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「不要な家具の廃棄を減らしたい」ライフスタイルや用途に応じてカスタマイズできる新しいコンセプトの家具が話題

2023/04/15 12:00
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注目のトピックスや新商品、画期的なサービスなど、今知っておきたいホットな情報をOneNews編集部がピックアップ。

今回取り上げるのは、部屋の広さやライフスタイルに合わせてカスタマイズできる、国産木材の家具「もくわく(R)」(以降「もくわく」と表記)だ。一般社団法人ソーシャルプロダクツ普及推進協会による「ソーシャルプロダクツ・アワード2023」で、不要になった家具を廃棄するという現代の価値観を変える商品として「ソーシャルプロダクツ賞」を受賞した。

「木の枠」と「わくわくした生活を提案」という意味から「もくわく」という名前に
「木の枠」と「わくわくした生活を提案」という意味から「もくわく」という名前に

組み合わせ次第で棚や机に

「もくわく」を開発したのは、京都にある「sumaoすまいの雑貨店」。四角形の木枠をジョイントパーツをはめてつなぐことで自由に収納スペースを作ることができ、天板を乗せればデスクにもなる。例えば引っ越しをしても、新しい部屋に合わせてつなぎ方を変えたり、買い足したりしながら、さまざまな使い方が可能に。子どもの学習机として利用する人も多いといい、子どもが家を出て自立したあとは、収納家具として活用できそうだ。

サイズバリエーションは「もくわく大」(一辺381mm)、「もくわく小」(381x381x254mm)、「もくわくslim大」(381x254x381mm)、「もくわくslim小」(381x254x254mm)
サイズバリエーションは「もくわく大」(一辺381mm)、「もくわく小」(381x381x254mm)、「もくわくslim大」(381x254x381mm)、「もくわくslim小」(381x254x254mm)

ジョイントパーツは製作現場で出る端材を活用。決まった材料ではなく、サクラやカエデ、ミズナラなどさまざまな樹種が利用されている
ジョイントパーツは製作現場で出る端材を活用。決まった材料ではなく、サクラやカエデ、ミズナラなどさまざまな樹種が利用されている

木材は国産の天然木にこだわった。現在は長良杉(岐阜)、吉野杉(奈良)、京都ひのき(京都)など、5つの府県の木材を使用。それぞれ木目や色合いが異なり、ユーザーは産地と樹種を選んで購入できる。各地の製材所や木工所の協力のもと、産地で製品まで作り上げ、製造過程や輸送における環境負荷にも配慮した。

現在使用しているのは、岐阜の長良杉・栗、奈良の吉野杉、京都の京都杉・京都ひのき、兵庫の六甲ひのき、福岡の八女杉
現在使用しているのは、岐阜の長良杉・栗、奈良の吉野杉、京都の京都杉・京都ひのき、兵庫の六甲ひのき、福岡の八女杉

製造所と毎月のミーティングで「精度や想いを共有」

今回の商品について、担当者に話を聞いた。

「(今回の商品の狙いは?) “家具の使い捨て”をなくし、“木の地産地消”で、サステナブルな生活を実現することを目的としています。そのために、まずは人工的な素材ばかりに囲まれている現代人に、天然木を好きになってもらいたいと思っています。現状は若いファミリー層、一人暮らしの方の購入が多いですが、今後はアウドドア好きの方など、カスタマイズすることが好きな方へのアプローチを実施していきたいと考えています」

木材の表面は細い目のサンドペーパーで仕上げ、角は面取りして仕上げた。優しい手触りという
木材の表面は細い目のサンドペーパーで仕上げ、角は面取りして仕上げた。優しい手触りという

「(今回の商品のアイデアはどこから?)『新生活で不要になる家具のゴミを減らしたい』との思いで、さまざまな物が収納でき、椅子や机としても使える丈夫な木の箱を考えました」

「もくわく」をワンルームの間仕切りに
「もくわく」をワンルームの間仕切りに

「(実現に向けて苦労した点は?)生活のあらゆるものを収納するために、内寸を吟味し、ひとつで椅子、重ねたときに机やカウンターとして、ちょうどいい高さになるように外寸にもこだわりました。丈夫さを考えて板厚を決め、誰でも簡単に、きれいに積み重ねられるように、また、上にグラスなどを置いても倒れないように、ジョイントパーツの形や大きさを検討し、試作を繰り返しました。最後にはJISの収納と椅子の試験を実施して安全性も確認しています」

「商品開発において『同じ規格のものを複数の製造所で作る』という苦労もあります。お客様は別々の製造所で作られた『もくわく』を購入し、重ねて使う場合もあるので、作り手や樹種が違っても同じ形に仕上げる必要があります。すべての製造所で図面を共有し、月一度のオンラインミーティングで製品の精度や想いを共有するようにしています」

「(国産木の魅力は?)木も私たち日本人も、同じ気候・風土の中で育つ生き物なので、とても相性がいいです。家を建てる際には、近くの木を、木が立っているときと同じように使ってあげると、木や家、人のためにもいいと言われています。また、人によるかもしれませんが、遠く海外から運ばれた木材と比べて、木の香り、手触り、ぬくもりなど格段に“フレッシュさ”を感じられると思います。そんな国産木のフレッシュさを思う存分楽しんでもらうために、無垢材、無塗装で仕上げています。国産材を使うことは、自然環境や文化、歴史を次世代につないでいくことにもなり、単なる『モノの消費』を超えた魅力があると思います」

「(ユーザーへのメッセージは?)今後さらに『もくわく』をカスタマイズしやすいようなアイテムの開発を実施予定です。天然木を好きになってもらい、自分の空間を自分でカスタマイズする楽しさを知ってほしいし、『もくわく』を通じて地域の木の専門家とつながり、木工等の相談も気軽にできるようになってほしいです。各地の製造所と連携して、『もくわく』をパーツから組み立てるワークショップなども実施していけたらと考えています」

2023年4月12日(水)〜4月18日(火)、東京・銀座の銀座三越9階のテラスコートでは、ソーシャルプロダクツ・アワード受賞作品の展示販売会を実施中。『もくわく』はオンラインショップでも購入できるほか、商品を製造所に直接取りに行き、製材する様子を見学することもできる。長く使える家具だからこそ、産地を訪ねて、どうやって作られているのか見てみるのはいかがだろうか。

■もくわく(R)公式サイト https://mokuwaku.jp/
■もくわく(R)オンラインショップ https://shop.mokuwaku.jp/

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