時代の流れと事業内容が合っているか
もちろん、その会社がやっている事業もチェックすべきポイントです。具体的には、事業内容が時代の流れと合っているかどうかです。
ちょっと極端な例を挙げてみましょう。今は飽食の時代といわれます。運動不足や食べ過ぎによってメタボに悩んでいるという人も多いでしょう。そんな時代であれば、たくさんの人がダイエット食品やスポーツジムを求めます。
でも、戦後間もない時代だったらどうですか?今日食べるものにも困るというときに、ダイエット食品やスポーツジムを必要とする人はいません。今、あるいはこれからの時代にマッチし、多くの需要が見込まれる事業をやっているのか、そうした事業プランを持っているのかどうかが、今後の成長を大きく左右します。
そうしてきっちりと見定めて株を買ったあとは、それほどやることは多くありません。成長過程にあり伸びしろのある企業の株を買うことができたら、浮き沈みをしながらも株価は上がっていきます。
ただし、その企業の「健康状態」をチェックすることは必要です。健康を損なったときが、株の売りどきだからです。たとえば、会社が定期的に出しているIR情報に目を通すのもやるべきことのひとつです。肝心の事業が計画どおり進んでいるのか、他社との提携、新商品やサービスのリリース、自社株買いといった情報を確認できます。
その結果、期待していた事業の停滞や頓挫、あるいは経営者が不祥事を起こしたなんてことになれば、そのときはすぱっと株を売ってしまいましょう。“健康”を損なってしまえば、小型株集中投資にとって最も重要な伸びしろを失ってしまうからです。
構成=岩川悟(合同会社スリップストリーム)、取材・文=清家茂樹、撮影=藤巻祐介