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運転席から子どもの顔が見えない、あやせないといった悩みに。日産自動車と赤ちゃん本舗の協業開発、子守り支援ロボットとは?

2024/02/13 11:30
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今回取り上げるのは、株式会社赤ちゃん本舗と日産自動車株式会社との協業開発による、運転中の子守り支援ロボット「INTELLIGENT PUPPET イルヨ」(以下、「イルヨ」)のコンセプトモデル。ドライバーと子どものみでのドライブ中、後ろ向きチャイルドシートによって子どもの様子がわからない、子どもが泣いたときにあやせない…といった不安を抱える保護者は多い。そういった課題を解決するために開発されたという「イルヨ」について深掘りしてみた。

「チャイルドシートの壁」によって「顔が見えない、あやせない」などの悩みを解決
「チャイルドシートの壁」によって「顔が見えない、あやせない」などの悩みを解決


日産と赤ちゃん本舗が共同で行ったアンケート調査によると、6割以上がドライバーと子どものみでのドライブを週に1~2日以上経験しているという。さらにドライバーと子どものみでのドライブ中の悩みとして、8割以上が「赤ちゃんが泣いたときにあやせない」と回答。この悩みは、安全のために生後15カ月未満の赤ちゃんを後部座席に設置した後ろ向きのチャイルドシートに乗せていることにより、お互いが見えなくなる「チャイルドシートの壁」が生まれていることに起因するものだと考察される。実際に9割以上のドライバーが「後ろ向きベビーシートにより、赤ちゃんの様子がわからず不安」と回答している。

こうした事実を踏まえ、日産と赤ちゃん本舗は、チャイルドシートによる赤ちゃんの安全を確保しながら、親子が安心してドライブできる車内環境づくりを目指して解決策を構想。運転中の子守りを支援するロボット「イルヨ」を開発した。

赤ちゃん本舗の担当者は、「赤ちゃんとクルマのある暮らしの中で、『親子ふたりきりのドライブ』を経験する方はたくさんいらっしゃいます。そのなかでの困りごとや子育ての中で感じる不安、課題を、日産自動車とアカチャンホンポで協業し、解決に向けた取り組みを行っています。そのひとつである、コンセプトモデルの開発を行いました」と、開発にいたった理由を話す。

【写真】後部座席のチャイルドシート横に設置する「イルヨ」と、運転席横のドリンクホルダーに設置する「ベビー イルヨ」の2体で構成
【写真】後部座席のチャイルドシート横に設置する「イルヨ」と、運転席横のドリンクホルダーに設置する「ベビー イルヨ」の2体で構成


日産のセンシング技術から着想を得て開発した「イルヨ」は、後部座席のチャイルドシート横に設置するロボット「イルヨ」と、運転席横のドリンクホルダーに設置するロボット「ベビー イルヨ」の2体で構成。ドライバーが自身の近くにある「ベビー イルヨ」に特定の言葉を投げかけると、後部座席の「イルヨ」が作動。手を振る動作や、「いないいない、ばあ」などの動きでチャイルドシートに座る赤ちゃんをあやしてくれる。また、「イルヨ」のカメラが赤ちゃんの表情を認識して「ベビー イルヨ」に伝達。「ベビー イルヨ」の目の開閉によって赤ちゃんが寝ているかどうかを親が把握できる仕組みとなっている。

開発段階では北里大学医療衛生学部による実証実験も行われた。実際の親子に協力を仰ぎ、ドライブ中を想定した車内環境で「イルヨ」の有用性を試験。赤ちゃんの9割が、動作している「イルヨ」に注視することがわかり、赤ちゃんの関心を惹きつける効果があることが確認された。また、赤ちゃんをチャイルドシートに乗せた状態でも、「イルヨ」が作動することで半数以上の赤ちゃんの感情がポジティブな方向へ改善されることもわかり、「イルヨ」の赤ちゃんをあやす性能が実証された。

日産の先進技術を活用した「INTELLIGENT PUPPET イルヨ」

日産のセンシング技術から着想した各種機能

1. 「いるよ」「いないいない、ばぁ」「こっちだよ」「お歌を歌うよ」の4つのウェイクワードを「ベビー イルヨ」が音声認識。それぞれのウェイクワードに合わせて「イルヨ」が作動し、チャイルドシートに座っている赤ちゃんをあやす。

2. 「イルヨ」がチャイルドシートに座る赤ちゃんの表情の変化をカメラで検知。赤ちゃんの目の開閉を感知することで「ベビー イルヨ」も目を開閉。運転席のドライバーに、赤ちゃんが寝ているか起きているかを知らせる。

日産のセンシング技術から着想を得て開発
日産のセンシング技術から着想を得て開発


ネーミングの背景

開発初期段階に行った赤ちゃんがいる親へのヒアリングで、運転中に後部座席の赤ちゃんをあやす言葉の投げかけとして「◯◯ちゃん、いるよ。ここにいるよ」と、親が自身の存在を赤ちゃんに声かけする様子が多く見受けられた。この声かけから着想し、「イルヨ」と名付けられた。

カラーバリエーション

メインカラーのレッドに加えて、ピンクとバニラを加えた3つのカラーをラインナップ。実証実験を行なった北里大学医療衛生学部 准教授 川守田拓志先生からの「赤ちゃんの関心を惹き、かつ発達の早期に獲得する色として赤色が効果的」とのアドバイスを受けてメインカラーを選定。また、ビギニングファミリーをターゲットとしたルークスのカラーバリエーションからイルヨにぴったりな、ピンクとバニラの淡い色彩を2色ラインナップした。

レッドに加えて、ピンクとバニラを加えた3つのカラーをラインナップ
レッドに加えて、ピンクとバニラを加えた3つのカラーをラインナップ


「イルヨ」のカスタマイズ

「イルヨ」は、特徴にあわせて見た目をカスタマイズできるよう企画。コンセプトモデルでは、メガネをかけさせたり、帽子をかぶらせたりすることも可能にした。

見た目をカスタマイズOK
見た目をカスタマイズOK


コンセプトモデルのため販売などは現在予定されていないが、先進技術によって「未来のドライブ」が実現する日はそう遠くないはずだ。

■「INTELLIGENT PUPPET イルヨ」  
・公式サイト:https://www2.nissan.co.jp/SP/INTELLIGENTPUPPET
・プロダクトムービー:https://youtu.be/bLslEII2ueM

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