コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、漫画家として活動する根田啓史さんの作品『毎年お盆の時期に上げてる漫画』をピックアップした。8月10日、X(旧Twitter)にポストされた同作は読者から「良い話すぎる!」と大きな反響を呼び、3.2万件の「いいね」を獲得している。作者の根田さんにお話をうかがい、作品の裏話や見どころを語ってもらった。
横で優しく微笑むおばあさん…意外な感動的なラスト
パソコン画面を前で、「いけなくてごめんねぇーー!!」と大きな声で話す小さな子ども。遠く離れた場所にいる祖母とオンライン通話をしていた。しかし祖父の方は孫との会話だというのに、新しい技術を目の前に「バカバカしい!」と怒りを露わにしてカメラの前にも座らない。隣に座る祖母も「まぁまぁ今年は仕方ありませんよ」となだめるが、祖父の怒りは収まらない。
なぜなら東京五輪が延期になるかどうかという時期で、祖父も「せっかく巡ってきた2人で観るチャンスなのに…」と残念に思う気持ちがあるようだ。そんな祖父に対しても「どんなお話でも楽しみにしていますから」「あなたらしく生ききってくださいな」と優しく諭す祖母。さらに祖母の姿は若返っており、「また来ます」「向日葵の咲く頃に――」という言葉と共に祖母の姿が消えてしまう…。
最後に判明する祖母の真実が読者の胸を打ったようで、「感動しすぎて言葉が見つからない」「何度読んでも泣ける」などのコメントが寄せられていた。
周囲の環境が変わっていく寂しさや不安を残したかった
――『毎年お盆の時期に上げてる漫画』を創作したきっかけや理由があればお教えください。当時、コロナ化の社会情勢の中で、東京五輪が延期されてしまって、そこで感じた寂しさや不安がありました。またオンラインでのミーティングなどが増えて少しずつ環境が変わっていくのを感じていて、そういう諸々を残しておきたかったというのもありました。
――描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあれば教えてください。
なかなか変化を受け入れられないおじいさんが、おばあさんとの思い出を通して少しずつ変わっていく様に注目してもらえたら嬉しいです。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
最後のページでおじいさんが物思いにふけっているシーンが、自分でも色々考えを巡らせることができて好きです。
――同作は毎年お盆になると投稿をしているとのことですが、今までの反響の中で特に印象に残っている・嬉しかったコメントを教えてください。
やっぱり感動したという言葉をいただけたりするのが素直に嬉しいです。
――お盆から派生してしまいますが、根田さんは今までで不思議な体験をしたことはありますか?もしあれば、ぜひお話をお聞かせください。
月が好きなのですが、月を見てると色んな思い出にひたることができます。振り返ると、人生不思議なことばかりです…。
――今後の展望や目標をお教えください。
自分の幸福が何かを考えながら、それが叶うように工夫して楽しく暮らしていきたいです。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
まとまりのない活動の仕方をしてしまってすみません!面白い漫画描けるようがんばりますので、見かけたら読んであげてください(>_<)