などをサイトに登録した状態で、消費者が自分の好みを登録し、どんなコーヒー豆が自分に合っているのかをマッチ率という数値で表示するマッチング機能です。また、自分に合ったコーヒー豆を誰が焙煎しているのかがわかり、焙煎士へ直接相談したり、また焙煎士が消費者へ提案したりできるチャット機能がある点も特徴です」
「(今回のサービスはどのようにして生まれた？)24年間、自動車のインテリアパーツメーカーを経営してきました。私の次のステージを考えたときに、好きなことでもう一度創業したいという欲が出てきました。ものづくりが好きだった私は焙煎士に着目し、『焙煎士になろう』と調べたところ、さまざまな問題を抱えていることがわかりました。そこで、私が焙煎士となって活躍するのではなく、すでに焙煎士として頑張っておられる方々をサポートして『焙煎士を輝かせたい！』という思いが強くなったのです。一方で消費者は、自分が飲んでいるコーヒーに満足していなかったり、味についてわかってなかったりする方がほとんど。聞きたくても、聞く相手やサービスがなかなか見つからない。この『焙煎士』と『消費者』をつなげるサービスがあれば、お互いが求めることを解決できるのではと思い、今回のビジネスモデルの考案に至りました」
「(実現に向けて苦労した点は？)今までにないビジネスモデルのため、焙煎士に想いや価値を伝えるのに苦労しました。500人以上に資料を送りましたが、いわゆる『職人』気質の方が多いので、なかなか読んでもらえなかったり、理解してもらえなかったり。ただ前向きに賛同してくれた人、ビジネス自体をサポートしたいと言ってくれる人が集まっていただき、オープンすることができました」
「(ユーザーへのメッセージは？)焙煎士や消費者の方々がいかに賛同してくれて、サービス自体を盛り上げ、自分たちのコミュニティーを作ることができるかが課題です。新しい価値観の提案であると思っております。コーヒーは飲むだけのものではなく、その時間や雰囲気、相手とのコミュニケーションを楽しむためのものであると思います。コーヒーを選ぶときから人と関わり、楽しんで購入してもらい、コーヒーLIFEが豊かになるサイトづくりを目指していきます」
※記事内の価格は特に記載がない場合は税込み表示です。
