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「ライフガード」が毎年パッケージをリニューアルする理由とは?遊び心が詰まった迷彩柄の秘密に迫る

2023/12/30 17:30
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コンビニエンスストアや自動販売機の商品棚で、年々種類が増え続けているエナジー系ドリンク。その中でも先駆けとも言える商品のひとつが、株式会社チェリオコーポレーションから販売されている「超生命体飲料ライフガード」だ。

7種のビタミンと7種のアミノ酸のほかに、ハチミツとローヤルゼリー、そして炭酸が加えられた独特な味わいを持つライフガードだが、商品をより特徴付けているのが、なんと言っても迷彩柄のパッケージ。しかもそのデザインは、毎年リニューアルされているという。

なぜパッケージデザインに迷彩柄を採用し、毎年コストをかけてリニューアルを繰り返すのか?その理由を、株式会社チェリオコーポレーション(以下、チェリオ) マーケティング部マーケティング課の今村早希さんに聞いた。

迷彩柄のパッケージでおなじみの「ライフガード」。なぜ迷彩柄なのか?
迷彩柄のパッケージでおなじみの「ライフガード」。なぜ迷彩柄なのか?


スポーツ飲料のさらに上へ。“サバイバル飲料”ライフガード誕生秘話

ライフガードには、その前身となる商品がある。1984年に発売された、水分補給を目的としたスポーツ飲料「セーフガード」だ。現在も発売中のこの商品の名前の由来は、飲む人の体の渇きを癒やすことで「セーフ(安全)をガードする(守る)」という意味から来ている。

「セーフガードがヒットしたことをきっかけに、『水分補給だけでなく栄養補給もできる飲料を作ろう』という企画が立ち上がりました。そうして、アクティブな人に向けた“サバイバル飲料”というコンセプトのもとで1986年に誕生したのが、ビタミンとアミノ酸が豊富に配合された、飲む人の『ライフ(生命)をガードする(守る)』ドリンク、『ライフガード』です」

発売当時の「セーフガード」350ミリリットル缶
発売当時の「セーフガード」350ミリリットル缶


スポーツドリンクのセーフガードと同様に、実はライフガードも当初は無炭酸で販売をする予定だったそう。

「当時の製造担当者や営業担当者が、現会長である当時の社長に『ちょっとだけでも炭酸を入れたい』と相談を持ちかけたところ、『ちょっとだけ』という言葉が会長の心に響き、最終的に“ちょっと”炭酸が入った微炭酸の飲料として売り出すことになりました」

発売当時の「ライフガード」350ミリリットル缶
発売当時の「ライフガード」350ミリリットル缶


ちなみにライフガードの正式名称は、「超生命体サバイバル飲料ライフガード」。この「超生命体」の名付け親も現会長なんだとか。

「弊社がライフガード発売前より持っていた『bionic』(『生体工学』や『並外れた能力を持った』といった意味)の商標の日本語訳をライフガードにも使おうということになり、生命を維持する飲料であるライフガードに冠する訳として何がいいのかと考えていたとき、当時子どもたちの間で流行していた『超合金』という言葉の、『超』に会長がかっこよさを感じたことから、『超生命体』と訳して商品に名付けました。今でもパッケージには『バイオニック(超生命体)飲料』と書いてあるんです」

発売当初、ライフガードのようなエナジー系の飲料は、市場には100円(当時の価格)で販売されていた120ミリリットルの瓶入りの栄養ドリンク程度だったため、約3倍の350ミリリットルを100円で販売したライフガードはグビグビ飲める容量が話題となり、販売と同時にヒットした。

1990年発売の、初代500ミリリットルペットボトル
1990年発売の、初代500ミリリットルペットボトル

直近5年間のパッケージ。個性的なデザインの乗り物が必ず描かれている
直近5年間のパッケージ。個性的なデザインの乗り物が必ず描かれている


なぜ迷彩柄?きっかけは、現会長のヨーロッパ旅行にあり

ライフガードのパッケージは、発売当初から迷彩柄を貫いている。今ではすっかり定着しているが、よくよく考えると、飲料とはミスマッチなデザインのようにも思える。そもそも、どのような背景から迷彩柄が採用されることになったのだろうか。

