共働きで7歳、5歳、2歳の3人の育児に奮闘する夫婦の様子をノンフィクションで描いた漫画「とある共働き夫婦のワークライフバランス戦記」がワーママたちに共感を得ていて好評だ。著者のみみたぶタレ代(@MimitabuTareyo)さんは、現役会社員と子育てを両立する傍ら、隙間時間を見つけて漫画を描いており、多くの子育て中の人に刺さるリアルな内容となっている。今回はタレ代さんが臨床心理士さんから教わった話を紹介する。
誰でも最初から「親」になれたのではない。しかも完璧な「親」など存在しない。イライラしたり、怒鳴ってしまって自己嫌悪に陥ってしまったり…今回の話は、そんな人に届けたい、“酸素マスク”を例えに使ったわかりやすくてやさしい話である。
タレ代さんは2人目の産休中に、“知人の子どもを安全に預かれるように”とファミリーサポートセンターの協力会員講習に参加した。講習のなかで、臨床心理士さんが「飛行機に乗っていたときに酸素マスクの装着指示がでました。あなたなら自分と子ども、どちらから酸素マスクを着けますか?」と問う。
その場にいた誰もが「子どもから」と答えた。しかしこの問いの正解は「大人から」。理由を聞けば納得なのだが、大人が先に倒れてしまったら誰も子どもを守れなくなるからだ。キャビンアテンダントさんも乗客の安全を守るためにいち早く自分の酸素マスクを装着するそうだ。そして、これと同じことが育児中の親子関係にも言えるのだという。まず大切にしてほしいのは、親の心と体の健康。イライラを行動に出してしまうのは、大人自身のヘルプサインなのである。
そのほかにも「おつかれサイン」は各自さまざま存在する。例えば臨床心理士さんの場合は“メールがダラダラと長文化してきたらおつかれのサイン”なのだとか!ほかにも“靴がそろえられなくなった”“忘れ物が多くなった”など、人によって違うので、自分のサインを知っているとセルフケアがしやすくなる。
では、どうやってセルフケアをし、自分のことを大切にするかというと、これも各人によってさまざまなのだとか。各自で“セルフケアのネタ”をいくつか持っておくことが大切だという。好きな本を読んだり、音楽を聴く時間を持ったり、好きな香りをお部屋に置いたり、散歩したり…育児の間のスキマ時間で無理なくできるものをいくつかピックアップしているといいだろう。
タレ代さんがこの講習を受けたのは第2子の産休中だったが、第3子を出産してからも、この講習の話を思い出し、あらためてセルフケアの大切さを痛感しているのだという。「ときどき上手に休みながら長い距離を走ることを練習中です」とタレ代さん。育児に家事に仕事に…と頑張りすぎているみなさん、あなたは酸素マスクを自分から先につけていますか?上手に休憩を挟みながら、ワークライフバランスを取っていきましょう。
みみたぶタレ代さんのブログ「とある共働き夫婦のワークライフバランス戦記」には、このほか、就業時間中のつわり対策や、育児と仕事の両立についての話など参考になる情報が満載なので、ぜひ読んでみてほしい!
画像提供:みみたぶタレ代(@MimitabuTareyo)