身の丈にあった生活で、我慢しない節約をする
――そうすると、なんらかの節約をしていたとか?
【森本レオ子】いえ、それがとくに……。自分でうどんを打っていたとかパンの耳を食べて生活していたとか話せればいいのですが、とくにおもしろい節約エピソードはないんですよ。なんとかパチンコで勝とうとはしていましたけどね。
――絶対に方向性を間違っていますよね(笑)。ちなみに今は?
【森本レオ子】節約といえるほどのものではないかもしれませんが、いいものをあまり知らないでおくようにしています。たとえば、すごくおいしくて高いご飯なんて知ってしまうと、また食べたくなっちゃいますから。他にも、便利な都心のいい家を知ると、もう他のところに住めなくなるかもしれません。現時点で満足しているものに関しては、今以上にレベルを上げないように心掛けています。
【森本レオ子】他には、似合わないことには手を出さないというのも、ひとつの節約といえるかもしれません。私も女性ですから、いわゆるブランド物に興味がないわけではないのですが、気になるブランド物の服やアクセサリーを見つけたときにも、一度は俯瞰するのです。自分がそれらを身につけている姿を客観的にイメージして似合わない、ちぐはぐな印象を受けるときには買わないようにしています。
――森本さんの著書『パチンコが好きで何が悪い?』(ガイドワークス)には、投資をやっているというお話もありました。
【森本レオ子】はじめたきっかけはコロナ禍ですね。パチンコ店がすべて休業して、もちろん私も含めたパチンコライターの仕事も全部なくなりました。すごく暇になってしまったので、投資に詳しい先輩にすすめられた新書を読んで投資の勉強をしたのです。iDeCoとNISAを使って投資信託に積立投資をしています。
――勝手なイメージですが、その日暮らしというか、稼いだ分をその日のうちに使ってしまうようなイメージもあるパチンコライターも、投資をする時代になったのですね。
【森本レオ子】男性のパチンコライターは相変わらずその日暮らしの人も多いですが(笑)、女性の場合、容姿をウリにしている人も多いために「今しか稼げない!」という意識が強く、けっこう堅実に投資をしている人も増えているように思いますね。
構成=岩川悟(合同会社スリップストリーム)、取材・文=清家茂樹、写真=樋口涼