一定の勉強をしたら、実践のなかから学ぶ
また、投資本を読むことと並行して、「ぶらぶらと街を歩く」ことも心がけてみてください。そこから、投資のヒントを得られることもあります。
具体例を挙げると、つい最近、私が街を歩いていたときに気になったのは雑貨店の3COINSでした。20年以上前からあるチェーン店だということは知っていましたが、「にぎわってるなあ」と感じてあらためて調べてみたのです。
すると、3COINSを運営しているのは、株式会社パルグループホールディングスという企業だということがわかりました。そして、そのグループ企業には知名度のある複数のアパレルブランドを持つ会社もあり、そのマーケティングによって「こういう層はこういう商品を求めている」といったことが見えているからこそ、客層の感性に響く商品をそろえられていたのです。そして、株価を調べてみると、近年、急激に上がっていることもわかりました。
そのように、ただメディアから情報を得るだけでなく、ぶらぶらと街を歩くことで自分自身のアンテナによって投資にかかわる情報も得られるのです。
そして、投資を実践することも重要です。もちろん勉強が必要であることはたしかですが、10年も20年も勉強だけを続けて投資をはじめなければ資産を築くための貴重な時間を無駄にしてしまいます。
もちろん、最初は失敗することもあるでしょう。ただ、その失敗は、勉強からでは得られない学びの糧となってくれます。ですから、むしろ失敗すべきといってもいいかもしれません。最初は少額から投資をはじめ、失敗もポジティブにとらえ、そのなかから自分なりの学びを得ていってほしいと思います。
この記事のひときわ#やくにたつ
・とにかく数多くの投資本を読む
・本を選ぶ基準としてレビューをしっかり確認する
・一定の勉強をしたら、投資は実践のなかから学ぶ
構成=岩川悟(合同会社スリップストリーム)、取材・文=清家茂樹、撮影=藤巻祐介