小田井涼平×坂本昌行、山梨ロケで「お互いの体の出汁を出しあった」仲に / ※提供画像
【写真】小田井涼平、“出汁”を出すリラックスシーン

元純烈の小田井涼平がMCを務める人気の旅番組「小田井涼平のあい旅」(毎週木曜夜8:00-9:00、BSJapanext<263ch>)に、20th Centuryの坂本昌行がゲストとして登場する。実は学年こそ違えど同じ1971年生まれ、以前には舞台で共演したことがあるなど共通点や接点の多い2人。イケオジ2人の旅模様を送る特別な回について、2人に話を聞くことができた。

お互いに感じる“やりやすさ”は第一印象から変化なし

――小田井さんと坂本さんは、以前に舞台「ザ・ミュージック・マン」で共演されたことがあります。そのときの印象的なエピソードなどがあれば教えてください。

小田井涼平(以下、小田井):これはご本人にもお伝えしたんですけど…僕が自分が芸能界に入る前からテレビで見ていた方で、アイドルですから!(笑)だからもうめっちゃ言いました。「会えて光栄です!嬉しいです!」って。

あとこの話はどこでもするんですけど、一番覚えてる話があって。ミュージカルの現場って台本はともかく、スコアの量が半端ないんですよ。演者1人ひとりにファイリングされたスコアが配られるんですけど、ちょっとした地方のタウンページくらいあったんです。

それで練習してると、ファイリングされた紙が破れてくるんですよ。パンチで開けた穴のところから。でも坂本くんを見てると眼鏡とか稽古で使う道具をカバンから出すとき、パンチ穴を補修する用のテープがカバンに入っているのが見えたんです。それで「あ、この人ミュージカルめっちゃやってる人や」と(笑)。

そこで「あ、この人マメな人なんやな」「几帳面な方なんやろな」っていう印象がつきましたね。その日の帰りに同じもの買いましたもん。

坂本昌行(以下、坂本):まさかそんな細かいところまで見られてるとは思わなかったですけど(笑)。僕もミュージカル始めたてのときに破れてしまって、その経験を経てシールをつけるようになったんですよ。

僕は小田井さんについて「初めてのミュージカル」と聞いていたので、緊張されているんだろうな、どうやっていいかわからないんだろうなと思ってたんですよ。でも始まってみると全然そんなことなくて、自分のキャパシティのなかで自由に動けていたんです。こっちが心配するよりも、逆に小田井くんの動きにあわせて僕が芝居するみたいなシーンも何回かあるくらい。

小田井くんの人柄が、舞台の上でも出てるみたいな感じだったんです。ホントにもう、“心優しいクマさん”って印象が変わらないですね。

――そんな第一印象から、今回の旅で印象が変わった部分や新たな発見などありましたでしょうか。

小田井:僕は本当に舞台や稽古中とか、お酒を飲みに行ったときとなんにも変わってないですね。今回の旅も、そのときのままの坂本くんで横にいてくれる。回数で言えばそんなに多いわけではないんですけど、ずっと一緒にいたような…不思議な感じです。歳が一緒っていうのもあるんですかね。

だから僕にとっては、すごくありがたいです。こんなに気を使わなくてええんやって…いやちょっとは気を使えやって話かもしれないんですけど(笑)

坂本:僕も小田井くんと同じ印象ですね。もちろんはじめはちょっと気を使って…じゃないですけど、「いろいろ話をしていこうかな」っていうスタンスでいたんです。でも会う回数を重ねるごとに…特に今日なんて「今回で何回目」っていう感覚じゃないよね(笑)。

小田井:たぶん10回も会ってないですよね?

