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FP飯村久美さんに学ぶ『貯蓄1000万円の壁』を越えるコツ。自分の得意なこと、好きなことを副業にする

2023/04/08 12:30 | 更新 2023/04/16 21:03
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円安による生活コストの上昇や、老後資金問題など、お金に関する漠然とした不安を抱えている人も多いはず。一方で、これまでにも「お金を貯めたい」と考えてきたにもかかわらず、なかなかうまくいかないという人も少なくないだろう。ここでは、『年収300万円でもラクラク越えられる「貯蓄1000万円の壁」』の著者でもあるファイナンシャルプランナーの飯村久美さんが、お金を増やすコツを伝授。

今回は第28回。

ファイナンシャルプランナーの飯村久美さん
ファイナンシャルプランナーの飯村久美さん【撮影=樋口涼】


稼ぐ力として、手っ取り早く家計に入ってくるお金を増やせるのが、「副業」です。本業で成果を出して給与を上げる、というのがセオリーですが、いくら自己投資してスキルを磨いたとしても、すぐに給与に反映されるわけではありません。

日本の会社はいい意味でも悪い意味でも、年功序列を重視してきました。よって、あなたが勤務する会社の給与システムが、本人の業績や成果がダイレクトに反映される「成果報酬制度」でない限り、給与アップには時間を要するでしょう。

「働き方改革」のなかで変わってきたことのひとつが、副業を認める会社が増えてきたことです。会社が副業を推奨するようになったのは、社員が副業をすることは会社にとってもメリットがあるからにほかなりません。

本業をやっているだけでは、社員が得られる経験も人脈もスキルも、本業の範囲内にとどまります。でも副業をすれば、その裾野は確実に広がっていきます。副業をすることで、新しいビジネスのアイデアを思いつくことだってあるでしょう。そういった新たな経験や人脈、スキル、アイデアなどを、自社にフィードバックしてほしいと考える会社が増えてきているわけです。
 
勤務する会社が「副業OK」という前提条件こそありますが、私は、いまこそ副業のチャンスだと考えています。なぜなら、コロナ禍によって、以前より自分の時間が増えているからです。

それこそ、テレワークをしている人なら、在宅でできる副業をやるにはもってこいの環境です。通勤に使っていた時間を、あなたはどう活用していますか?せっかくできた時間を、趣味や娯楽に費やすだけではもったいないと思うのです。この機会に、副業をはじめてみてはどうでしょう。

もちろん、副業といっても、「いったい自分になにができるのだろう……?」と思い悩んでしまう人は多いと推測します。

自転車が好きなら配達の仕事、お酒の場が好きなら居酒屋の仕事もありますね。時間を有効に使うために近所のコンビニエンスストアやカフェ、スーパーなどで働くのもいいですし、パソコンを使った作業が得意なら家から外出せずに副業することだってできます。

そのように、人それぞれに副業に対する考え方はありますが、私は、できれば将来の自分に生きる副業を探したほうがいいと考えています。

副業もまた、自分磨きのひとつです。いくら稼げるかではなく、「将来なりたい自分」に近づくためになにをすべきかを考えてみてください。せっかく副業をはじめるなら、自分の得意なことや好きなことはなにかを真剣に掘り下げ、「将来なりたい自分」への近道を歩んでいってほしいのです。

そういわれても、なかなか思い浮かばない人もいるでしょう。そういう人は、個人の知識やスキルなど得意なことを出品・購入できるウェブサービスを利用してみるのはどうでしょう。

そこには、イラスト制作などのクリエイティブ系の技術を出品している人もいれば、「占いをします」という一風変わった特技を出品している人もいます。店舗を持つリスクもありませんし、手軽にはじめられます。

かつては、個人のスキルを評価してくれる相手は、身内や友人、知り合いなど、ごく一部の限られた範囲内の人でした。しかしいまは、ネットを介したさまざまなサービスの登場もあり、いろいろな人とコンタクトをとることが可能です。

なかには、趣味の知識や得意な技術をYouTubeやインスタグラムなどで発信して人気を集めている人もいます。私の趣味の卓球でも、若い子が技術動画をコツコツとあげて人気YouTuberになっていました。必ずしもプロじゃなくても、初心者目線で発信する人もいますね。むしろできない人の気持ちがわかる分、説明がわかりやすかったり、共感が得られたりするのでしょう。個人が簡単に世界に向けて情報発信することが可能な世の中。利用できるものはどんどん利用して、稼ぐ力に役立てましょう。

ただし、副業をはじめる際には注意点もあります。確定申告が必要になるケースが出てくることです。会社員でも、「給与の年間収入が2000万円を超える場合」「給与所得及び退職所得以外の所得の合計額が20万円を超える場合」は、確定申告が必要になります。

副業をした場合は、後者にあてはまる場合が出てきます。なお、その20万円に含まれるのは、いわゆる副業で稼いだお金以外の臨時収入も含まれます。参考までに、会社員でも確定申告が必要になるケースをまとめておきます。

●給与の年間収入が2000万円を超える場合
●給与所得及び退職所得以外の所得の合計額が20万円を超える場合
※事業や不動産の所得はもちろん、次のような臨時収入も要申告
・懸賞で得た金品、福引の当選金品等(宝くじは非課税)
・競馬、競輪など公営競技における払戻金等
・遺失物の拾得者が受ける報労金
・生命保険や損害保険での一時払いのもの等(一時所得に該当)
・株式、FX、ビットコイン等で得た利益
・ネットショップでの収入、など

ファイナンシャルプランナーの飯村久美さん
ファイナンシャルプランナーの飯村久美さん【撮影=樋口涼】


この記事のひときわ#やくにたつ
・将来の自分に生きる副業を探す
・利用できるものはどんどん利用して、稼ぐ力に役立てる

編集協力=岩川悟(合同会社スリップストリーム)、洗川俊一、横山美和、撮影=樋口涼

『年収300万円でもラクラク越えられる「貯蓄1000万円の壁」』
株式会社KADOKAWA(2022)

【プロフィール】
飯村久美(いいむら・くみ)
金融機関在籍中にファイナンシャルプランナー(FP)の資格を取得。退職後、自らの経験から、お金の正しい知識を身につけることが「生活を守る手段」であり、「やりたいこと」や「夢」につながると痛感。その経験を伝え、その人の夢が叶うマネープランをサポートすることを目的として、2006年FP事務所を開業。テレビやラジオ出演、セミナー講師など幅広く活躍中。著書に『ズボラでもお金がみるみる貯まる37の方法』(アスコム)、『シングル女子の今日からはじめる貯蓄術』(成美堂出版)、『子どもを持ったら知っておきたいお金の話』(KADOKAWA/中経出版)、『お金の先生! できるだけ簡単にお金が増える方法を教えてください。』(アスコム)、監修書に『一生お金に困らない! 貯め方・増やし方』(ナツメ社)などがある。FP事務所アイプランニング https://www.fp-iimura.jp

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