「聞いてよ。オレが昨日買い物行った時に…」と話し始めた金髪の少年。「店のオヤジと客のオヤジがずうっと喋ってんの、ずっとだぜ?」と愚痴らしきものを言い出した。どうやら、レジに並んでいた少年に気付かず、レジ前で店主と男性客が長話を続け、少年は商品をなかなか購入できなかったようだ。
少年は1日経っても気が収まらず、愚痴はまだまだ止まらない。少年が昨日訪れていたのはプラモデル店だったようなので、プラモデル好きの店主と客の間で話に花が咲いたと思われるのだが、この話にはもちろんオチがあって…!!さて、今少年が話している相手とは…?少年はこの愚痴を一体どこで話し込んでいる…?
このコミックエッセイの作者は、漫画家・虹走(@nijibashiri)さん。かつて接客業で長く働いた経験を活かして「店員さん、野口。」を描いており、接客経験者なら思わず頷いてしまう共感エピソードが盛りだくさんだ。虹走さんに本作「店員さん、野口。」という作品について話を聞いてみた。
――野口さんはコンビニで働いていますが、変わったお客さんが来店すると大変ですよね。
そうなんです。普通のお客さんばかりなら野口さんもニコニコ笑顔で接客をしていけるのかもしれませんが、時には厳しいお客さんも来店します。そんな客に理不尽に怒鳴られて心を病んだ日もあれば、本社にクレームが来たと本社からもなぜか怒られる…そんな日々を過ごした野口さんは、「迷惑客への毅然とした対応」と「思考が読まれない何も考えてなさそうな表情」という2大スキルを手に入れています。
――本社からも怒られる…妙にリアルな設定が盛り込まれていますが…?
はい。ボク自身が接客業で長く働いておりましたので、そのときの経験…というかエピソードですね(笑)。
――ご自身の実体験を漫画化されたんですね!
そうなんです。変なお客様や迷惑客などたくさん見てきたので、漫画にできたらおもしろいかな?と思ったところから描き始めました!
「店員さん、野口。」はSNSに投稿されている作品で、主人公の野口さんが我慢しながらも変な客の対応をしたり、嫌味な客に小気味よく返してスカッとさせてくれたりして、読者に好評だ。接客業経験者には頷ける内容が多いので、ぜひ読んでみて!
画像提供:虹走(@nijibashiri)