生きていると忘れてゆく / (C)イシデ電/KADOKAWA
「1分でも1秒でも長く生きてほしくて」寿命が近づく猫を前に、先代猫の看取りを思い出す/ポッケの旅支度

ペットを飼う上で避けて通れないのが、その子の最期とどう向き合うか、ということ。猫の寿命は12〜18年と言われ、ひと昔前よりも長生きするようになってきましたが、それでも死からは逃れられません。

漫画家のイシデ電さんは元野良猫のポッケと、そのきょうだい猫のピップと暮らしています。2匹は15歳と高齢になり、それぞれ治ることのない病気が見つかりました。特にポッケは日に日に衰弱し、食事もままなりません。いよいよ具合の悪くなったポッケ。イシデさんは病院にいくのもこれで最後、と決め、1人と2匹でいつもどおりに過ごすことを決めます。

最後の通院後、人の温もりを好むポッケと一緒に寝ることにしたイシデさんは、先代猫・こぜを亡くした時に見た夢のことを思います。

※本記事はイシデ電著の書籍『ポッケの旅支度』から一部抜粋・編集しました。

寝るか! / (C)イシデ電/KADOKAWA
いっしょに寝よういつも通り / (C)イシデ電/KADOKAWA
そんな夢を頻繁に見た / (C)イシデ電/KADOKAWA
今でもときどきこぜの夢を見るが / (C)イシデ電/KADOKAWA
遠慮すんなよ! / (C)イシデ電/KADOKAWA
閉じる力もないのか / (C)イシデ電/KADOKAWA
先代猫・こぜの記憶がだんだん薄れていることから、いつかポッケとピップのことも忘れてしまうかと考えるイシデさん。忘れてしまうことは、生きている人の宿命なのかもしれません。

とても悲しいことですが、ペットとのお別れはいつかくるもの。後悔を残さないためにも、どう過ごしていくのかを考えておくのが大事なのかもしれません。

著=イシデ電/『ポッケの旅支度』(KADOKAWA)