映画「ディア・ファミリー」家族決起会見より / ※ザテレビジョン撮影
【写真】大泉洋がカメラマンに背を向けて、家族に向かってメッセージを送る

映画「ディア・ファミリー」(6月14日[金]全国公開)の家族決起会見が4月24日に東京・明治記念館で行われ、主演の大泉洋、共演の菅野美穂、福本莉子、川栄李奈、新井美羽、メガホンを取った月川翔監督が登壇した。

外会見中止に「私にとって雨はデフォルト」

撮影から約1年ぶりとなる“坪井一家”集合となった今回の会見。あいにくの雨で庭園でのフォトセッションは中止となったが、大泉は冒頭あいさつで「元々は気持ちの良い外で会見をするはずだったんですが、私としましては“安定の雨”ということでございまして、室内での会見となりました。私にとって雨というのはデフォルトと言いましょうか、当たり前の状態で、逆に最先が良いというふうに、雨が降って当たり前なんだと」と、雨の関係について語り始める。

「スタッフは『奇跡が起きて晴れたら外で』って言ってましたが『そんな奇跡は起きないんだ!』と。ますます雨足は強くなっているということでございますので、大変最先の良いスタートは切っていると言わせていただきましょう」と会場を笑いで包む。

すると、菅野も「大泉さんと今回、演技では初めて共演させていただいたんですけれども、1年以上前のクランクインも思い起こすと雨だったような気がいたします。『雨降って地固まる』でお届けしたいと思います」と続き、1年以上ぶりの再会とは思えない息のあった“夫婦っぷり”を見せた。

映画「ディア・ファミリー」家族決起会見より / ※ザテレビジョン撮影

菅野美穂は「パワースポットみたいな人」

夫婦役で初共演を果たした大泉と菅野。菅野は「いろんな顔をお持ちで、例えば番組も持っていらっしゃいますし、舞台もされますし、歌い手としても紅白に出場されたりとか、それぞれの道で“そこまで行けたら”っていうところまで行っている人じゃないですか。親しみのある明るい印象がパブリックイメージだけど、神経質な面があるんじゃないかなと思っていたんです。でも、お会いしてみたら割と思った通りで(笑)」と大泉の印象について語る。

「撮影の合間にお茶を飲みながら喋ったりとかっていうことが、すごく家族の雰囲気(作り)に良かったんですよね。そういうことを自然とできる方で、すごく親しみもあるし、この抜けの感じっていうのはなんでしょうね? 大泉さんの飄々としたたたずまいって演じられないものだなと思って。大泉さんにしか出せないニュアンスだし、でも宣政さんを大泉さんが演じられたから親しみが湧くっていうか、お客さんによりご自分に近いお話として届けられるのは、大泉さんの持ち味なのかなと思ったりしました」と、役者・大泉の魅力を明かした。

一方、大泉は菅野の印象について「明るい方だろうなとは思っていたんですけども、なんかもう相当私の予想を突き抜けて明るかったですね」と、菅野の明るさについて言及。

「菅野さんが現場に入られると、大体その控え室の笑い声で分かるんですよね。(姿を見ないで分かるのは)私の中では柳沢慎吾さん以来でした。『来た、来た、来たぞ』っていうのが。柳沢さんも分かるんですよ。ずっと喋りながらやって来るから、近づいて来てるっていうのが。菅野さんは例えるなら“山賊たちの晩餐”みたいな笑い声が聞こえてくるんです。『親方、うまくいきましたね今日も~』みたいな」と畳み掛ける。

すると、川栄も「分かります。朝、メーク室ですぐに」と共感。大泉は「エネルギーをもらえるんです。パワースポットみたいな人です」と菅野を例えた。

映画「ディア・ファミリー」家族決起会見より / ※ザテレビジョン撮影

川栄李奈が大泉洋の「紅白で歌うのが夢」発言を暴露

また、川栄が「大泉さんと菅野さんと、役者としての大先輩と近くで家族としてお芝居ができたのがすごくうれしかったですし、菅野さんのこの明るさと若々しさが本当に見習いたいなと思いました」という先輩の二人について語る場面も。

大泉については「大泉さんは、ちょっと話は変わるんですけど、『俺は紅白で歌うのが夢なんだ』って突然語られていた時があったんですね。で、その後に本当に紅白で歌っていらっしゃったので…」と、撮影中に歌い手として「NHK紅白歌合戦に出たい」と言っていたと暴露。

「(口にした)その年に歌って出られていたので、言霊って大事なんだって。こういう強い気持ちを持って生きていくことで夢に近づけるんだっていう、なんか人間的な部分で学びました」というエピソードを披露。

「そんなこと言ったかな? 恥ずかしい話です」という大泉だったが、質疑応答で「この壁は乗り越えられないなと思いながらも頑張って乗り越えた体験談」を聞かれると、「やっぱり乗り越えたなっていうのは…この間の紅白で歌手としての出演でしょうか」と自ら語り始める。

「ぶっちゃけ、やっぱり司会に比べたら、自分の出番だけ行ってパッと歌って帰ってくりゃいいんだろうとか思っているところございまして。『今年の紅白は暇だな』と思っていたんです。で、福山さんから『緊張するから、絶対緊張するから(出番前に)紅白は見ちゃいけない。待ってる間見ちゃいけない』って言われたんです」と福山雅治からアドバイスを受けたと話す。

「ところが、台本に(司会の)有吉(弘行)さんから『大泉さん、我々の司会ここまでどうですか?』って質問がある(って書いてあるんです)。見なきゃいけないですね、自分の出番まで。仕方ないから見た。そしたら福山さんの言う通り、見てるそばから緊張していくんです。『おっと、これやばいかも』って思って。もう歌う直前、結局とんでもなく緊張して、もうガクガクになっちゃって。それでいよいよ私が歌う直前のトーク部分になったら、時間が押しちゃったから私のその質問カットになって。じゃ、俺はただただ緊張するのに見ただけの人になっちゃって。死ぬほど緊張の中で歌って。あれは乗り越えましたね」と振り返り、「すいません、一つも映画と関係ない話を」と謝りながらも、会場を爆笑の渦に巻き込んだ。

映画「ディア・ファミリー」家族決起会見より / ※ザテレビジョン撮影

これからは“宣伝ファミリー”に

会見の最後は、見に来る人へのメッセージで締めくくるのが通常だが、この日は家族決起会見ということで、映画公開に向けて父・大泉が家族キャストに向けてメッセージを送る。

「いよいよね、我々が魂を込めて撮った『ディア・ファミリー』が、あと2カ月で公開されます。これからはね、この素晴らしい物語を少しでも多くの方に見ていただけるように、我々家族で頑張っていこうね。これから我々は“宣伝ファミリー”となってね、それぞれみんなが仕事を抱えてるかもしれない。しかし、そこは頑張って宣伝していこうじゃないか。(川栄は)千と千尋(の神隠し)で大変かもしれない。でも、休みの日は全部宣伝だ! これから公開に向けて、まだまだ頑張っていきましょう」と呼び掛けた。