「TVerで学ぶ!最強の時間割」シーズン2・Lesson6の講師にSHELLYが登場 / (C)TVer
【写真】子供への性教育の大切さを真剣に語るSHELLY

民放公式テレビ配信サービス・TVer初の完全オリジナル番組「最強の時間割〜若者に本気で伝えたい授業〜」シーズン2のLesson6が12月8日(金)に配信スタート。講師として、タレントのSHELLYが登場し、“性”について発信し続ける理由について明かした。

「最強の時間割」とは

「最強の時間割 ~若者に本気で伝えたい授業~」は、さまざまな業界のトップランナーを講師として招き、学生や社会人に「知っておいてよかった」と思える“考え方のヒント”を届ける民放公式テレビ配信サービス「TVer(ティーバー)」の完全オリジナル番組。

2022年12月から約半年にわたり、放送された同番組が好評を受けて帰ってきた。シーズン2は11月3日よりスタートし、シーズン1に引き続きラランド・ニシダが副担任役、ラランド・サーヤが生徒役。そして新しく生徒役として元乃木坂46の秋元真夏が参加する。

SHELLYが「不同意性交等罪」について解説

タレントとして数多くのテレビ番組に出演する一方、自身のYouTubeチャンネル「SHELLYのお風呂場」で“性”にまつわる正しい知識を発信しているSHELLY。そこには、性交=セックスについては中学校の保健体育で教えないものとする「はどめ規定」が関係していた。各学校で必要と判断された場合、保護者や地域の理解を得れば指導できるが、そもそもハードルが高い上に指導するとなれば外部の講師を呼ばなければならない。そうした状況下で、SHELLYは「ネガティブな性経験をする人を1人でも減らしたい」という思いから、無料で多くの人に正しい知識を届けるためにYouTubeを始めたという。

今回、まずSHELLYは2023年7月に施行された「不同意性交等罪」について解説。この法律によって、被害者が「同意しない意思を表明、全う」することが難しい状態で性交等を行った場合、加害者に5年以上の有期懲役が課されるようになった。これは恋人や夫婦であっても適用される法律だ。性交を行う前だけではなく、「途中、途中でお互いの意思を確認することが大事」とSHELLYはポイントを明かす。

しかし、中には「何をもって“同意”とするのか判断が難しい」という声も。そこに明確な答えとして、SHELLYが提示するのが「積極的な同意」だ。「NO MEANS NO(ノーと言わなければ同意)」から、「ONLY YES MEANS YES(積極的な同意のみが同意)」に世の中のルールが変わった。

その上で大事なポイントとして、SHELLYは「積極的な同意がとれていないと感じたら撤廃すること」、さらには「相手にNOと言える空気を作ってあげること」を挙げる。例えば、上司と部下の場合、部下が人事評価などを気にして抵抗できない可能性も。そういう状況を生まないためにも、NOと言える空気感を、上の立場の人間が積極的に作る責任があるのだ。

緊急避妊薬が手に入りづらい日本の状況

そもそも、この法律が施行される前はどうだったのか。SHELLYは「(これまでは)性犯罪・性暴力を証明することがほぼ不可能だった」と語る。以前は明確な抵抗の痕跡が残っている場合のみで、恐怖からフリーズしてしまった場合は「抵抗しなかった」として性暴力とみなされなかったという。

「不同意性交等罪」の施行で同意がない性行為が犯罪であるという認識は広まりを見せる一方、それでもなお性犯罪のリスクがゼロになったわけではない。あってはならないが、もし無理やり性交される被害に遭った場合。あるいは、お互いに同意を持って性行為に及び、途中で避妊具が外れてしまった場合に、望まない妊娠から女性を守ってくれるのが緊急避妊薬(アフターピル)だ。

生徒役として参加した、たけうちほのかも使用経験があるといい、その時の状況を語った。韓国に旅行で行った際、緊急避妊薬が必要な状況に陥ったというたけうち。韓国の産婦人科では簡単な受診のみ、値段も3000円程度で緊急避妊薬が手に入ったそうだ。アメリカやイギリスなど、国によっては病院や学校で無料提供されているケースもある。

一方、日本で緊急避妊薬を手に入れようとした場合、一般的に1万5千円〜2万円の費用が必要になるという。これは諸外国と比べてもかなり高額で、病院が休みの日など必要な時に手に入らないケースもある。SHELLYは「自分の人生を左右する薬がものすごい手に入りづらい状況は残念」と悔しさをにじませた。そんな中、今年の11月から試験的に全国145の薬局で緊急避妊薬の販売がスタートした。しかし、値段は7000〜9000円とまだ高額で、「対象は16歳以上」「18歳未満は保護者の同伴が必要」など、色々な条件も課されている。

ちなみに緊急避妊薬は最大72時間以内に飲む必要があり、時間が経てば経つほど効果が下がると言われている。人によっては服用で頭痛や吐き気、腹痛などの副作用も生じるが、のちに妊娠しづらくなるということはない。いざという時のために、番組でSHELLYがおすすめしたピル情報総合サイト「ピルにゃん」のアプリをインストールしておくのも良いだろう。

子供の性にまつわる質問にどう答える?

現在、プライベートでは1歳・5歳・7歳の娘を育てているSHELLY。性教育はすでにスタートしており、上の子が5歳の時には絵本で妊娠の仕組みについて教えたという。そんなSHELLYから、もし自分の子供が小学1年生の頃に「赤ちゃんってどうやったらできるの?」と聞かれたらどうするかというお題が。

最初に、秋元からは「パパとママが仲良くしてコウノドリさんが連れてきたんだよって答えちゃうと思う」という回答が返ってくる。かたや、内容は隠しつつもセックスという単語を使って説明するというたけうち。では、「セックスって何?」と聞かれた場合はどう答えればいいのか。

SHELLYの授業に真剣な面持ちを見せる秋元真夏 / (C)TVer
SHELLYは「正解はない」と前置きした上で、KADOKAWAから出版されている『性の絵本』を紹介。そこには挿入の絵も出てくるが、子供から「どこに入れればいいか何でわかるの?」とさらに質問を投げかけられ、SHELLYは「大人の心と体を持った人同士だと、それがわかるんだよ」「大人になればわかるから大丈夫」と伝えたという。今回の講義を受け、秋元は「もし子供ができたら遠回しにせず伝えたいなと思った」と語った。

最後に番組恒例の「かっこいい大人とは?」という質問に、SHELLYは「視野が広くて共感力のある大人」と回答。性に限らず、自分が経験したことのない痛みであっても「そんなことあったら大変だよな。じゃあ、これは変えていかなきゃいけないよな」と一緒に歩めるような大人をSHELLY自身も目指している。

「TVerで学ぶ!最強の時間割」シーズン2・Lesson6 / (C)TVer