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37万フォロワーを誇る新時代のSNS漫画家“ぬこー様ちゃん”が考える、新しい漫画家の戦い方とは

2022/12/02 18:00 | 更新 2023/04/16 23:43
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打ち切られたショックで美少女になった漫画家“ぬこー様ちゃん”。実際は40歳、屈強な男性なのだが、絵日記では、ボブカットの可愛らしい少女の姿で自身の姿を描いている。かつては男性キャラクターで絵日記を書いていたのだが、連載の打ち切りが続き「なりふり構っていられない」と自身を美少女キャラに変換するようになったのだそう。そしてこの試みが読者の心をつかみ、現在ではTwitterで作品を発表するたびに万バズを連発している。

前編の記事では、ぬこー様ちゃんにこれまでの経歴について話を聞いてきたが、後編となる本記事ではSNSの活用法をはじめ、商業連載に頼らない漫画家の在り方についてなどを聞いた。

本当にあった怖い話 訪問販売編_01
本当にあった怖い話 訪問販売編_01 【画像提供=ぬこー様ちゃん(@nukosama)】

本当にあった怖い話 訪問販売編_02
本当にあった怖い話 訪問販売編_02 【画像提供=ぬこー様ちゃん(@nukosama)】

本当にあった怖い話 訪問販売編_03
本当にあった怖い話 訪問販売編_03 【画像提供=ぬこー様ちゃん(@nukosama)】

本当にあった怖い話 訪問販売編_04
本当にあった怖い話 訪問販売編_04 【画像提供=ぬこー様ちゃん(@nukosama)】

フォロワーとの接触回数を増やすことが大事。絵日記の毎日更新の秘訣は?

――ぬこー様ちゃんはTwitterで作品を発表されるだけではなく、積極的にフォロワーとやり取りをしたりしていますよね。これはどういった狙いがあるんですか?
【ぬこー様ちゃん】自分の作品を読んでもらうためにSNSでの宣伝が大事だというのは、僕に同人のイロハを教えてくれた方から言われていました。

――『100日後にオフパコされる話』で“パコおじ”として登場される方ですね。ずっとチャットやメールなどの文字でやり取りをしていたせいで、お相手はぬこー様ちゃんのことを女性だと勘違いし、下心もあったが、ぬこー様ちゃんはそんなつもりはなかったという…。
【ぬこー様ちゃん】そうなんですよね。「もしかして、僕のことを女だと勘違いしている…?」とは薄々感じていたんですが、今更そんなこと言えない状態になってしまっていて。いろいろな相談に乗ってもらっている最中で「男だ」と言って変な空気になっても嫌だし…と気づいてないフリをしてしまいました。だましていたわけじゃないですよ(笑)。

――下心ありの“パコおじ”でしたが、彼からのアドバイスは非常に有益なもので、同人活動以外でも参考になりそうですね。
【ぬこー様ちゃん】同人のイロハについて教えてくれた人は実はもうひとりいて、その方が話してくれたことも多少含めているんですが、彼が世話を焼いてくれたのは本当です。SNSでの宣伝が大事だというのはpixiv(ピクシブ、2005年サービス開始)のサービスがスタートして2年目とか3年目に言われたことです。Twitterはできたばっかり(2006年にサービス開始、日本語版の登場は2008年)で、mixi(ミクシィ、2004年サービス開始)が盛況だったころです。SNSをやっている作家さんが注目されはじめた時代でした。彼の言っていたことは本当にそのとおりで、Twitterに限らず、どのSNSにおいてもフォロワーさんとの接触は多いほうがいいと感じています。

――絵日記を毎日18時にTwitterで発表されていますよね。継続されていてすごいと感じるのですが、どういった秘訣があるのでしょうか。
【ぬこー様ちゃん】毎日投稿を継続できるようになったのはここ半年くらいです。何度も失敗していました。

