YouTubeで“漫画動画”として公開されている『虚無男』は、社畜のように働く若手サラリーマンたちのオフィスでの出来事を描いた作品。さわやかに描かれる“社畜あるある”や、仕事を通して生まれたイケメン社員たちの友情を描いたブロマンス漫画だ。
この漫画の主人公は、“虚無化”によって頭がクマのようになってしまう社畜サラリーマン・清見向(きよみむかえ)。“虚無化”とは、おそらく清見のみが認識できているであろう心因性の現象で、一種の幻覚のようなものだ。気持ちが沈むと自身も他人も“虚無化”して見えるという。この日も連日の残業続きで虚無化していた清見だったが、うれしいことに仕事が一段落し、“今日は早めに帰れそうだ…”とホッと息をついていた。
そんなときにオフィスの少し離れた場所からじっと自分を見つめる視線に気づく。上司の黒井徹(くろいとおる)だ。上司と言っても年は2つしか違わず、関係性は部活の先輩と後輩のそれに近い。清見は嫌な予感がした。
短いにらみ合いの末、黒井が先に動いた。清見は思わず、パーテーションに身を隠すが、ときすでに遅し。黒井は分厚い書類を手に立ち上がり、こちらへ一歩ずつ近づいてくる。
身を隠す清見に対して「無駄な抵抗をするな」と語りかけてくる黒井。“応えてはならない、あの声に応えてはならないッ”と心の中で反芻しながら清見はガタガタ震える。以前、仕事が片付かず“社泊”が確定していた清見が泣きついたときには、容赦なく清見を置いて帰った黒井だったが…。今回は逆の立場。果たして清見は黒井を振り切れるのか…!?
今回紹介した『虚無男』の作者は夏壱あーる(@kyomuo_721)さん。版権キャラクターグッズのミニキャラなどを多く手がけているフリーのイラストレーターだ。サラリーマンたちの“日常ブロマンス”を描いた『虚無男』は、YouTubeで“漫画動画”としても公開しているので、そちらもお楽しみに!
画像提供:夏壱あーる(@kyomuo_721)