普段はフリーのイラストレーターとして、版権キャラクターグッズのミニキャラなどを多く手がけている、夏壱あーる(@kyomuo_721)さん。“キャラクターの魅力を伝えるにはどうしたらいいか？”を考えた結果、漫画を描き始めることにしたという。
YouTubeで“漫画動画”として公開されている『虚無男』は、“虚無化”によって頭がクマのようになってしまう社畜サラリーマン・清見向(きよみむかえ)を主人公に、サラリーマンの日常“あるある”を描いた作品だ。“虚無化”とは、おそらく清見のみが認識できているであろう心因性の現象で、一種の幻覚のようなもの。気持ちが沈んだり、ショックな出来事があったときに自身も他人も“虚無化”して見えるという。
今回は漫画『虚無男』から、『コンビニおにぎり』をお届け。残業の夜食として、後輩の宮一(みやはじめ)がコンビニで買い出しをしてきた。清見に頼まれた「カリカリ梅おむすび」を買ってきたのだが、清見は「なんだよ、これ…」とつぶやく。
「僕の大好きなカリカリ梅おむすびにわけわからん梅干しが追加されているんだけど」とため息をつく清見。どうやら、カリカリ梅だけでなく、普通の梅干しも入っているのでガッカリしている様子。
「こんなの改悪でしかねぇよ」「おにぎりはセ●ン一択と思ってたけど、時代は変わったんだな」とぶつぶつ文句を言いながら、「とりあえず食べてみたら？」と言う宮の言葉に促されてパクッと頬張ると…！
ちなみに、コンビニおにぎりは今年で登場から45年を迎える。1978年に「セブンｰイレブン」が初めて商品化。当時は“おにぎりは家で作るもの”という固定観念があったため、「お金を出して買う人はいないのでは？」という反対意見も多かったなかでの、思い切った決断であった。ところで、「セブンｰイレブン」は海苔にこだわっており、東西で海苔の種類が異なっていることをご存じだろうか。主に東日本では「焼き海苔」、西日本では「味付け海苔」が使われている。「セブンｰイレブン」の公式Twitterによると、地域の嗜好性や食文化に合わせているとのこと。みなさんの居住地ではどちらのおにぎりが販売されているだろうか？
また、「セブンｰイレブン」以外のコンビニでも、おにぎりの売れ行きは好調で、「ファミリーマート」では累計販売2億食超えの「ごちむすびシリーズ」が存在する。「ローソン」も2023年2月のおにぎり販売個数は前年同月比の3割増しとなっており、アフターコロナの時代となっても、売り上げを伸ばしているようだ。
“社泊”することも当然の過酷な職場環境で働いている主人公とその同僚たち。コンビニおにぎりに並々ならぬこだわりを持っているのも、残業時の夜食としてコンビニおにぎりは優秀な存在だからだろう。『虚無男』は、そんなサラリーマンたちの“日常ブロマンス”を描いた漫画で共感するエピソードも多い。今後の展開が楽しみである。
画像提供：夏壱あーる(@kyomuo_721)