――過去、継続できなかったのはどうしてでしょうか。
【ぬこー様ちゃん】1日のどのタイミングで漫画を描けばいいのかが、まだわかっていなかったんです。やりたいことやしなければならないことを片づけて気づけば21時。3時間あれば描けなくはないんですが、そうなると日付の変わるギリギリのタイミングでの投稿になってしまいます。「いまさら投稿しても誰も見てくれないよなぁ、もういいや」みたいな感じでやめてしまうことがありました。

これが継続の秘訣です_01
これが継続の秘訣です_01 【画像提供=ぬこー様ちゃん(@nukosama)】

これが継続の秘訣です_02
これが継続の秘訣です_02 【画像提供=ぬこー様ちゃん(@nukosama)】

これが継続の秘訣です_03
これが継続の秘訣です_03 【画像提供=ぬこー様ちゃん(@nukosama)】

これが継続の秘訣です_04
これが継続の秘訣です_04 【画像提供=ぬこー様ちゃん(@nukosama)】

――「これが継続の秘訣です」という絵日記の中で、細かく締め切りを設定するのが大事と描かれていましたが、失敗してしまっていた当時は何時にやるかは決めていなくて、1日のどこかで描けばいいという感覚だったから続かなかったということですね。
【ぬこー様ちゃん】まさにそのとおりです。絵日記を描いていく中で“これくらいの時間があればできる”というのが今年の春くらいにわかってきました。だいたい2時間あれば描けるので、18時にアップするために逆算して16時から描き始める。その2時間は何も予定を入れないようにしています。

――2時間というのはネタ出しを含めず、作画だけでですか?
【ぬこー様ちゃん】午前中とか、他のことをしている間にも「今日は何を描こうかな」というのは考えているんですけど、きちんと考えるのは16時からですね。最初にセリフをページに打っていって、コマを割って、下書きなしの一発描きでちょうど2時間です。

――制作スピードがとても速いですよね。
【ぬこー様ちゃん】特別速いわけではないと思います。ラフみたいな絵なので、描き慣れている人ならできる範囲ですよ。

――食べ物ネタや、幼少期の思い出、専門学校教師時代の話など、多彩なエピソードを披露していますが、ネタは日々溜めているんですか?
【ぬこー様ちゃん】はい。日々iPhoneのメモ帳にストックしていて、ネタがないときはそこから選んで描いています。メモが断片的すぎて、思い出せずにボツにするネタも結構あるんですけどね。

――「100日後にオフパコされる話」「2876日後に洗脳が解ける社畜」など、長編ものもTwitterで連載されていましたが、投稿ごとにオチをつけられている点が秀逸だと感じます。最初に全体像を設計しているんですか?
【ぬこー様ちゃん】「今日はここからここまで描こう」というのは大まかに決めていて、そこまで決めるとどこがおもしろいシーンなのかが想像つくんです。「ここはこういう見せ方をすればおもしろがってもらえるだろう」と考えたら、あとは演出でゴリ押しです(笑)。

――ぬこー様ちゃんの作品は、続き物でも毎回オチがつくから、1話読んだときの満足感が高いですよね。それでいて続きも気になるようになっています。
【ぬこー様ちゃん】そこはもう、頑張って狙っています。Twitterで流れてくる漫画を読んでいて感じることなんですが、連載物だと物語の一部をトリミングをしたものを載せがちだと思うんです。たまたまきれいにオチがついたときはいいんですけど、尻切れトンボになってしまうともったいないなと。絵は妥協しても、毎話オチをつけることは妥協せずにやっていこうと決めています。Twitterの1回の投稿でアップできる画像数が最大4枚なので、そこも意識しています。

――Twitterを運用するにあたって、フォロワーとの接触回数を多くする以外にも気をつけていることはありますか?
【ぬこー様ちゃん】自分の使っているシステムについて「知る」ことでしょうか。最近でいうと、Twitterのアルゴリズムが大きく変わりました。今まではフォロワーが多ければ、自分のツイートが差し込まれる回数が多いという図式だったのが、投稿頻度が少ないとその優先度が下がるようになり、週1更新の作家さんの数字にも影響があったみたいで。そういうことをちゃんと知っていたら、対策のしようがあると思うんです。漠然とした目標を掲げるのではなく、下調べをして、今どういう動きをすればいいのか考えることが大事なんだと、今回のアルゴリズム変更で感じました。