「今から40年ほど前に現会長がヨーロッパへ旅行に行った際、若者のファッションに迷彩柄が取り入れられているのを見て、『かっこいい!』と衝撃を受けたことがきっかけです。ライフガードは“サバイバル飲料”というコンセプトで企画が進んでいたこともあり、そこから自然のイメージやサバイバルゲームが連想できる迷彩柄をパッケージのデザインに取り入れることにしました」

そして、2006年からはパッケージデザインを毎春リニューアルしている。毎年キャラクターやロゴカラー、キャップのデザインを変えるという遊び心でファンを楽しませているのも、ほかの飲料にはないライフガードらしさのひとつ。会長は「本当は毎日でもリニューアルして楽しんでいただきたいくらい」と話しているとのこと。

2009年にオリジナルの迷彩柄を採用し、大幅に変更されたデザインは、ピンストライプの国内第一人者であるデザイナー・M&K CUSTOM SIGNSのMAKOTOさんによるもの。毎年新しいデザインを依頼する際に、こだわっている点が二つあるという。

「一つは、ライフガードのファンにはメカニカルなものやかっこいいものが好きな方が多いこともあり、自動車や飛行機、オートバイのモチーフを取り入れ、かつそのデザインにも力を入れています。もう一つが色使いです。弊社では毎年ラッキーカラーを定めており、主に商品ロゴと周りの炎にその色を反映しています。たとえば、2023年のパッケージであれば、ロゴには弊社の2023年度のラッキーカラーである緑色があしらわれています」

2023年パッケージの商品ロゴ。エメラルドグリーンのロゴの周りに、ピンクで縁取られたシルバーの炎が描かれている
2023年パッケージの商品ロゴ。エメラルドグリーンのロゴの周りに、ピンクで縁取られたシルバーの炎が描かれている


いくつ知ってる?ライフガードのボトルに隠された遊び心

今村さんによると、チェリオでは「お客様に喜んでもらうために他社にはできないような派手で楽しい商品パッケージを心がけている」という。その精神はライフガードのいたるところに反映されており、ラベルだけではなくボトル本体にもさまざまな仕掛けが施されている。

「ラベルを剥がしていただくとわかるのですが、ペットボトルの側面にハチの巣をイメージしたハニカム模様が刻印されています。これはライフガードの成分にハチミツとローヤルゼリーが配合されていることから来ています。加えて、ボトルの底面にはライフガードのマスコットキャラクター『ウサダー』が隠れているんですよ。そういった遊び心もこの1本のボトルに詰め込んでいます」

ハニカム模様が刻印されているボトル本体
ハニカム模様が刻印されているボトル本体

ライフガードのマスコットキャラクター「ウサダー」。正確には「ウサダー族」という種族の「ライフガーちゃん」という名前
ライフガードのマスコットキャラクター「ウサダー」。正確には「ウサダー族」という種族の「ライフガーちゃん」という名前

ボトル底面にはウサダーが隠れている
ボトル底面にはウサダーが隠れている


また、チェリオ社内だけではなく、ライフガードのファンにも同様に遊び心を持っている人が多いのだとか。

「ライフガードで“ライフガードタワー”を組み立てたり、キャップを集めて作ったオリジナルのフィギュアの写真を送ってくださるお客様もいます。ほかにも『毎日飲んでいます』『私の血はライフガードでできています』というお声や、高校生のお客様からはイラスト入りのファンレターをいただいたりと、ライフガードには熱狂的でコアなファンの方が多くいて、好きな方はとことん好きでいてくださる商品だなと感じますね」

歴代のボトルキャップ。キャップのデザインも毎年リニューアルされている
歴代のボトルキャップ。キャップのデザインも毎年リニューアルされている


チェリオ 公式サイト:https://www.cheerio.co.jp/

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