「さつまいもととりももの甘辛煮」 / レシピ考案:上田淳子 撮影:木村拓
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秋においしいさつまいも、かぶ、長いも、大根、れんこん。これぜーんぶ皮ごと食べられるってご存知ですか? 野菜の皮には栄養がたっぷり。身の部分より栄養素が豊富に含まれていることも多く、むやみに捨ててしまうのはもったいないかもしれません。皮ごと料理に使えば、野菜の栄養を余すことなくとれるし、皮をむく手間も省けるからへとへとさんにとっては一石二鳥! 煮るのに時間がかかる食材は、レンジを上手に併用すると時短が叶います。

さつまいもととりももの甘辛煮

【材料・2人分】

さつまいも(細めのもの)…2本(約400g)、とりももから揚げ用肉…250g、煮汁(しょうゆ・みりん …各大さじ2、砂糖…大さじ1、水…1/2カップ)

【作り方】

1.さつまいもは洗って皮つきのまま1本ずつラップで包み、電子レンジ(600W)で約5分加熱する。粗熱をとり、4つくらいに手でざっくりと割る。

2.フライパンに煮汁の材料、とり肉を入れて中火にかけ、煮立ったら弱めの中火にして約4分煮る。さつまいもを加えて強めの中火にし、時々混ぜて煮汁をからめながら約2分煮る。

(1人分539kcal、塩分3.1g レシピ考案/上田淳子 栄養計算/スタジオ食)

※電子レンジは600Wのものを基準としています。500Wなら1.2倍、700Wなら0.9倍の時間で加熱してください。また機種によって差がありますので、様子をみながら加熱してください。

さつまいもをレンチンしている間にとり肉を煮ておけば、15分以下でごはんが進むこってり煮ものが完成します。さつまいもは切ると栄養が流出しやすくなるので、なるべく丸ごとレンジにかけて。ざっくり割って加えると、煮汁がからみやすくなりますよ。

皮ごと調理で栄養を逃さない秋の照りつや煮ものは他にもいろいろ。まだあるおすすめのアイデア4つをご紹介します。

かぶとベーコンのスープバター煮

丸ごと煮込んだかぶがとろけるおいしさ! レンジで加熱したかぶの白い部分(丸ごと、皮つきのまま)、ベーコン、煮汁(洋風スープの素・バター・水)をふたをして5分ほど煮たら、かぶの葉と茎を加えてさっと煮て、塩、こしょうで味をととのえます。かぶの皮のすぐ下にはビタミンCやカリウムなどが豊富。栄養が溶け出した煮汁ごと味わって。

「かぶとベーコンのスープバター煮」 / レシピ考案:上田淳子 撮影:木村拓

長いもととり手羽の塩ごま油煮

シャキほくの長いもを、塩とごま油であっさりと仕上げた一品。長いもの皮は薄いので、皮ごと調理してもほとんど気になりません。長いもはごま油で軽く焼いていったん取り出しておきます。続いて手羽中を焼き、焼き色がついたら煮汁(とりガラスープの素・水)、長いもを加えてふたをして3分ほど煮て、さらにふたをとって煮汁がなくなるまで煮ます。食べる直前に粗びき黒こしょうをアクセントにかけて。

「長いもととり手羽の塩ごま油煮」 / レシピ考案:上田淳子 撮影:木村拓

大根と豚バラのみそ照り煮

大根の皮には食物繊維が豊富。レンジでやわらかくなるまで加熱してから煮れば、短い時間で味がしみ込みやすくなります。作り方はフライパンで豚バラ焼肉用肉を両面焼いたら煮汁(みそ・みりん・砂糖・しょうゆ・水)の材料を溶かし、レンチンした大根を加えて5分ほど煮ます。上下を返したら、煮汁をからめるように混ぜながら照りが出るまで煮て。豚肉を焼く時に出る余分な脂を軽く拭き取っておくと、カロリーがカットできます。

「大根と豚バラのみそ照り煮」 / レシピ考案:上田淳子 撮影:木村拓

れんこんと簡単だんごのトマト煮

ごろごろ入ったれんこんの食感がおいしいシンプルなトマト煮。れんこんは皮も節も捨てずに全部使いましょう。れんこんをオリーブ油で焼き色がつくまで焼き、あいたところにだんご(豚ひき肉・塩・こしょうをポリ袋で練ったもの)を一口大ずつ入れて転がしながら焼いて。オリーブ油、にんにく(横薄切り)を加えてさっと炒め、ホールトマト缶を入れて5~6分煮たら、塩、こしょうで味をととのえて。

「れんこんと簡単だんごのトマト煮」 / レシピ考案:上田淳子 撮影:木村拓
急な冷え込みや寒暖差で体調を崩しやすい今の季節。栄養たっぷりのあったか煮ものが疲れを癒やしてくれそうです。

文=齋藤久美子(栄養士)