収益の柱を3本以上用意!「失敗する準備をする」

忙しくて描けない人の話_01
忙しくて描けない人の話_01 【画像提供=ぬこー様ちゃん(@nukosama)】

忙しくて描けない人の話_02
忙しくて描けない人の話_02 【画像提供=ぬこー様ちゃん(@nukosama)】

忙しくて描けない人の話_03
忙しくて描けない人の話_03 【画像提供=ぬこー様ちゃん(@nukosama)】

忙しくて描けない人の話_04
忙しくて描けない人の話_04 【画像提供=ぬこー様ちゃん(@nukosama)】

――現在、Amazonが提供している「Kindleインディーズマンガ」での収益がメインになっているという話がありました(前編記事参照)
【ぬこー様ちゃん】はい。しかし、このシステムが10年後もあるのかはわかりません。なので、年始あたりにブログを開設したいと考えています。Twitterからブログに誘導して、さらにKindleにつないでいけたらいいな、と。TwitterからKindleへの誘導はある程度行き渡ったと感じているので、さらにKindleでの読者数を増やそうとするなら、Twitter上にいない人たちに読んでもらう必要があります。そのためのVtuber用3Dモデル制作だったり、ブログの運営だったりですね。

――新しいフィールドへのバイタリティがすごいですね。収益の柱を複数持つというのは意識されているんでしょうか。
【ぬこー様ちゃん】はい、昔から収益の柱を3本以上用意するようにしています。代々木アニメーション学院の教師時代、生徒さんに話をしていたのは「失敗する準備をしてください」ということです。少年漫画を目指している若い人たちにその傾向が強いんですが、みんな成功することだけを考えていて、失敗することを考えていないんですよね。描いた作品がすぐ売れるのが理想ですが、それは一握りの人たちの話。「失敗したら終わっちゃうから、失敗する準備をしましょう。その準備は何かっていうと例えば就職。漫画で収入が入らなくても、就職すれば定期的にお金が入るから死なないよね」と。就職しないなら、活動を1本に絞るんじゃなくて、いろいろやってみましょうと話しています。僕の現在の収入の多くは「Kindleインディーズマンガ」ですが、これもいつまで続くかわからないですから、いろいろ準備しています。1本の大きな柱がなくなっても、他の小さな柱で生きていけるように準備しています。

――しかし、今の話を学生さんにすると「仕事しながら創作活動をするなんて時間的にも体力的にも無理」と言われませんか?
【ぬこー様ちゃん】言われます。そのときは「それまでだったんだよ」って話をしています。本当に創作をしたくてたまらない人って忙しくても絶対やるんですよ。忙しいが理由でやらないなら、創作活動をしないほうが幸せです。学生さんに話すときは、その人に合わせてマイルドに伝えていますが。

――ぬこー様ちゃん自身が、ブラック企業に勤めながら、同人活動に励み、それが漫画家としてデビューするきっかけになったということですものね。体力大事ですね。
【ぬこー様ちゃん】睡眠をしっかりとることと、適度な運動は本当に大事です。

新しいものに挑戦する姿勢、しかし、闇雲に始めるのではなく、下調べもしていくという話が印象的だったぬこー様ちゃん。今後は、海外進出やVtuberとしての活動も視野に入れているとのこと。Twitterでの絵日記から、どのように活動が広がっていくのか、今後も注目していきたい。

この記事のひときわ#やくにたつ
・継続するには、細かい締め切りを設定する
・自分が使うシステムの特性を知る
・目標は具体的に考える
・収益の柱を複数作る
・創作活動を続けるには、睡眠と運動が大事

取材・文=西連寺くらら

■ぬこー様ちゃん
Twitter:@nukosama
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