女優・藤吉久美子がもてなす福岡ゆるり旅 / ※提供画像
【写真】ますおか・岡田がイルカショーで“覚悟”のびしょ濡れ

10月11日に放送した「名湯秘湯 ゆるり旅」(毎週水曜 夜8:00-9:00、BSJapanext)は、福岡編。同県出身の俳優・藤吉久美子とともに、ますだおかだの岡田圭右が福岡の地で島の温泉を満喫していく。今回も温泉だけではなく、「スプラッシュタイム」を楽しめるイルカショーなどご当地の人気スポットを満喫。ずぶ濡れになって芸人魂を見せる岡田と藤吉のコンビネーションが楽しめた。

地上70mの景色を満喫したあとは歴史的な島を散策

二人がまず向かったのは「博多ポートタワー」。東京タワーなどと同じ設計者が手掛けたというこのタワーは、高さおよそ70mの地点に展望室があり、福岡市の街並みを360度ぐるっと一望できる。今回訪れたタイミングはあいにくの悪天候だったが、展望室から眺める景色に藤吉もご満悦だった。

突然、「福岡タワーを探してください!」と藤吉。岡田が福岡タワーを見つけるたところ、「実は私のおじさんが建てたんです!」と衝撃の発言が飛び出した。テレビ局関係者だった藤吉の親戚は、福岡タワーの建設に関わっていたそうだ。これには岡田も「えー!」と驚きの声を上げていた。

ゆっくり会話をしながら博多ポートタワーを満喫した二人は、続いて今回の目的地である「志賀島」へ向かう。「志賀島はどういう場所なんですか?」と岡田が尋ねると、藤吉は「内緒!びっくりするものがあるから…歴史的な意味で。楽しみにしていてください」と楽しげに笑顔を見せる。

志賀島は博多湾の北部にあり、砂浜で陸続きになっている全国でも珍しい島。博多からは車を使えばおよそ30分で行けるが、せっかくなので車から砂浜へ降りることに。歩いて島へ向かうことにした。二人が歩くのは、「海の中道海岸」と呼ばれる全長8kmに及ぶ砂浜の道。両側に海岸が続くため、まるで海の中を歩いているような幻想的な道だ。

志賀島に到着した二人が目にしたのは、なんと「金印」だった。ここ志賀島は江戸時代に金印が発見されたと言われる場所で、「漢委奴国王」と記された金印は、中国・後漢から贈られたと推定されているものである。藤吉が言っていたびっくりするものとは、この金印のことだった。“古代ロマンの島”と言われるこの島にも温泉があると聞き、二人はさっそく向かうことに。

島唯一の温泉で絶景オーシャンビューを堪能

コバルトブルーの海岸が目の前に広がる人気宿「休暇村 志賀島」にやってきた二人。東京ドームおよそ10個分の敷地を持つこの宿ではさまざまなアクティビティを楽しめるのが特徴だ。

島内で唯一の温泉宿である「休暇村 志賀島」は、全ての客室がオーシャンビュー。温泉ではサンセットや海の景色を堪能できる。二人はすぐさま温泉に入ることにした。

「おー!まさにオーシャンビューや!」と歓声を上げる岡田。志賀島温泉「金印の湯」は目の前に海が広がる開放的な造りで、温泉はカルシウムとマグネシウムを含む「塩化物冷鉱泉」である。保温効果が高く、腰痛や神経痛に効果的な湯だ。「お湯がとろっとしていてお肌に良さそう〜」と、藤吉もご満悦のようす。

夕暮れ時には玄界灘に沈む夕日を眺めながらお湯を堪能できる「金印の湯」。海からは潮騒が届き、鼻をくすぐるのは海の香り…贅沢を絵に描いたような極上のひと時に岡田・藤吉はとろけるように表情を見せていた。

スプラッシュ体験や名物屋台も外せない

志賀島を満喫した二人は島を出て、福岡県民なら一度は訪れるという「マリンワールド海の中道」へ。“大人も楽しめる水族館”として人気の同施設では、およそ350種・3万点の海の生き物が展示されている。