坂本:会ってないね。でもなんだか気を使うこともないし、「カメラが回ったから話します」って感じでもない。カメラが回っていないところでも話していたし、今回のロケなんて朝に乗ったバスのなかでスタートしたら1時間くらい会話してたよね。

小田井:話しかけたらノってきてくれるのでずっとしゃべっちゃうんですよ。でも僕ずっとこの番組やってるから、言いました。「坂本くん。このペースで行くともたないんで、ゆっくりしてください」って(笑)。

坂本:言った!(笑)でもお互い、しゃべりたいときにしゃべるみたいな。気を使わない感じが僕は嬉しいと感じました。

「体の出汁を出しあった」仲に進化

――今回のロケでは山梨のさまざまなポイントを巡ったと思います。そのなかで特に印象に残ったところを挙げるとしたら、なにになるでしょうか。

小田井:これは坂本くんも一緒だと思うんですけど、富士山です。いろいろな場所に行っても、どこからでも大体同じ大きさの富士山が見える。遠くに見える景色としてじゃなく、輪郭や山肌がはっきり見える距離に富士山があるんです。

「富士山って本当は5個くらいある?」ってレベル(笑)。今回は天気にも恵まれて、運よく綺麗な状態の富士山を常に見られたんです。

――小田井さんは以前、「坂本“くん”と呼びづらい」というお話をされていたこともありました。今回の旅でさらに距離が縮まったなと思うことがあれば教えてください。

小田井:いややっぱり、今回は言うても一緒にお風呂に入ったんで…。

坂本:(笑)

小田井:だからもう、おんなじ湯船でお互いの体の出汁を出しあったという。俺の出汁が出た風呂に坂本くんが入り、坂本くんの出汁が出た風呂に僕が入ってるんで。もうこれは盃かわしたのと一緒ですからね。

坂本:どうやって文章にするのこれ(笑)

小田井:でもホントにそれは思いますよ。意外とこれだけの長尺をずっと2人でしゃべりながらってなかったんです。でも僕も「どうしよう、なにしゃべろう」みたいなことも全然なく。それがすごくありがたいですね。

坂本:これはもう小田井くんの人柄に尽きると思います!

小田井くんに会った人は、みなさん嫌な印象を持たないと思うんです。僕はもう「優しい」が第一印象に来たんですけど、それができる人っていままで出会った人のなかでもなかなかいないよなって。僕は人見知りの方なので…。

小田井:それを初めて聞いたとき、ビックリしたわ…。全然そんな風に見えなかったなって。

坂本:その「人見知り」が1ミリも出なかったのは、小田井くんのおかげなんだよね。間口を広げてくれてたから。

ソロ活動を始めた当初の思い

――ソロで活動することについて旅のなかでお話しされたことはあるでしょうか。

小田井:カメラが回っているときにも話しましたが、グループ同士で仲が悪いって印象がないのでそこは共通点でしたね。あと聞くと、メンバー同士が適当な距離を保っているところも同じ。グループが長続きするコツって、活動中にべったりしすぎないのがあるのかなと思いました。

うちもプライベートで飲みに行ったことは一回もないので。そういう共通点の話があると、楽しかったですよね。

――お互いに悩みごとの相談などはされますか。

小田井:あー…僕がいま悩んでないんで…(笑)

坂本:最高じゃない!(笑)それが最高でしょ。

小田井:ありがたいことに(笑)。こうしてお仕事もいただけていて…。

坂本:でも卒業してソロになるとき、不安はあったでしょ?

小田井:不安はね、もちろん。「仕事本当にあるのかな~」みたいのはありました。でもまあ自分で決めたことだし、なにもなかったらなかったで「もっかいイチから頑張ろう」みたいな腹くくってて。だからありがたかったです、この番組なんか卒業してすぐに声をかけていただきましたし。

坂本:でもあれは?ソロになったときどういうふうに勝負したらいいのか考えてたとき、「ひな壇に座って芸人さんと戦うのは難しい」みたいなことを言ってて。それを聞いたときは「あ、この人芸人さんと勝負しようと思ってたんだな」「すごいなこの人」と思いましたよ(笑)。

小田井:勝負っていうか…(笑)。純烈のときもバラエティに出演させていただいたことがあって、そのとき司会の方から振られたらすぐに面白いことを言って返す芸人さんに「すごいな」という印象がめちゃくちゃ強くて。

本当はそういうのでもテレビに出たいけど、「でも俺、あそこで勝負はできへんわ~」っていうのがすごくあったんです。だから自分に向いてて、自分らしさが活かせて、自分も楽しくやれる仕事ってなんやろって、グループ辞める前は思ってました。

そこで純烈時代にいろいろ地方に行かせてもらって、マダムのみなさんとお話して楽しかったなっていう印象は残ってて。じゃあそれを仕事にしようって思ったら、「ロケか!」と。

坂本:なるほど…ロケ芸人!

