サイト終了のお知らせ

平素より「OneNews」をご利用いただき、誠にありがとうございます。本サイトは2024年5月15日をもってサービスを終了いたします。
サービス終了後、OneNews掲載の一部コンテンツ(ビジネス記事、マネー記事)は、
当社運営メディア「ウォーカープラス」に引き継がれますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。

YouTubeもアイドルも、始めるのは簡単。 本当にパワーがいるのは、あきらめずに続けること

2022/09/27 17:02 | 更新 2023/04/16 10:03
SHARE
「さばいどる」として活躍する、かほなんさんのシゴト観とは
「さばいどる」として活躍する、かほなんさんのシゴト観とは

「さばいどる」(サバイバル+アイドル)として活躍する、かほなんさん。YouTube「さばいどるチャンネル」はチャンネル登録者数47万人(2022年9月現在)を数え、テレビや雑誌からも引っ張りだこの日々を送っている。ひとりのアイドルとして、アウトドアブームを引っ張るキーパーソンとして、全力で走り続けるかほなんさんの魅力、そしてシゴト観に迫る。

渓流で魚を釣り上げる、かほなんさん
渓流で魚を釣り上げる、かほなんさん

プリキュアよりも戦隊モノ
少年のような女の子でした。


――現在の活動について教えてください。
【かほなん】「さばいどる」とは、無人島生活を目標に掲げ、キャンプや釣り、登山といったアウトドアが大好きなアイドルです。主な活動内容は、テレビや雑誌などのメディア出演、YouTubeチャンネルの運営、イベント出演など。もちろん、アイドルとしてのライブ活動もしています。

――小さい頃はどのようなタイプでしたか?
【かほなん】岐阜県の自然に恵まれた地域で生まれ育ちました。たまたまなのか、まわりに女の子の友達が全然おらず、男の子と一緒に遊ぶことが多かったですね。まるで少年のような女の子でした。スカートよりも短パンで、プリキュアよりも戦隊モノ。虫とりをしたり、キャンプに行ったり、山で遊んだり…。両親が共働きだったので、ひとりで遊ぶ時間も多かったですね。

――現在に至るまでの経緯を教えてください。
【かほなん】小さい頃はわんぱくな女の子でしたが、高校生になると絵を描くのが好きなアニメオタクにもなっていました。そんなぼんやりと日々を過ごしていた学生時代、知り合いから「メイド喫茶で働かないか」と誘われて…。愛知県一宮市にあるメイド喫茶でした。そこで、ご当地アイドルグループの企画が立ち上がり、私も参加することに。そうして、ご当地アイドルグループ「おーだーめいど138」の一員としての活動が始まりました。結成当初は7人ほどのグループでした。

――YouTubeを始めたのはいつ頃ですか?
【かほなん】2016年、アイドル活動を始めてしばらくした頃ですね。ちょうどHIKAKINさんやはじめしゃちょーさんなど、YouTuberが注目された時期でした。キャンプが好きだったので、サバイバル+アイドルの「さばいどる」としてYouTubeチャンネルをやってみようと思い、投稿を始めました。高校を卒業し、社会人として働きながらアイドルグループの活動を続けて、動画も投稿する。そんな日々がスタートしました。予定を詰め込んで、自分で自分を追い込んでいった感じですね。

アイドルとしても全力投球する、かほなんさん
アイドルとしても全力投球する、かほなんさん


3日に1回のペースでYouTubeを投稿…
その言葉を信じてやり続けてみた。


ーーかほなんさんにとってのターニングポイントは何ですか?
【かほなん】いろいろありますが、初めて動画がバズった日は忘れられません。YouTubeを始めてしばらくして、とあるYouTuberのマネージャーさんと話す機会がありました。その方は「3カ月間、3日に1回のペースで動画の投稿を続ければいつかバズるから」とアドバイスをくれました。今では通用しない方法かもしれませんが、当時は再生回数が少なかったので、まずは信じてやってみようと決めました。すると、2カ月ほど経った頃、初めてプチバズリの動画が1本生まれました。これまでは「おーだーめいど138」のファンの方が視聴してくれていたのですが、YouTubeのおすすめに上がり、私のことを知らない方々にも見てもらえるようになり、それからチャンネル登録者も300人、5000人、1万人と増えていきました。動画編集を覚えたての私が作った素人感あふれる動画でしがが、その着飾っていない感じがよかったのもしれません。あと、私がYouTubeを始めた2016年頃は「女の子×アウトドア」のようなジャンルの動画が少なく、目に留まりやすい環境だったのもバズった理由だと思います。

ーー山も購入しましたよね。
【かほなん】山を購入したのも転機でしたね。「無人島を買ってそこで暮らすこと」が私の最終的な目標です。目標に向けた練習として、2019年末に山を購入し、ブッシュクラフト(自然の中で生活していく行為そのものや生活に必要な技術のこと)の練習をしたり、簡単なシェルターを作ったりするようになりました。間もなくしてコロナが蔓延し、表立った活動が難しい世の中になりました。しかし、私は誰にも邪魔されない自分の山があったので、そこをベースとして動画配信を続けることができました。私なりにいろいろなことに挑戦できて、社会的に大変な時期を有意義な時間に変えることができましたね。

