どこの会社にもひとりはいるであろう“権力者にこびる人”。この漫画に登場する“マッサン”はまさにそういった部類のOLで、お気に入りの部長や所長、取引先に対する態度と、それ以外の平社員や下請けに対する態度が180度異なり、その様は周囲で見ている者たちを凍り付かせるほどあからさまである。
そんな迷惑系OL・マッサンが巻き起こしたさまざまなエピソードを漫画化しているぷく子(@pukukoOL)さん。現在はWebデザイナーとして活躍しているが、過去にさまざまな職歴を持つ彼女が、実体験をもとに描くお仕事漫画のインパクトは強烈だ。「こんな人いる!?」とツッコミたくなる登場人物に驚かされるが、これはすべて実話!もちろん“マッサン”も実在する人物だ。
マッサンはぷく子がいる事業所の隣の事業所の女性事務員だった。マッサンには社内にお気に入りの人物が複数人いるが、そのなかのひとりが栗山所長だった。ことあるごとに「次はいつうちの事業所に来てくれるんですかぁ?」と聞き、栗山所長が来所すると仕事そっちのけで「待ってたんですよぉ」と駆け寄る。
そんなある日、栗山所長の事業所の営業マンがマッサンの事業所へやってきて、忘れ物をして帰ってしまった。その忘れ物を握りしめ、マッサンはあることを思いつく!
なんと栗山所長に会いたいがために、仕事後に届けに行くと言い出したのだ。スタッフ一同、耳を疑って絶句。それもそのはず、現事業所から該当の事業所までは電車で片道2時間30分もかかるのだ。東京都心から静岡県の熱海温泉まで行っても電車で2時間とかからない。2時間30分あれば栃木県の日光まで在来線を使っても行ける距離だ。
そもそも、その忘れ物はなくても全く困らないものだったらしく、「あっちの事務所、今日は早く閉めるらしいよ」など“嘘も方便”で全員が結託し、全力でマッサンを止めに入った。
仕事はさぼるくせに、こういうことになると俄然やる気を見せるマッサン。普段の業務で営業マンからの依頼には対応しないのに、自分のお気に入りの権力者のためなら頼まれてもいないことにまで手を出し、事業所にクレームが入る…。媚び方がうまいか下手かで言えば、媚びる相手にも迷惑がられているマッサンは下手な部類に入るが、確かにこういうタイプの人間は社会に一定数存在する。
「ぷく子OLとイッヌの日常」には、“あ~こんな人いるいる”と共感する会社員エピソードが満載!特にマッサンの強烈な逸話が多数収録されているので、ぜひチェックしてみて。
画像提供:ぷく子(@pukukoOL)