「スター・ウォーズ:アソーカ」第3話が8月30日に配信された / (C)2023 Lucasfilm Ltd.
【写真】アソーカの“弟子”サビーヌ・レンがライトセーバーを華麗に操る…!

アナキン・スカイウォーカーのパダワンだったアソーカ・タノが主人公の新ドラマ「スター・ウォーズ:アソーカ」の第3話が、8月30日に配信された。元々はジェダイとして修行をしていたが、ある事件をきっかけに自らの意思でジェダイ・オーダーを去ったアソーカ(ロザリオ・ドーソン)。その後、兄のように慕っていたアナキンがダークサイドに堕ち、ダース・ベイダーへと変貌を遂げたことを心から悲しみ、映画「スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還」で帝国が滅びた後も後悔の念を抱き続けていた。「―アソーカ」は、ダース・ベイダー亡き後、脅威の存在と恐れられていた知将・スローン大提督(ラース・ミケルセン)が生きているらしいという情報から物語が動き出す。第3話では、アソーカとサビーヌ・レン(ナターシャ・リュー・ボルディッゾ)の頑固な師弟関係による“伝統の”修行シーンが胸アツだった。(以下、ネタバレがあります)

スローン大提督の行方は…?手掛かりが奪われる

スローン大提督は、アニメーション「スター・ウォーズ 反乱者たち」の最終話で若き反乱軍チーム「ゴースト」のエズラ・ブリッジャー(エマン・エスファンディ)に捕らえられ、宇宙クジラのパーギルと共にハイパージャンプし、宇宙の果てにその存在を消した。しかし、エズラ然り、死亡が確認されていないため、アソーカや同じくゴーストだったヘラ・シンドゥーラ(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)は、スローンが生存しているのではないかと怪しんでいた。

「マンダロリアン」シーズン2で、スローンの元部下モーガン・エルズベス(ダイアナ・リー・イノサント)を捕らえたアソーカは、スローンにつながる情報を引き出し、「―アソーカ」第1話で彼の居場所につながる地図を入手。かつてアソーカのパダワンだったサビーヌに依頼し、地図の謎を解いたが、第2話でモーガンの手下であるフォース使いのシン・ハティ(イヴァンナ・ザクノ)に奪われてしまった。

帝国崩壊後も残党を追い、さらなる大戦を迎えないために情報収集していたアソーカは、新共和国の将軍となったヘラと共にスローン大提督の影を追ってきた。その結果、モーガンに行きついて彼女を捕えるも、オレンジのライトセーバーを持つ傭兵ベイラン・スコール(レイ・スティーブンソン)とシン・ハティに輸送船を襲われて逃げられた上に、唯一の手掛かりだった球体の地図も奪われてしまう。しかし、サビーヌを襲った戦闘ドロイドから彼らの足取りを追い、第2話である造船所に行き着いた。

そこでモーガンたちが超巨大なハイパードライブをどこかに運ぼうとしている、まさにその瞬間に立ち会ったヘラは、ギリギリのタイミングで輸送船に追跡装置を装着。造船所のスタッフらは帝国軍残党の協力者で、いまだに帝国に忠誠心を示す者がいることにヘラは肩を落とすも、それを見たアソーカは「忠誠心ではなく、強欲なだけ」と言い捨てるのだった。

「スター・ウォーズ:アソーカ」より / (C)2023 Lucasfilm Ltd.

アソーカとサビーヌが再びマスターとパダワンの関係に!

「―アソーカ」の大きな見どころの一つは、アニメーション「―反乱者たち」の後、しばらくの間、マスターとパダワンの関係だったアソーカとサビーヌの師弟関係が復活するところだ。第1、2話を見ても分かる通り、互いに頑固なアソーカとサビーヌは幾度となく衝突。地図の解読など、アソーカからサビーヌに歩み寄っても、うまくいかないとそれ以上は求めない消極的な関係性に見えた、だが、第2話のラストでサビーヌがパダワンに戻ることを決心して髪を切り、アソーカの元へ。宇宙船に乗り込み、スローンとエズラを探す旅に出ることになった。

そして、第3話ではサビーヌが旧共和国時代からジェダイやライトセーバーに精通するドロイドのヒュイヤンやアソーカを相手に修行を行うシーンが。視覚を奪うマスクを着けて、感覚だけでアソーカと剣を合わせるシーンは、「スター・ウォーズ」ファンにはたまらないものだったはず。過去のジェダイ候補生たちの“目隠し訓練”を思い出した人もいるのでは。ちなみにアソーカはこの訓練を「ザトーチ」と呼んでいたが、恐らく日本の「座頭市」(盲目の侠客が活躍)から取ったものであろうことは明らかで、粋だなあとニヤリとさせられた。

サビーヌは戦闘に長けたマンダロリアンの出身で、もともとフォースが強いわけではなく、エズラとそのマスターに出会い、修行をした経験もあった。そして、「反乱者たち」の最終話でエズラのライトセーバーを譲り受けたことから、アソーカのパダワンになったらしい。だが、現時点でフォースを操れるわけではないので、この後、どのように力をつけていくのかが楽しみだ。

「スター・ウォーズ:アソーカ」より / (C)2023 Lucasfilm Ltd.
「スター・ウォーズ:アソーカ」第3話より / (C)2023 Lucasfilm Ltd.

銀河の片隅にモーガンが超巨大なハイパーレーンを建設!

ハイパードライブの輸送船につけた追跡装置により、モーガンがかつて見たことがないほど巨大なハイパーレーンを建設していることが分かる。つまり、これだけ巨大なものを作れるほど協力者がいるという証拠で、アソーカらの予想が的中したことになる。

このハイパーレーンとは、近隣の銀河間を行き来することができるジャンプスペース。このことからスローン大提督が生きていて、少し離れた銀河にいることが現実を帯びてきた。9月6日(水)配信の第4話では、スローン大提督にどこまで迫れるのか、気になるところだ。

また、「アソーカ」は“師弟関係”に注目するシリーズになるとも言われている。マスター・アナキンから離れたことを後悔するアソーカが、再びサビーヌを迎え入れて、どのような師弟関係を築いていくのか。“目隠し訓練”にしてもヒュイヤンに「レンには早過ぎる」と言われつつ、アソーカ自ら指導する形でチャレンジさせたあたり、少々手厳しい面はありながらも彼女への信頼感・期待は大きいのではないだろうか。そんな2人の師弟関係の変化、サビーヌの成長を見守っていきたいところだ。

「スター・ウォーズ:アソーカ」は、毎週水曜にディズニープラスで独占配信(全8話)。

◆文=及川静

「スター・ウォーズ:アソーカ」第3話より / (C)2023 Lucasfilm Ltd.