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仕事も観光も“はかどる”!新たな産業創出を目指す、秋田県にかほ市発のワーケーションプログラムに期待

2022/12/29 15:00 | 更新 2023/04/16 23:28
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今回取り上げるのは、秋田県にかほ市の交流・関係人口の拡大と新たな産業創出を目的としたワーケーションプログラム、「HAGAIGUにかほワーケーション」。「与え合える環境に会える」をコンセプトに、鳥海山や日本海といった雄大な自然、また、地域で活躍するプレーヤーと出会えるさまざまなプログラムを設計し、2022年11月より提供を開始。また、首都圏企業等のサテライトオフィスの誘致や新たな産業創出の拠点となる施設のプレオープンを2023年2月に予定するなど、ワーケーションフィールドの構築にも力を入れている。

仕事も観光体験も“はかどる”ワーケーションプログラム「HAGAIGUにかほワーケーション」が2022年11月より提供開始
仕事も観光体験も“はかどる”ワーケーションプログラム「HAGAIGUにかほワーケーション」が2022年11月より提供開始

定住人口・交流人口の減少に一手。ワーケーションで地域課題の解決を

少子高齢化と人口減少は、地方においてはより深刻な社会課題といえる。にかほ市の人口は、2040年までに現在の約2万3000人から約1万4000人に減少すると推計され、人口減少問題は今後さらに加速していくという予測に。また、新型コロナウイルスの流行をきっかけに、2019年には約208万人いた観光入込客数(延べ人数)が、2021年には約124万にまで落ち込むなど、地域内の定住人口減少に加えて、交流人口の減少も顕著である。

そこで、地域経済の活性化を図り、交流・関係人口の増加、また首都圏企業等のサテライトオフィスの誘致につなげることを目標に掲げた、ワーケーション事業の推進に踏み切ることとなった。リモートワークや2拠点生活が一般化しつつある昨今、地域課題の解決につながる魅力的なプログラムを開発し、ワーケーションを通じた交流・関係人口および新たな産業の創出を目指していくという。

仕事も観光体験も“はかどる”、独自性のあるプログラムを用意

「HAGAIGUにかほワーケーション」の由来となった、「HAGAIGU=はがいぐ」とは、秋田弁で「はかどる」という意味。日本百名山のひとつである鳥海山をはじめ、雄大な自然環境がそろった地域資源と、その資源を生かし各産業で活躍する地域プレーヤーが集った環境を惜しみなく掛け合わせたプログラムによって、仕事も観光体験も“はかどる”ワーケーションが可能となる。

プログラムの利用予約などが手軽に行える、サービスサイトのオープンも予定
プログラムの利用予約などが手軽に行える、サービスサイトのオープンも予定

ワーケーションプログラムの特徴は、各地域資源に精通した地域プレーヤーのもとで産業体験や観光体験を行うことができ、ワーケーションの参加者である地域外の人と、地域内の人とをつなぎ、持続的な関係構築を目的としている点にある。個人向けには、にかほ市の名産である天然岩ガキの出荷作業を体験できる漁業プログラムや鳥海山の登山体験、経産牛の放牧作業体験などを、法人向けには、社内研修やワークショップを行う場、および、企業のニーズに合わせたプログラムを用意。そのほかにもさまざまなプログラムを設計中であり、サイトに随時追加していくという。

従来型ワーケーションとの差別化に苦心。産業体験により観光と仕事を両立

ここからは「HAGAIGUにかほワーケーション」の誕生までの経緯や狙いなどについて、プロジェクトを運営する一般社団法人ロンドの担当者に話を聞いた。

ーー「HAGAIGUにかほワーケーション」の実現にいたるまでの経緯を教えてください。
コロナ禍における働き方改革として、リモートワークやワーケーションが国全体で推進され始めましたが、現在国内で主流となっているワーケーションは、海外で使われる言葉の意味(=ワーク×バケーション)と同義で使われることが大半です。つまり、リフレッシュしながらいつもと違う環境で働くことで、「生産効率を上げる」「クリエイティブな発想を得る」といった内容のプログラムがあふれています。しかしながら、「バケーションが中心になると仕事をしなくなってしまい、ただの休みになってしまう」「旅行や観光との違いが生まれない」といった課題や、ワーク中心のプログラムの場合は「旅先でリモートワークをするのと変わらないため、ワーケーションの必要性が問われる」といった意見も出ており、行政主導によるワーケーションを成功させるためには、従来型との違いや提供価値、ユーザーニーズの見直しなどを徹底的に行うべきだと考えました。

2021年度には、実証実験として大企業やスタートアップ企業の経営者、一般社員の方々を招き、モニター調査としてワーケーションに参加していただき、インタビューを中心としたニーズのテストや課題調査などを行いました。その結果、バケーションではなく産業体験を観光の要素として盛り込んだ、ワーク中心のプログラムにすることで、既存サービスとの差別化を図れるのではないかという結論にいたり、今回のワーケーションプログラムが出来上がりました。行政や地域事業者の方々を巻き込みながら進めていく必要がありましたが、にかほ市のこれからのビジョンや事業によるベネフィットなどを共有していくことで、多大なるご協力をいただくことができ、無事にサービスをローンチできました。

新たなワーケーションフィールドの拠点となる施設・にかほ市新産業支援センター「しまのま」が2023年に開設予定
新たなワーケーションフィールドの拠点となる施設・にかほ市新産業支援センター「しまのま」が2023年に開設予定


ーープログラムの特徴はどのような点でしょうか?
メインターゲットは20代後半以降の社会人とし、ビジネス目的で利用してもらえることを前提としたプログラム設計を行い、にかほ市でのワークを主要の提供価値としています。ワークが軸となる価値とはいえ、観光的な要素もプログラムに盛り込んでおり、漁業や農業を実際に体験することで、現場視点での新規事業開発や事業拡大への着想・人脈作りができるようなプログラムになっています。

プログラムに参加することで、現在にかほ市で活躍している地域プレーヤーや行政との関係構築ができるので、今取り組んでいるビジネスの先につながるものを得られるなど、企業個人や事業主の方にとって有意義なワーケーションとなるはずです。

ーー参加を検討している方へ向けて、メッセージをお願いします。
産業体験によるワークを中心とした「HAGAIGUにかほワーケーション」は、現在取り組まれているお仕事や課題に対する新たな発見やヒント、価値を得られるプログラムとなっています。にかほ市を訪れる際は、ぜひ本サービスをご利用いただければうれしいです。

2023年には、新たなワーケーションフィールドとなる施設・にかほ市新産業支援センター「しまのま」のオープンを予定するなど、さらなる盛り上がりが期待される本事業。従来型との差別化を意識したという地方発のワーケーションプログラムは、体験してみる価値がありそうだ。

■「HAGAIGUにかほワーケーション」ブランドサイト
https://hagaigunikahoworkcation.com
■一般社団法人ロンド公式サイト
https://rondo-nikaho.com/

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