小田井:そうそう…いや芸人じゃない!(笑)

坂本:(笑)

僕はグループを組む前からミュージカルに携わっていたので、個人で活動する際は「もっと自分の求める場所をしっかり見つめようかな」と思ったんです。もちろん、責任はより大きくなるなって思いましたけどね。

小田井:だから僕なんかから言わせると、同い年だけど歩んでる道が全然違う気がしてます。こうしてお話ししていると感じませんけど、いざ仕事ってなると僕目線からは「ものすごい大変なことやってるな~」って印象はめっちゃあります。

坂本:うん、大変だね!(笑)

小田井:座長でミュージカルやれって言われたら、ごっついハードル高いですもんね。でもそこをあえて自分の主戦場に選んでやっていくのはすごいなって。それでミュージカルでも賞を取っていて、「やっぱりすごい人なんやな」って思いましたもん。

坂本:あれはたまたまだったけど…。

小田井:たまたまで取れませんて!

坂本:うん、まあそうですね!

2人:(笑)

――ソロ活動をするなかで、お互いに共感するポイントはあるでしょうか。

坂本:それはやっぱり、あるよね。

小田井:やっぱり歳が近いから、「だいたいこういうこと考えてはんのかな」みたいなのはあるじゃないですか。自分の体の限界っていうか、「若い頃にはあそこまでできていたのに」みたいな…程度の差はあれど、あったと思うんですよね。

そういう感覚と相談しながら仕事をしていかなきゃいけない歳になっているというのもわかっているから、自分の残りの人生と仕事を少しずつ天秤にかけながら…っていう感覚。

坂本:特には考えてはいないけど、自然とそうなっていくんだと思う。脳みそではできてるんだけど、体ができなくなっていく。自分のなかのアンバランスさを見つめて「じゃあここをやらなきゃいけない」「ここを伸ばそう」をチョイスできるようになって、より勉強して…。

でも無理くりそうしようと思ってもないし、苦でもない…って感じですかね。

旅の見どころと、お互いの見どころ

――今回の旅で、“お互いの見どころ”を挙げるとしたらどこでしょうか。

坂本:小田井さんはみなさんご存知の通り、おしゃべりが大好きな人です。無駄な話もいっぱいあるんですが、「俺に話しかけているのかな?」って思いきや全然関係ない一般の人に話しかけていた…っていうシーンが多々あるんですよ(笑)。

それぐらいみなさん、その場にいる人を共演者にしてしまう力を小田井くんは持っていて。その柔らかさ、ニュートラルさっていうのも小田井くんの魅力だと思っているので、そこを見ていただければ。

小田井:坂本くんとロケをやって気づいたのは、たぶん自分のスタンスはしっかり持っているのに、めちゃくちゃ合わせていただけるんですよ。昨日なんかも道行くマダムに話しかけたりしたんですけど、坂本くんも乗っかってきてちゃんと会話に入ってくれるんです。

だから柔軟さという意味では、俺以上かもしれない…骨ないんじゃないですかね(笑)。編集でカットになっていなければ、伝わると思うので。坂本くんの“リーダーとしてやってきた”部分もちゃんと見られると思うんですよね。「こうやってリーダー業をやってはったんやろな」って。

――今回の旅の見どころを、改めて教えてください。

坂本:僕は改めて富士山を目の前にしたとき、「ものすごい場所に生まれたんだな」って感じました。水を見るのは好きだったんですけど、富士山の湧水を体にいれたときに「こんなにも優しくて力強い水ってなかなか出会えないな」っていうのは正直な気持ちでしたね。

美味しい水って言葉でいうと簡単に伝わるようでいて、「飲まないとわからない」というのは今回の旅で感じましたね。

小田井:特に忍野八海は観光客の方も多くてすっかり観光地化してますけど、湧き出てくるお水が持っている水のエネルギーって変わらないんだなって。水を飲んだ瞬間、「あ、これ特別やわ」って感じましたよ。あそこは完全にパワースポットですよね。

坂本:パワースポットですね!