お金の名著100冊を読み解いて見えた!格差を生むのはマネーリテラシーの差にあり

2024/01/19 19:00
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投資をはじめたばかりの初心者からすれば、投資についてなにか疑問を持ったりわからならいことが出てきたりすると、投資に詳しい知人などに頼りたくなるだろう。しかし、『「お金の増やし方のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』(日経BP)の共著者である藤吉豊さんは、自分で考え自分で判断するなど、投資においては「自分」というものが大きなキーワードになると語る。

藤吉豊さんにインタビュー。投資初心者にとって重要なポイントとは?
藤吉豊さんにインタビュー。投資初心者にとって重要なポイントとは?【撮影=藤巻祐介】


自分で考えて判断するからこそ、失敗しても成長していける

「お金とはどういうものか?」と聞かれたら、その答えは人それぞれかもしれませんが、多くの回答に共通するのは「大事なもの」ではないでしょうか。生きていくために欠かせないものですから、誰にとってもお金は大事なものです。

では、その大事なものを他人に託すというのはどうなのか、問題なのではないか――。そのように、マネー本の著者たちは述べています。

私は、これまでの仕事を通じて多くの経営者と会ってきました。経営者のなかには、「お金は命の次に大事なもの」と考えている人がいらっしゃいます。「命の次に大事」だからこそ、その使い方を他人に託すのではなく、自分で考え、自分で判断する必要があるわけです。

投資の世界では、「投資は自己責任だ」とよくいわれます。まさしくそうで、最終的には自分で判断し、その結果がどうなろうと自分で責任を負わないといけないのが投資というものです。

ですから、自分で考え抜いたうえで、「自分はあの人のいうことを100%信じる」と、その相手の考えに乗るのならいいと思います。それも、「自分で考えて判断した」ことには変わりないからです。

そもそも、自分で考えて判断しなければ、投資家としては大きなデメリットが生じます。そのデメリットとは、成長しにくくなるということ。自分で考えて判断したからこそ、もしその判断が誤っていたとしても、「どうして損失を出してしまったのだろう?」と検証しようという心理が働きます。そうして、失敗から学んで成長していけるのです。

でも、自分で考えることなく他人の判断に委ねてしまったら、「あの人のいうことを信じたから失敗したんだ」で終わりです。そこから学べることはほとんどなく、せいぜい、「次からは他の人のいうことを信じよう」と考えるくらいでしょう。自分自身の成長にはまったくつながりません。

最終的には自分で判断し、その結果がどうなろうと自分で責任を負わないといけないのが投資というもの
最終的には自分で判断し、その結果がどうなろうと自分で責任を負わないといけないのが投資というもの【撮影=藤巻祐介】

金融機関の選択も、自分で考えて決めなければならない

また、金融機関を選ぶときにも、自分に合ったものを自分で考えて選ぶことが大切です。

株式や投資信託、債券などの金融商品を購入するには、証券会社や銀行などの金融機関に口座を開く必要があります。どこで口座を開くべきかについては、楽天証券やSBI証券、マネックス証券など、いわゆるネット証券会社をすすめる声も多いです。

その最大の理由は、手数料の安さにあります。株式を買うのであれば、株式自体の価格はどこで買っても変わりません。ただし、売買するときの手数料は金融機関により異なります。実店舗を持たないネット証券会社は人件費などのコストを抑えられるため、それだけ手数料を安くすることができるのです。

でも、誰にとってもネット証券会社がベストではないはずです。実店舗を持たずに人件費などのコストを抑えられる、そのために手数料を安く設定しているというのは、たしかにネット証券会社の持つ大きな魅力です。

ですが、人によってはこのことがデメリットにもなり得ます。窓口の担当者と対面で相談しながらどんな金融商品を買うべきかを決めたいという人なら、ネット証券会社ではそうすることはできません。対面での相談を望むのであれば、メガバンクなど実店舗型の金融機関を選択すべきです。

金融機関に限らずあらゆることにいえることだと思いますが、万人にとってベストなものなど存在しません。金融機関を選ぶ際にも、自分の性格やライフスタイル、お金の使い方などと照らし合わせながら、自分に合ったものを自分自身で考えて決める必要があるのだと思います。

『「お金の増やし方のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』
日経BP(2023)
藤吉豊・小川真理子 著

【プロフィール】藤吉豊(ふじよし・ゆたか)
株式会社文道代表取締役。有志4名による編集ユニット「クロロス」のメンバー。 日本映画ペンクラブ会員。編集プロダクションにて、企業PR誌や一般誌、書籍の編集・ライティングに従事。 編集プロダクション退社後、出版社にて自動車専門誌2誌の編集長を歴任。2001年からフリーランスとなり、雑誌、PR誌の制作や、ビジネス書籍の企画・執筆・編集に携わる。文化人、経営者、アスリート、タレントなど、インタビュー実績は2000人以上。2006年以降は、ビジネス書籍の編集協力に注力し、200冊以上の書籍のライティングにかかわる。現在はライターとしての活動のほか、「書く楽しさを広める活動」「ライターを育てる活動」にも注力。「書く力は、ライターだけでなく、誰にでも必要なポータブルスキルである」との思いから、大学生や社会人に対して、執筆指導を行っている。共著書に『「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』『「話し方のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』『「勉強法のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』(以上、日経BP)、『社会人になったらすぐに読む文章術の本』(KADOKAWA)、『日本人のための「書く」全技術』(翔泳社)、単著書に『文章力が、最強の武器である。』(SBクリエイティブ)がある。

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