「神戸マイスター」橋本和也が焙煎するスペシャルティコーヒーが神戸セレクション2024に認定

神戸の中心地、元町でスペシャルティコーヒー専門店・カフェ ラヴニールを営む橋本和也は、コーヒー分野で初かつ史上最年少で「神戸マイスター（スペシャルティコーヒー技能者）」として認定を受けた技能者である。

神戸セレクションの認定に当たっては以下の項目の審査が行われる。
（神戸セレクションHPより）

エントリーの際には、神戸らしさとして主催者が挙げる“あたりまえでいながら少し上質なライフスタイル”を解釈し、あえてセレクション出品用に新商品を開発することはせず、普段店頭に並ぶ商品を、また一商品に指定せず、橋本が焙煎するすべてのコーヒーという形で審査に臨んだ。コーヒーは農産物、材料が変わると必ずしも同じ出来上がりにはならない。エントリーの背景には、材料（生豆）の品質を見極めそれを適切に焙煎するという〈技能〉を含め、それを商品の価値として顧客が愛飲しているということで認定されたいとの思いがあった。

また審査員による試飲にあたっては、ホームセンターなどで2000円程度で販売されている安価なコーヒーメーカーで水道水で入れたコーヒーを提供した。手間をかけずとも“あたりまえでいながら少し上質なライフスタイル”を実現できることを伝えたかったからだ。

カフェ ラヴニールには来店客の７割がリピーターとしてコーヒー豆を購入している。また2020年から参画している神戸市ふるさと納税の返礼品のコーヒーも年度内に複数回注文する顧客達に支えられ好評を得ている。

23年12月から本年3月にには兵庫県中小企業団体中央会の支援で、「コーヒーに『焙煎人』という新しい価値の軸をつくりたい」ということを目標にクラウドファンディングを実施した。 有名カフェチェーンのコーヒーですら、どのような人がどのような思いでコーヒーを焙煎しているかを知る人はほとんどいないのではないだろうか。

コーヒーに関する職種の地位向上というのが橋本のライフワークである。
今回の神戸セレクション認定にも「コーヒーに『焙煎人』という新しい価値の軸をつくりたい」という思いが背景にある。

・店舗概要

2010年「チャレンジキッチン堂島プロジェクト 」に入選しカフェラヴニールを開業（大阪市北区）。オフィス街のカフェ主体業態から、2011年岡本に移転し、副次的であったコーヒー豆の販売を強化（神戸市東灘区）。2017年神戸開港150周年に当たり、誘いを受けて神戸市の地場産業発信拠点である「北野工房のまち」 に移転（神戸市中央区）。この移転を機に喫茶、小売りともにコーヒーに特化した。2020年神戸の中心地である元町の現所在地に移転（神戸市中央区）。

店舗経営の傍ら専門学校や大学の外部講師や客員教授を受任した。（神戸国際調理製菓専門学校・兵庫栄養調理製菓専門学校・園田学園女子大学短期大学部生活文化学科・神戸学院大学共通教育センター等）

・橋本和也  プロフィール

1979年生まれ、神戸市出身。2002年神戸学院大学卒業、2003年金沢大学大学院研究生、現在兵庫教育大学大学院修士課程在学中。学生時代（1998年）からカフェでアルバイトを始め、大学卒業後、2002年大手コーヒーチェーンに新卒で就職（東京都）。2003年金沢大学大学院で研究生として主にコーヒーの香りについて研究。検体としてのコーヒーの焙煎を始める。2004年中堅コーヒー会社に就職（石川県金沢市）。2005年鉄道系大手外食チェーンで新店舗の立ち上げに関わるため転職（東京都）。その後神戸に戻り、地元企業のパティスリーやレストランのカフェ部門の強化、カフェ事業立ち上げに携わった。2020年、カフェ ラヴニール開業。

【受賞歴等】2014年・兵庫県青年優秀技能者表彰受賞 （知事表彰）、2017年・神戸マイスターに認定 （市長認定）。2019年・兵庫県技能顕功賞 （知事表彰）受賞）

業界内での信用獲得のため、（一社）日本スペシャルティコーヒー協会主催の競技会に積極的に出場した。（入賞歴：ジャパンコーヒーロースティングチャンピオンシップ 2012　全国11位・ジャパンコーヒーロースティングチャンピオンシップ 2013　全国3位・ジャパンコーヒーロースティングチャンピオンシップ 2014　全国7位・全日本バリスタ競技大会 2003 サイフォンの部　全国大会準決勝進出・ジャパンハンドドリップチャンピオンシップ 2014　全国8位

【取得資格等】2008年 調理師免許・2009年 日本紅茶協会　ティーアドバイザー資格・2013年 日本バーテンダー協会 バーテンダー 呼称・技能認定