お尻の力で股関節から上げるのよ! / (C)菊池和子、熊野チコ/KADOKAWA
体の老化は足から!? まずは筋肉の衰え具合をセルフチェック!/あぶら身を落とすきくち体操

年齢を重ねるにつれ、下腹や背中の厚み、お尻の垂れ具合など、気になる部分が増えてきていませんか? 実はそれ、体に必要な筋肉が痩せて「あぶら身」に変わってきたからなんです!

大切なのは、筋肉を鍛えて「やせる」のではなく、やせ衰えた筋肉を動かして「体を育てる」こと。そう提唱するのが、「きくち体操」でおなじみの菊池和子さん。現在89歳で驚きの美と若さと健康を維持し、今も現役で体操の指導に当たっています。

紹介するのは、自分の身一つで誰でもどこでもできる簡単な動きばかり。「きくち体操」を熱血指導するブタの妖精「あぶらみちゃん」の教えを参考に、しなやかな体を目指しましょう!

※本記事は菊池和子、熊野チコ著の書籍『40代から始めよう!あぶら身をごっそり落とすきくち体操』から一部抜粋・編集しました

あぶらみちゃん(左)と菊池和子先生 / (C)菊池和子、熊野チコ/KADOKAWA
あぶらみちゃん(左)

菊池和子先生の一番弟子であるブタの妖精。日本の、特に若い女性たちの衰えを本気で心配している。気になる女子にグイグイ声をかけて日々指導にあたる。シッポとまつげにおしゃれ魂をぶつける。

お尻が垂れて、外側に広がっていきます

お尻が垂れて、外側に広がっていきます / (C)菊池和子、熊野チコ/KADOKAWA
★主人公・みー:30代からは「ボトムはストレッチ素材のウエストゴム」と決めて生きてきました。幸い、ファストファッション各社からかわいいものが多数出ていたので、愛用していたのですが…(泣)!

●あぶらみちゃん:なになに!?いきなり泣き出したわ!

★みー:最近お尻が垂れてきて、シルエットが四角くなってきたんです。体にピッタリ沿うパンツをはくと、中年体型が丸出しになってしまうんです〜!

●あぶらみちゃん:プリッとしたお尻のふくらみは、お尻の筋肉の一部である大臀筋が握っているのよ。何より、お尻の筋肉は骨盤を支える役目があるから、ここが弱ると全身がゆがんであぶら身につながるし、人体の中でも特に大きくて目立つ筋肉だから、当然シルエットも変わるの。

★みー:なんと…! でも、お尻の筋肉ってどう育てるんですかね?

●あぶらみちゃん:ポイントは二つ。まずは大臀筋ね。直立姿勢や、脚を後ろに動かすときに使われる筋肉だから、日常生活と体操でなんとかしましょ。もう一つは、股関節よ。ここを意識して動かすと、お尻・太もも・腹部の筋肉が一気に動くの。一見同じ動きでも、「ただ脚を上げる」のと「股関節から脚を上げる」のでは、まるで違う感覚、効果になるわ。普段はあまり使わない、内もももキュッと育っていくわよ!

40代に効果的な体操▶お尻を寄せる

お尻を寄せるカンタン体操でお尻をキュッ / (C)菊池和子、熊野チコ/KADOKAWA
1 うつぶせになり、両手を顔の横に置いておでこを床につける。

2 お尻の筋肉に力を入れて、内側に寄せる。

3 手で触ってお尻が寄っているか確認する。

40代に効果的な体操▶うつぶせ片脚上げ

「お尻を寄せる」はすべての基本! / (C)菊池和子、熊野チコ/KADOKAWA
1 上記の「お尻を寄せる」の姿勢のまま、ひざを伸ばして、お尻の力で片脚をゆっくり上げる。

2 左右交互に行う。

◎POINT

おでこを床につける

肩の力を抜く

お尻を内側にキュッと寄せる

ひざ裏を伸ばす

腰に負担がかからない角度まで上げる

◎アドバイス

「お尻を寄せる」はすべての基本よ!

■著者:菊池 和子(きくち かずこ)さん

1934年生まれ。 日本女子体育短期大学卒業。 体育教師を経て「きくち体操」を創始し、以来50年以上、毎日の授業、ラジオ、テレビ、講演などを通して指導にあたる。

きくち体操は川崎を本部とし、東京、神奈川の直営スタジオのほか、東京、神奈川、埼玉、大阪、兵庫、名古屋のNHK、朝日、よみうり、高島屋等主催の各カルチャースクールにスタジオを持つ。著書も多数。

監修=菊池和子、マンガ=熊野チコ/『40代から始めよう! あぶら身をごっそり落とすきくち体操』