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「資産運用=投資」ではない。資産運用本来の目的は、「人生のお金のでこぼこをなだらかにする」こと

2024/02/12 19:00
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資産運用の大きな目的について説明する風呂内亜矢さん
資産運用の大きな目的について説明する風呂内亜矢さん【撮影=藤巻祐介】

稼げるタイミングとお金を使わざるを得ないタイミングは一致しない

そのように、「どのような状況にも対応できるようにしておく」ことは、インフレやデフレへの対策だけにいえることではありません。というのも、同じ人であっても、生活の変化によって個人のお金をめぐる状況も大きく変わってくるからです。

私は、そういった状況の変化へ対応することを「人生のお金のでこぼこをなだらかにする」と表現しています。人生のなかでは、お金をしっかり稼げて蓄財できるタイミングと、たくさんのお金を使わなければならないタイミングは一致しません。まさしく、でこぼこがあるのです。

大学を卒業した22歳のときに就職して、65歳まで働くとします。働いて稼げるのは43年間ですよね。今は「人生100年時代」ともいわれますから、100歳まで生きるとしたら、定年後の人生は35年間もあります。年金収入はあるとしても、その35年間は主に蓄えから切り崩してお金を使っていく期間となります。

そう考えれば、稼げるときにしっかり稼ぐことはもちろん、そのあいだに定年後35年間のための資産をつくっておく必要があるということです。

他にも、病気や失職によって収入を失ってしまうことだってあります。結婚して夫婦で働けているあいだは経済的に余裕があるけれど、子育てをはじめて夫婦のどちらかが仕事を辞めたとなったら、家計は共働き時代より苦しくなります。

そのような人生のお金のでこぼこをなだらかにする。つまり、稼げるときにしっかり稼いで蓄財し、お金を使わなければならないタイミングが訪れたときでも、経済的、精神的に余裕を持って平穏に毎日を過ごせるようにすることも、資産運用の大きな目的です。

構成=岩川悟(合同会社スリップストリーム)、取材・文=清家茂樹、撮影=藤巻祐介

『超ど素人がはじめる資産運用 第2版』
翔泳社(2023)
風呂内亜矢 著

【プロフィール】風呂内亜矢(ふろうち・あや)
1978年生まれ、岡山県出身。1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®認定者、日本FP協会評議員、全国銀行協会金融経済教育活動懇談会委員。独身時代、大手電機メーカー系Slerに勤務していた26歳のときに貯蓄80万円でマンションを衝動買いしたものの、物件価格以外にも費用がかかることを知り、あわててお金の勉強と貯金をはじめる。現在は夫婦で複数の物件を保有し、賃料収入を得ている。一方、当初のマンション購入をきっかけにマンションの販売会社に転職。「完済年齢を把握する」「不動産と重複する保険はかけない」など、自身がマンションを購入したときの体験を交えた営業が顧客の共感を集め、年間売上1位の実績を上げる。2013年、ファイナンシャルプランナーとして独立。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などでお金に関する情報を精力的に発信している。『日曜討論』『クローズアップ現代+』(NHK)、『スッキリ』(日テレ)、『スーパーJチャンネル』(テレビ朝日)などへの出演の他、『誰でもできるNISAの教科書』(ナツメ社)、『「定年」からでも間に合う老後の資産運用』(講談社)など著書多数。YouTubeチャンネル「FUROUCHI vlog」ではvlogに交えてお金のTipsも紹介。

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