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砂糖不使用なのに甘い!?食品加工における廃棄物を使用した環境にも身体にも優しいさつまいもスナック「皮いいね」とは?

2024/03/07 07:00
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今回取り上げるのは、さつまいもスナック「皮いいね」。干し芋の加工残渣を使用した「皮いいね」は環境に優しく、栄養とおいしさを兼ね備えたさつまいもスナックで、干し芋の名産地である茨城県の事業者から寄せられた「年間2000トンもの干し芋の加工残渣(※食品製造の生産ラインで生じる廃棄物)を商品化したい」という声から生まれた商品だ。そんな「皮いいね」について、株式会社東京バルの共同創業者である筒井玲子さんに話を聞いてみた。

「皮いいね」
「皮いいね」

――「皮いいね」を新たに販売する狙いについて教えてください。
おいしく、身体によく、それでありながら食の課題にアプローチをした製品を世に広めていくことを目的としています。ただアップサイクル(廃棄予定であったものに手を加え、価値をつけて新しい商品にアップデートさせる手法)であればよい、というのではなく、注目したのはその栄養価です。野菜の中でも栄養価の高い皮や葉っぱなどは、食品加工において捨てられてしまいがち。お野菜のいいとこどりをした“おいしくて、身体にもいい”製品を作ることで、これからの子どもたちが生きる地球が、少しでもよりよい未来へとつながるようにという想いのもと販売をスタートいたしました。

――干し芋の加工残渣を利用するというアイデアはどのようにして生まれましたか?
東京バルは、もともと茨城県で飲食店を展開していました。食品業界には、食品加工に関連する大量廃棄、温室効果ガス排出、安全性などの社会課題があり、こうした社会課題の解決の一助を担いたいという想いを以前より持っていました。

さつまいもスナック「皮いいね」の開発には、特に、自分の出産をきっかけに、お野菜の皮や葉っぱなど最も栄養価の高い部分をできる限り使いながら子どもに与えていたという背景が関係しています。茨城県の関係者の方や事業者のみなさんとの会話の中で、“名産干し芋の皮の廃棄が課題になっている”と話題になったときに、ぜひその課題解決プロジェクトに携わりたい、自分たちであれば喜んでいただけるおいしくて栄養豊富な食アイテムを提供できると考え、茨城県の自治体や事業者のみなさまにご協力いただき、開発が進みました。

――「皮いいね」の開発の際に苦労した点はありますか?
粘度です。さつま芋の特性上、甘さを引き出すほど、干し芋がくっつくように粘度が残ってしまいます。添加物やほかの素材を使わずに、甘さを最大限引き出しながらも粘度を抑えるため、何百通りもの条件を試行錯誤しました。

――最後にユーザーの方へメッセージをお願いします。
私たちは、子どもたちが生きる地球が少しでもよりよい未来となるよう願って、自分が食の領域で貢献できることを真摯に考えながら、取り組んでいます。課題解決とはいえ、楽しいもの・おいしいものでないと、幅広い層から受け入れていただくことはできません。栄養とおいしさの両立を実現し、新たな食のスタンダードを発信してまいります。

砂糖を使っていないのに驚くほど甘い!?

干し芋の残渣を皮ごと使用して開発された「皮いいね」は砂糖不使用にもかかわらず、独自の製法でさつまいも本来の甘さを最大限引き出している。実際に「皮いいね」の正式販売に先駆け、茨城県輸出事業等を通して米国やシンガポール、EU圏などにて試食会の実施・展示会の出展が行われたが、その際も「ほんとうにこの甘さでシュガーフリーなの!?」などといった驚きの声が多数あったそうだ。

【写真】米国・ニューヨーク展示会の様子
【写真】米国・ニューヨーク展示会の様子


社会課題にアプローチしながら日本の素材の魅力を世界へ発信

「皮いいね」は、「食材を余すことなく使用し、栄養とおいしさの両立を実現するアップサイクル&プラントベース食品」を基本コンセプトとした、「KAWAIINE」シリーズの第一弾。食に関する社会課題に取り組みながら、幅広い層に長きに愛される食アイテムをお届けすることを目指す、株式会社東京バルの取り組みの一環だ。

「新素材加工開発LAB」を拠点とし、プラントベースの食品開発を行う
「新素材加工開発LAB」を拠点とし、プラントベースの食品開発を行う

そんな東京バルの食品開発の拠点は2023年に茨城に設立された「新素材加工開発LAB」。ここを拠点として、ビーガンやハラールといった、食生活や宗教など「食の多様性」への対応を視野に、国内フードロスの削減、国内自給率向上、環境負荷の低減への貢献に重きを置きながら、お野菜の皮や葉など栄養価の高い部分をふんだんに用いて、新しい形の食スタイルを全世界に発信している。

商品概要
商品名:「皮いいね」
容量:15g
価格:298円 
取り扱い店舗:芋やす(茨城県 焼き芋専門店)、いも家kaneki(栃木県 株式会社東京フード運営)、Iroha Mart(シンガポール)、 SOMENOYA(スペイン)、自社サイト

「皮いいね」
「皮いいね」


文=吉田知生

株式会社東京バル自社サイト:https://tokyobal.co.jp/products/kawaiine

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