【かほなん】それから、アイドルですから、テレビのお仕事も印象深いです。2020年頃だったと思います。あるテレビ番組で芸能人の方とご一緒させてもらう機会がありました。私はキャンプの先生として登場した番組だったのですが、制作の裏側などを垣間見ることができて、とても新鮮な気持ちになりました。

会社員を辞めることよりも
続けることのほうが私には怖かった。


――かほなんさんは、いつも明るくて前向きな印象です。活動(仕事)を続けるうえでのモチベーションは何ですか?
【かほなん】単純におもしろいこと、楽しいことが好きなのだと思います。アイドルをやろうと思ったきっかけもそうでした。今はキャンプの先生のようなポジションで、テレビや雑誌、イベントに呼んでいただくことが多いですが、まだまだ知らないことがたくさんあります。知らないことに挑戦できること、それが楽しいから続けられるのだと思います。もちろん、「無人島生活」という大きな目標があるのもモチベーションです。

【かほなん】あと、私はアイドルをしながら会社に勤めていた時期もあったので、「会社を辞めることに抵抗はなかったか?」とよく聞かれます。安定した暮らしを手放すことに恐怖はありました。でも、「どうせやるなら仕事も全力でワクワクするものがいい、クリエイティブな仕事がしたい!」と思うよりになり、逆にこの先ずっと今の生活を続けていくことのほうが怖いと感じました。ですから、スパッと切り替えることができました。

オンラインで取材に応じる、かほなんさん
オンラインで取材に応じる、かほなんさん


――活動(仕事)を続けてきて苦労したことは?
【かほなん】一時期、「毎週、動画を3本アップする」と決めて活動していました。しかし、メディアの露出が増えて、ライブも週2本くらいやっていたので、時間の捻出が難しくなりました。企画を考えて、撮影して、編集して、投稿…。YouTubeを始めるのは簡単かもしれませんが、続けるのは大変です。最初の頃はまったく結果が出ませんでしたし、チャンネル登録者数が増えてからも追われているような感覚が常にあって、つぶれそうになった時期もありました。あの頃は時間を捻出するために削るものが睡眠時間しかなくて、アイドルなのにボロボロの状態でしたね。でも、自分の限界を知れたあの頃の経験は、私にとって大きな財産です。今はYouTubeが軌道に乗り、メディアからもお仕事がいただけるようになりました。動画投稿も他のお仕事も効率よく行えるように車を改造して、移動先でも車を止めてすぐに作業できるように工夫しています。また、リモートでの取材も増えてきて、効率的に活動できるようになりました。あきらめずにYouTubeもアイドルも続けていてよかったと思っています。

――活動(仕事)をするうえで大切にしていることは?
【かほなん】真面目にやることです。間違ったことや正しくないことはやりたくない。失敗も含めて、いつもリアリティを求めて動画を制作しています。私は事務所に所属していますが、動画制作やメディア出演も、誰かの指示を受けてやっているわけではありません。この点はよく誤解されがちで、私がやりたいこと、挑戦したいことだけをやらせてもらっています。私の勝手を受け入れてくれる事務所には感謝していますし、事務的な作業はサポートをしてもらっているので、とても助かっています。

キャンプや釣りなど、YouTubeではアウトドアに関する情報を中心に発信
キャンプや釣りなど、YouTubeではアウトドアに関する情報を中心に発信


――今後の野望を聞かせてください。
【かほなん】最終的な夢は無人島生活です。ただ、スキルも資金もまだまだ足りません。まずは「さばいどる」としてもっと認知されることが目標です。アウトドア好きの方には認知いただけるようになりましたが、芸能の世界ではまだまだ私はひよっこ。

【かほなん】アイドルは求められて成立する存在です。もっと皆さんに覚えていただき、求めてもらえるような、愛してもらえるような存在を目指します。例えるなら…くまモン?最近、イベントでくまモンを見たのですが、すごい人気で驚きました。ステージに上がるだけで会場がワッと沸いて、雰囲気が明るくなるんです。くまモンのような愛される存在になりたいですね。

この記事のひときわ#やくにたつ
・受けたアドバイスを、まずは信じてやってみる
・知らないことへの挑戦を楽しむ
・大きな目標を持つ

取材・文=初野正和

【プロフィール】かほなん。岐阜県出身、さばいどる(サバイバル+アイドル)としてテレビ、雑誌、アウトドアイベント等で活躍中。YouTubeの登録者数は47万人(2022年9月現在)を誇る。かほなんが実体験で培ったアウトドアの知識を世界一わかりやすく解説したムック「お金をかけない! 山登り&ソロキャンプ攻略本」(KADOKAWA)が絶賛発売中。

人気ランキング

お知らせ