中川大志“翔” / (C)「95」製作委員会
【写真】酔ってとろんとした表情の斉藤由貴“玲子”

4月22日に第3話が放送されたテレビ東京開局60周年連続ドラマ「95」(毎週月曜夜11:06-11:55、テレ東系)。King & Princeの高橋海人が演じる主人公・Qこと広重秋久が正式にチームへ加わり、さらに想像以上だった“翔”こと鈴木翔太郎(中川大志)の家庭環境と意外な過去が明らかになった。SNSでも「翔のバックボーン、納得かも…」などといった声があふれている。(以下、ネタバレを含みます)

「95」とは

原作は、「イノセント・デイズ」で第68回日本推理作家協会賞を受賞した早見和真氏が、受賞後第1作目として最大級の熱量で綴った最強青春小説。大人の作った社会の仕組みにあらがい、大切なものを守りながら、1995年の渋谷をがむしゃらに駆け抜けた高校生たちの熱い物語。高橋がテレ東ドラマ初出演にして初主演を務める。

Qを取り巻く同級生には勢いと話題性のある俳優陣が結集。黙っていても人を引きつけるカリスマ性があり、Qをチームに誘い入れる鈴木翔太郎(通称:翔)を中川大志が演じ、翔と幼なじみでQが思いを寄せることになる岸セイラに松本穂香。畳屋の息子で明るくムードメーカー的存在の丸山浩一(通称:マルコ)を細田佳央太、暴力団幹部の息子で翔やセイラと幼なじみの堺怜王(通称:レオ)を犬飼貴丈、レオと同じく翔・セイラと幼なじみでけんかが強い新川道永(通称:ドヨン)を関口メンディーが演じる。

翔の過去に危険な繋がり

雑誌の撮影を終え、正式に翔のチームの一員となったQ。「入れてください。このチームに」とハッキリ言葉にしたQを、4人は大いに歓迎した。そしてその帰り道、翔は実家へQを招待する。

迎えの黒いセダンを用意していたのは、ビシっと黒いスーツを着こなした執事・倉科(嶋田久作)。車にはすでにセイラも乗り込んでおり、奇妙な組み合わせの3人は他愛のない話をしつつ翔の実家へ。

到着したQが見たのは、高い外壁に囲まれた豪邸。部屋に入ると、数々の美しい調度品や高級そうな酒類のビンが整然と飾り付けられた棚が出迎えてくれる。穏やかな暖色の灯りが照らすダイニングには、清潔な調理着を身にまとった2人の料理人が新鮮な食材の前で待機していた。「始めて~」と気軽に声をかける翔の様子を見るに、この家において特別な光景ではなさそうだ。

専門の料理人が食べる直前に寿司や刺身を盛り付けるという、あまりにもセレブリティな空間。そこに、「あいさつくらいしなさいよ」とワイングラスを手に下りてきたのは翔の母・鈴木玲子(斉藤由貴)だった。

母・玲子(斉藤由貴)が語った翔(中川大志)の過去

すでに酔うほど飲んでいるようで、翔は「飲んでんのかよ、お袋」と嫌そうに声をくもらせる。ともに食卓を囲むなかでも「いつまでいんだよ…出てけよ」とブツブツ文句を言う翔だったが、玲子は意に介さない。それどころか、「あんたさぁ、こいつがどんな馬鹿だか知ってて付き合ってんの?」とQへ楽しそうに話しかける始末。「黙れ! 酔ってんじゃねえかクソが!」とボルテージが上がっていく翔に付き合わず、玲子は翔の過去を語っていく。

「こいつさ、オウムのセミナーに通ってたんだよ」「通ってねえわ。1回だけだ!」そんな親子のやり取りでQが思い出したのは、最初にチームのたまり場で聞いた翔の言葉。「オウムもなぁ、少しは期待してたんだけど…」と落胆まじりにこぼしていた。

翔自身もそうした過去は「間違っていた」と認めているらしく、蒸し返されたことでさらにイライラが募っているよう。玲子の趣味である手相占いを指して、「ここ(手)に何が書いてあろうが関係ねえだろ! 選んだ未来が正解なんだよ」と強く宣言する。

牙をむいて怒る息子に、玲子は「詭弁」ときっぱり言い切った。それでも懲りずに「見てろ! 近い将来、必ず証明する…絶対に…!」と固い決意を覗かせる翔だったが、セイラが横から「それも手相に書いてあるか見てもらったら?」と茶々を入れたことで玲子は大喜び。

カリスマ性の高い翔とはいえ、まだまだ高校生。どれだけ強がっても親が用意してくれた鳥籠のなかで必死に吠えているだけ…という構図が透けて見える。「ダセェ大人になるな」という翔の口癖がどういった背景から発せられているのか、少し見えてきたようだ。

翔のバックボーンに対しては、SNSで「だからサリン事件の日に視線を交わしたQが選ばれたのか…」「若さって、危なっかしくて怖いもの知らずだからね。突き抜けたい衝動を持っている翔が興味を持つのも納得ではある」「名言製造装置な翔だけど、当然模索中でしかないんだよね。不安のなかで手探りしつつ、自分の気持ちを口にしてたんだ」といった声が相次いでいる。