「ピノキオ」日本版声優を務める村田秀亮、川原瑛都、山本耕史、妃海風(写真左から) /  ※ザテレビジョン撮影
【写真】「星に願いを」歌唱時に、川原瑛都のソロパートでは、横で優しくリズムを取る山本耕史

山本耕史が、9月5日に都内で行われた実写映画「ピノキオ」の配信直前イベントに登壇。ピノキオ役の川原瑛都、ブルー・フェアリー役の妃海風、そしてキツネの詐欺師・正直ジョン役のとろサーモン・村田秀亮と共に役どころについてや、家族とのエピソードを語った、

同作は、全世界の誰もが一度は耳にした事のある珠玉の名曲「星に願いを(When You Wish Upon a Star)」を生んだ名作アニメーション「ピノキオ」の実写映画化作品。山本はピノキオに善悪を教えるジミニー・クリケットの日本版声優を務める。

“虫柄”に惹かれ…

ジミニーの吹き替え声優を担当することについて、山本は「とってもチャーミングでどこか抜けているんだけれどもとっても愛があって、包容力もあって…。自分にこの役ができるのかなって最初は心配していたんですけど、やればやるほどこの作品とジミニーの人柄というか、“虫柄”に惹かれながら、参加させていただいて、最後までやり遂げることができました」と語る。

役と共感できるところは「一つ一つのシーンに心洗われるというか、ギュッと胸を締め付けられるシーンばかりなので、シンプルなところほど愛があったりとか、“良心”は近くにあるんだけど気付けないみたいな、そういうことをジミニーなりのアプローチでピノキオに伝えていくところ」と挙げ、「こういうふうに自分の子どもたちにも、愛を持って接してあげると、子どもたちも楽しんで、興味を持って聞いてくれるんじゃないかな、と。ジミニーから学んだところもありました」と、ジミニーとピノキオの関係性を通して勉強になったという。

僕がやることを言ってないんです

家族そろってディズニー作品が好きだそうで「今日は『アラジン』から始まって、『美女と野獣』も見ていますし…。ただ、僕がこれをやることを言ってないんです」と配信直前にもかかわらず、まだ自身の子どもには伝えていないそう。

それでも、予告編で気付かれたようで「(予告編の)映像が流れたとき、一緒に見ていたら『あ、パパの声に似てる』って言ってたんで、もしかしたらすぐに分かるかもしれません。やっぱり敏感ですよね」と笑顔で振り返る。

続けて「(今後気付かれた時が)正直、今自分の中では一番の楽しみかもしれないですね」と、バレた時のことを楽しみにしている様子だった。

「ピノキオ」配信直前イベントより /  ※ザテレビジョン撮影

僕も声だけで伝えるのは相当苦労した

また、芝居経験豊富な山本が、ピノキオ役の川原に声の芝居に対する助言をする場面も。

川原から「今回みたいに声のお仕事だと、顔じゃなくて、声だけで気持ちを伝えなければいけないなって思ったんです。そのコツって何ですか?」と真っすぐな目で尋ねられると、「そんな純粋無垢な…」とたじたじになりながらも、「僕も自分の顔と自分の動きと自分の声で伝えることをずっとやってきたので、声だけで伝えるのは相当苦労したんです」と正直に話す。

さらに「そしてそれがうまくいっているかどうかも分からなくて、本当に同じ気持ちなんですけど、一つ僕が気にしたのが、演じているのが自分じゃないでしょ?俳優さんが違う。下向いて本を読んで、チラチラ(映像を)見ながらせりふを言って、後で見返していると、もうちょっと明るい表情だなって気付く。なんなら向こうのお芝居を見て、そこで出しそうな声を出す、みたいな。そういうふうにやってみました」と真摯(しんし)にアドバイスをすると、川原は「はい!今後参考にします!」とまたまた純粋な目で山本に感謝し、会場が温かい空気に包まれた。

その後、作品にちなんで名曲「星に願いを」を4人で歌い上げた。

なお、同作は9月8日(木)(ディズニープラス・デイ)よりディズニー公式動画配信サービス・ディズニープラス独占で日米同時配信開始となる。

◆取材・文・撮影=ブルータス海田