「天国大魔境」第9話が5月27日に放送・配信された / (C)石黒正数・講談社/天国大魔境製作委員会
【写真】“トキオの妊娠”という事態に「高原学園」の大人たちは騒然となる

TVアニメ「天国大魔境」(毎週土曜夜10:00-10:30ほか、TOKYO MXほか/ディズニープラスで定額制見放題独占配信)の第9話が5月27日に放送・配信された。第9話では、これまで描かれていなかったマル(CV:佐藤元)とキルコ(CV:千本木彩花)が暮らす“地獄”側とトキオ(CV:山村響)らが暮らす“天国”側とのつながりが明らかになり、視聴者の考察が激化した。(以下、ネタバレがあります)

宇佐美の死で途方に暮れる2人

同作は、「月刊アフタヌーン」(講談社)で2018年から連載されている石黒正数による人気漫画が原作。連載開始直後から話題を集め、2018年12月には異例の速さで「このマンガがすごい!2019」オトコ編第1位にランクインした話題作であり、原作ファンにとって待望のアニメ化となる。

未曾有の大災害から15年後、廃墟となった日本の地には“人食い(ヒルコ)”と呼ばれる異形の化け物が巣食い、人々は細々と身を寄せ合って生きていた。東京・中野で便利屋を営むキルコは、マルを「天国」に連れて行く、というボディーガード依頼を引き受け、マルと共に「天国」を探しながら旅していた。一方、壁に囲まれた美しい世界で暮らす子どもたちの一人、トキオは「外の外に行きたいですか?」という謎のメッセージを受け取ったことをきっかけに、当たり前の日常に違和感を抱き始める、というストーリー。

宇佐美(CV:武内駿輔)が握っていた“キル光線”と同じ鳥のマークのボタンから、マルの目指す“天国”につながっている予感を強くしたキルコは、宇佐美が以前住んでいた町へ向かうことに。だが、宇佐美に案内してもらうつもりだったため、どこに向かっていいか分からず途方に暮れる。

そんな中、地震が発生し、近くの建物が崩壊。崩壊した建物に近づくと、既に資源探しで来ていたジューイチ(CV:咲野俊介)と遭遇する。情報を語ることを生業としているというジューイチから、大災害が起こった原因として“小惑星衝突説”“宇宙人襲来説”“戦争説”があること、女性が支配する町の壁に囲まれた学校に閉じ込められていた時の話を聞く。

「天国大魔境」第9話より / (C)石黒正数・講談社/天国大魔境製作委員会

高原学園=天国?

その後、ビルの案内板に鳥のマークと「高原学園」という文字を見つけた2人は、その建物に潜入。そこで高原学園の紹介文が載ったチラシを発見し、高原学園が孤児院みたいなもので2施設と18分室あったことを知り、キルコは高原学園が“天国”である可能性を感じる。

一方、トキオが暮らす施設では、トキオの妊娠が発覚。園長(CV:磯辺万沙子)ら施設の大人たちは、性の概念も男女の区別さえ教えず育てたにもかかわらず妊娠したことに騒然。園長は「これは高原学園を揺るがす緊急事態です!」と叫ぶ。

園長の発言とトキオが着ている制服のボタン、宇佐美が握っていたボタンの一致から、“地獄”と“天国”のつながりが明らかになってきたことで、SNS上では「(マルとキルコの)目的地は高原学園か?」「情報量多い!」「天国と地獄は過去と未来?」「考察が進む」「マルはトキオの子供?」などと、ちりばめられたヒントから考察が過熱している。

◆文=原田健

「天国大魔境」メインビジュアル / (C)石黒正数・講談社/天国大魔境製作委員会