二人が「うわー!」と声をあげたのは、九州南部の温暖な海を再現した水深7mの外洋大水槽。まるで海の中を覗いているような大水槽は、サイズもあいまって抜群の存在感だ。そして同施設の一番人気は、博多湾を背景としたショープールで見れるイルカのショーだった。

イルカを指導する飼育員をみて「やってみたい〜!」と藤吉。これには岡田も苦笑いである。岡田も負けじと、イルカたちに「ムーンサルト!」「伊藤みどりさんより高い!」などボケ続けるが、藤吉のリアクションは薄い。岡田の扱い方をよく心得ているようす。

ショーの最後に待ち受けるのは、イルカの尾びれで豪快な水しぶきを客席に浴びせかける「スプラッシュタイム」。岡田はカッパを着て参加し、最前列でずぶ濡れ状態に。藤吉は「がんばれ〜」と激励の声を上げたものの、応援している相手は岡田ではなく「イルカもっとがんばれ〜」。良いコンビネーションだ。

ダイナミックなイルカのショーを満喫した二人は福岡の中心部へ戻ることにした。天神に戻ってきた二人が訪れたのは、天神ど真ん中にある「警固神社」。イルカの水しぶきで身体が冷えた岡田に、「ここであったまりましょう!」と藤吉が提案した。

警固神社は、およそ400年前に福岡城を守る神として城主の黒田長政が建てたとされている。藤吉が「あったまりましょう」と言っていたのは、神社内にある足湯のことだった。天然ミネラルたっぷりの足湯に浸かりながら、イルカのショーで濡れて冷えた身体をあたためる岡田。すっかり疲れも回復した二人は夜の街へ。

福岡といえば、忘れてはいけない地元グルメ・屋台。市内各所におよそ200軒が出店している屋台を見た岡田は、「ごっつ並んでるじゃないですか〜」と長蛇の列にひるんだ顔を見せる。しかしさすが地元民である藤吉は、「並びが人気のバロメーターだから、並びますよ!」と突撃していく。

週末には開店1時間前から行列ができるという博多の名物屋台「小金ちゃん」。博多に来たらぜひ食べてほしいという藤吉の勧める同店に、雨の中並ぶこと数十分…ようやく順番がやってきた。

1968年の創業以来、絶大な人気を誇る同店の一番人気は「焼きラーメン」。麺は細麺で野菜・豚肉・かまぼこを加え、自家製とんこつスープや特製スープを加えて焼き上げていく。仕上げにどて焼きの煮汁をたっぷりかけるのが小金ちゃん流。実はここ小金ちゃんは、焼きラーメンの発祥の店なのだ。

そして焼きラーメンと同じくらい人気の「焼き餃子」は、パリッとした薄皮にジューシーな肉汁がたまらない。旅のご酸味はご当地グルメとの出会いだと豪語する岡田の喜びようを見るに、雨でも長蛇の列ができるのも納得の味わいだとわかる。温泉・観光・グルメをすべて堪能できた二人だが、藤吉が「また来たくなるね〜」と言う通り、何度でも訪れたくなるほど盛りだくさんの旅となった。

人柄が出るトークや掛け合いも見もの

藤吉は輝かしい経歴を持つ俳優ではあるが、意外に通販番組や情報バラエティなどへの出演も多い。特に昨今は、通販番組を盛り上げるためにお笑い芸人との共演もしばしばあることだ。

今回の番組ではスベリ芸が持ち味の岡田と組んだわけだが、その扱いは想像以上に手慣れたもの。スベリ芸は“あえてスベって自分で突っ込む”のが王道であって、たとえば慌ててボケに乗ってフォローしようとすれば、往々にして気まずい感じになってしまう。

俳優として培ってきた人を観察する力、場の空気と相手の求めているものを理解して最適解を導く手腕はさすがの一言だ。岡田をフォローする縁の下の力持ちっぷりに、早くも次回の登場が待ち遠しくなった。