美璃(堀田真由)は無断欠勤したアルバイト先に向かう / (C)ABC
【写真】甘酸っぱい時を過ごす空(萩原利久)と美璃(堀田真由)

堀田真由が主演を務めるドラマ「たとえあなたを忘れても」(毎週日曜夜10:00ー10:54、テレビ朝日系)の第2話が10月29日に放送。第2話では、美璃(堀田)が、記憶をなくした空(萩原利久)と再会したことで成長する姿が描かれた。(以下、作品のネタバレを含みます)

「たとえあなたを忘れても」を紹介

浅野妙子が脚本を手掛けるオリジナル作品を、堀田主演、萩原を相手役にドラマ化。ピアニストになる夢を失った美璃と、記憶障害を抱えて生きる空(萩原)が奏でる切なくも美しいヒューマンラブストーリー。大切なものを失いながらも懸命に生きる姿を描く。

「たとえあなたを忘れても」第2話より / (C)ABC

「たとえあなたを忘れても」第2話のあらすじ

藤川沙菜(岡田結実)から「空はあなたのこと、忘れています。やから、あなたも空のこと、忘れたほうがいいと思います」と明かされ、混乱する美璃。「突然忘れてしまうとはどういうことなのか」を知りたい美璃は、心療内科医でいとこの保(風間俊介)に聞くが、答えは一向に見つからなかった。

そんな中、美璃が音楽教室を辞めたことを知った保は、病院にピアノがあることを告げる。しばらく引いていなかったピアノに触れる美璃。その音色に誘われ、宮下茜(畑芽育)がやって来る。彼女は、自分が保の患者で、17歳までの記憶がないことを、事もなげに美璃に打ち明ける。

その後、何度も空のキッチンカーに足を運んでしまう美璃は、意を決し、沙菜に空のことを教えてほしいとお願いする。美璃の真剣なまなざしに、重い口を開く沙菜。

「たとえあなたを忘れても」第2話より / (C)ABC

つらいのは美璃だけではない

美璃は空のおさななじみ・沙菜から、空が美璃のことを忘れていることや、美璃も空を忘れたほうがいいと言われたことが気になっていた。

保に、記憶障害について聞くことに。「トラウマ」が原因の一つかもしれないと聞いた美璃が、再びキッチンカーに足を運ぶと、沙菜にまた来たのか?と声を掛けられる。

どことなく冷たい言い方をする沙菜に、美璃は、「空の病気のことを詳しく説明してほしい」と依頼する。

そんな美璃を拒絶することもなく、一つ一つ丁寧に教える沙菜。沙菜がずっと根気強く空を支えてきたのかが分かる描写に、美璃だけがつらいわけではないことが明らかになり、美璃には空と沙菜の間に入り込めるような隙間がないように思えた。

美璃は仕事に向き合えず涙を流す

美璃は、ノルマをなかなか達成できずにいたが、仕事に対する疑問だけは持ち、努力をしていなかったように思う。老人に高いプランを契約させたことで涙を流すも、携帯ショップの上司・森(松井玲奈)に厳しい言葉を投げ掛けられる。

森の言い方は厳しいが、ノルマのある仕事をしている人間としては正しかったと思う。それでも、仕事に対して、森のようにプライドを持てない美璃にとって、高いプランを納得できずに売るということが耐え切れなかったのだろう。

美璃は、アルバイトを無断で休み、キッチンカーに再び足を運ぶことに。記憶がないと分かっていながらも、ほんの少しの希望を持って空に、会いにいったが、空は何も覚えていなかった。その現実を思い知り、美璃は再び涙を流した。

夢に破れ、大好きな音楽も諦めなければならなかった美璃。慣れない仕事も、空に会えるのであれば頑張れたはずなのに、空が忘れてしまったことで、全てが崩れ去ったことが分かる胸が痛いシーンとなった。

美璃と空をつなぐ「メロンジュース」

空との思い出の場所である廃墟に行った美璃。大好きなピアノを弾いていると、そこへ空がやって来る。記憶のない空と話していくうちに、美璃の心に変化があったのだろう。最後には、落ち込んだ姿はなく、晴れやかな表情を浮かべていた。

そして、どこか吹っ切れた様子の美璃は、アルバイト先である携帯ショップに勇気を出して向かうことに。気まずい空気の中、森に馘かと尋ねるも森らしい言葉で否定され、美璃はお礼とともに頑張りますと告げ、ほっとしていた。

その後、空のキッチンカーへ向かった美璃がコーヒーを注文すると、メロンジュースが出てくる。空は廃墟で美璃がメロンジュースを好きだと言ったことを覚えており、サービスしたのだ。

美璃にとってご褒美となったメロンジュースは、美璃の好きな味であり、美璃と空をつないだ味でもある。背中を押すようにいつもメロンジュースを差し出す空に、X(旧Twitter)では、「王子様すぎる」「メロンジュースは癒やしシーン」というメッセージが寄せられた。

その一方で、美璃が成長したように感じた人も続出。無断欠勤をしたアルバイト先に行く美璃の姿に「えらいよ」「私ならもう行けない」という声が上がった。