都内でCGクリエイターとして活動しているうさを(@huwapunpun)さん。不動産広告の建築パースを描いたり、ムービーを作る仕事をするかたわら、X(元Twitter)にアップしている社畜漫画が好評だ。今回は、社畜漫画の番外編として描かれた「ムンカー錯視」についての漫画講座をお届けする。
デザイナーをするうえで知識として知っておきたい“錯視”がいくつか存在するが、「ムンカー錯視」もそのひとつ。周りの色に誘導される「色の同化」と、反対の色あいに誘導される「色の対比」によって、同じ色なのに違う色に見える現象のことを指す。
同じ色で描かれた文字も、手前に異なった色のラインを入れることによって、脳が錯覚を起こすのだ。
よく用いられるのが、円形の画像。さまざまな色合いの水玉に見えるが、これも実は全部同じ色。
うさをさんが属する会社では、不動産広告のパースなどの依頼も多い。クライアントから「ここはベージュ色のタイルで!」という注文を受けて、希望どおりにベージュ色を使ってデザインしても、タイルの目地の色次第で、異なる印象に仕上がってしまう。そのため、このムンカー錯視はデザインするうえで絶対に知っておかなければいけない知識なのだという。
錯視にはこのほかにも、同じ線でも違う長さに錯覚する「ミュラーリヤー錯視」や、シルエットにすることで、どちらに向かっているのか、どちらに回転しているのか、わからなくする「シルエット錯視」、チェック柄のタイルの影がかかった部分の色を実際より明るく錯視する「チェッカーシャドー錯視」など多種存在する。デザイナーは、さまざまな錯視の存在を知っておき、錯視することを前提にあらかじめデザインに調整を入れる「錯視調整」を行わなければいけないという。
うさをさんのX(元Twitter)には、社畜たちの“あるある”を描いた漫画のほかに、ごく稀にデザインについての漫画講座もアップされているので、探して読んでみるのもおもしろいかも!
画像提供:うさを(@huwapunpun)