第115回ドラマアカデミー賞で脚本賞を受賞したバカリズム氏 / 撮影=阿部岳人
【写真】死後案内所の受付係で作中に登場したバカリズム氏

2023年1~3月放送ドラマを対象に開催した第115回ザテレビジョン・ドラマアカデミー賞の受賞者を発表中。脚本賞は、安藤サクラ主演「ブラッシュアップライフ」を手掛けたバカリズム氏が初受賞。「転生というモチーフを全10話で展開し、伏線回収も完璧」と記者や審査員をうならせた。

「面白いものを書くしかないという焦りも(笑)」

受賞を受けてバカリズム氏は「この作品は、通常のドラマなら発生するNG項目がなく、自分のやりたいことがほぼ100%できました」と振り返り、「台本の直しのリクエストもほぼ来なかったので、自己責任で面白いものを書くしかないという焦りも(笑)」とプレッシャーも明かした。

「でも撮影がスタートすると、安藤さんが麻美の心情を全てくみ取って、台本の何倍も面白くしてくれたので、もう安藤さんにお任せしようと思いました」と主人公・近藤麻美を演じた安藤の演技に安心感を得たという。

最終話は「それぞれ幸せになってくれればいいなと」

投票コメントには、「なぜ男性なのに女性たちの会話がリアルに描けるのか」といった声も多かった。だが、バカリズム氏は「麻美たちの女子トークがリアルだと言われましたが、僕としては女性の気持ちになってみたわけではなく、自分目線で女でも男でも共感できることを描いたつもりです」と語る。「最終話で麻美たちが40歳以降も地元でつるんでいるのも、実際に結婚する人、しない人がいるわけで、それぞれ幸せになってくれればいいなと、単純に自分がそう思って書きました」と結末に込めた思いを明かしていた。