囲み取材に応じた草なぎ剛、三谷幸喜、香取慎吾(写真左から) / ※ザテレビジョン撮影
【写真】香取慎吾、フクロウと一緒ににっこり

草なぎ剛と香取慎吾が9月30日、東京・日本青年館ホールで行われた舞台「burst!〜危険なふたり~」の囲み会見&公開舞台稽古に、作・演出の三谷幸喜と共に登場した。草なぎと香取のみの2人芝居による本作は、2015年に一度上演されており、今回は7年ぶりの再演。三谷は初演時のスタッフジャンパーを着用して会見に臨み、「この作品が好きで、早くこのメンバーでやりたいと願いを込めて7年前からずっと着ていました。夢がようやくかなって感無量です」と感慨深い様子でコメントした。

香取「楽しい時間を過ごしてます」

香取慎吾 / ※ザテレビジョン撮影
草なぎは「7年前はとても楽しく公演を終えた記憶があって。再演は何か意味があることだと思います。再演で完成することもたくさんあるので、今回は初演のいいところもありつつ、また新たな発見もあるんじゃないかと、明日からの公演が楽しみです」と爽やかな笑み。

一方、香取は「7年前の映像や資料が一切残っていなかったんです。その中で思い出しながら、新しい要素をたくさん入れて。でも新しい要素を入れてやったら、『7年前もやってましたね』みたいな発見もあり、楽しい時間を過ごしてます」と口にし、「三谷さんの作品に出られることもそうですが、草なぎ剛という僕がとても好きな俳優さんと一緒に芝居ができること、古くからの付き合いですけど今改めて今2人でぶつかり合えている時間がとっても楽しいです」と白い歯をこぼした。

今回の舞台は普通の2人芝居とは違い、劇中2人が顔を合わすのは1回だけで、あとは2人が違う方向を向かってしゃべるという特殊な構成に。三谷は「2人芝居だけでも難しいのに、(今回の舞台は)演劇的には高度。普通、会話は相手の顔を見て呼吸を合わさないとできないけど、今回それがないところでも呼吸がピッタリ合って、綿密な構成でいい演劇的な空間が1時間30分続く。普通の俳優さんはものすごく稽古しないとできないものだけど、サラっとやる2人はすごいなと思います」と、草なぎと香取のことを称賛。それを受け、草なぎは「うれしい」とほほ笑んでいた。

草なぎ「『慎吾ちゃんに連絡取ってくれ』って…」

草なぎ剛 / ※ザテレビジョン撮影
香取と三谷は仕事で度々一緒になっているが、いまだに距離は縮まらないそうで、三谷は「電話番号もまだ知らない。けどその分、僕と草なぎさんの関係はどんどん深まっています。稽古場から帰る時に送ってくれたり、僕はプライベートでお酒を飲んだ俳優さんはほとんどいないけど、草なぎさんとは2回飲みに行ったことがある」と告白。それを受けて草なぎが「おかしいんですよ!僕のところに(電話が)かかってきて、『慎吾ちゃんに連絡取ってくれ』って」と報告すると、三谷は「今後も草なぎさんとはこういう関係を続けていきたい。仕事ではないと思いますけど」と言って笑いを誘っていた。

三谷幸喜 / ※ザテレビジョン撮影
あらためて、三谷は「僕はこの2人の大ファンで、この2人のために作品を作れたのを光栄に思っています。2人がずっと出ていて、お客さんもこんなに長く生の2人を見られるチャンスはないと思う。すごい機会なので、存分に楽しんでほしい」とアピール。

草なぎは「この舞台は、慎吾ちゃんとの30年以上の絆だったり、お互い自分自身でも分からないようなところでつながっている気持ちだったり、2人の人生が交差して何か生み出されるというか、お互いの人生を懸けてというか、そんなすてきな舞台になればいいなと思う。来てくださる方には幸せを持って帰ってもらいたい」と真摯(しんし)に語る。

香取は「コロナ禍でエンターテインメントがどんどん形を変えていく中で、こうやって有観客でお客様に足を運んでもらえる」と感謝し、「必ず皆さんのいい思い出になる、ずっと忘れられない楽しくもハラハラする舞台になると思うので、たっぷり楽しんでください」とアピール。最後に「僕はこの舞台に人生は懸けてない」と草なぎのコメントにかぶせ、記者陣を笑わせていた。

◆取材・文・撮影=TAKAMI

※「草なぎ剛」のなぎは、弓へんに前の旧字体その下に刀が正式表記