ペットとして人気の高い小鳥。ウォーカープラスでは小鳥と暮らすうえで知っておきたい知識や疑問を徹底解説するコミックエッセイ「トリ扱い説明書」より印象的なエピソードを厳選してお届け。3羽の小鳥と暮らす鳥野ニーナさん(@sinamomomomo)の漫画と、「森下小鳥病院」の院長・寄崎まりを先生の監修&エッセイで、小鳥の飼育に必要な知識を身に付けよう!

【漫画】本編を読む

「お迎え前に準備する事」1/18
「お迎え前に準備する事」2/18
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「生き物を家族にお迎えするということ」

今回は、お迎え時に準備したい飼育グッズについて。おすすめのグッズやケージを置く場所の注意点などを寄崎先生に聞いてみた。

「今回は、鳥さんにとって居心地のいい環境づくりについてお話します。

まずは鳥さんにとっての大切な場所『ケージ』について。ケージは鳥さんが一番長く過ごす場所なので、できる限り居心地を良くしてあげましょう。なお居心地の良さは人間にとってではなく、『鳥さんにとって』という点が重要です。

ケージの中は鳥さんが自由に動き回れるよう、十分なスペースを確保しましょう。おもちゃを中に入れすぎると、動きにくくなるので注意してください。また、丸いケージよりも四角形ケージの方が、鳥さんの動けるスペースが広くなるためおすすめです。ケージの床は1日1回、ケージ全体は月に1回程度を目安にお掃除しましょう」

「次に『止まり木』について。止まり木は、できればプラスチック製ではなく木製のものがよいでしょう。適切な止まり木の太さは、鳥さんの足の指が3/4くらい巻くものが良いとされています。あまり動かない子や体重が重い子は同じところにばかり止まっていると、足にタコができる可能性も。足の裏が赤くなっている場合は、動物病院に相談してください。太さの違う止まり木を入れたり、止まり木に脚を保護するためのテープを巻いたりして、足の負担を減らします。

『エサ入れ』はエサを入れた時、すぐに嘴が届くくらいの深さのものが良いです。体重が重くならないよう一日のエサ量を調節して与えている鳥さんの場合、深くて大きいエサ入れだと食べにくいため、小さいエサ入れやボレー粉入れを使用します。逆に小さいエサ入れを使う場合は、ひっくり返して量が足りなくならないよう、注意しましょう。

なお上部にカバーがついているエサ入れは、警戒してエサを食べない、中に入り込んで出られなくなるなどのケースもあるため、注意してください。メスの場合は巣箱と勘違いして、エサ入れの中から出てこなくなることもあります。

『水浴びの容器』はエサ入れと同じくカバーが付いた水浴びの容器も、中から出られなくなることがあります。事故が起こらないよう使用する際は、絶対に目を離さないようにしてください。

一般的にブンチョウは、水浴びが大好きです。水に浸かり羽をはばたかせ、全身をきれいにします。しかし中には羽ばたきもせず、ずっとお水に浸かっているだけの子もいます。人間がお風呂に入っているようで可愛いのですが、いったいどんな気持ちで浸かっているのでしょうね…?

ちなみに野生のブンチョウは雨の多く降る地域に住んでいるため水浴びが大好きですが、野生のセキセイインコやオカメインコは乾燥地帯に住んでいて、水浴びをする子としない子がいます。例え水浴びをしなくてもかゆくなったりダニがついたりすることはないので、気が向いた時に浴びる程度で構いません。

最後に『保温器具』について。保温器具は空気を温めるタイプのものが好ましく、必ずケージの外に設置するようにしてください。保温電球をケージの中に設置すると、電球カバーの上に乗ってしまい、足を火傷して来院する鳥さんが毎年います。ひどい場合だと指が壊死することもあるため、気をつけましょう。ヒーターを設置した場合は暑くなりすぎないよう、設定した温度で自動的に電源が入ったり切れたりするサーモスタットも、一緒に設置するのがおすすめです。

さらにケージのそばには温度計を用意し、常に適切な温度か確認できるようにしましょう。適正な温度や湿度は個体差、年齢、体調などにより異なるので、一般的に書かれた目安などを鵜呑みにせず、その日の鳥さんの様子で決めてあげてください。元気な鳥さんの場合、起きているときに羽を膨らませずに過ごせる温度が良いでしょう。

正しい知識を持って、お迎えした鳥さんが快適に過ごせる環境を整えてあげてください」

「小鳥と楽しく幸せに暮らしたい」と願うあなたの役に立つ、超実用的な知識が満載の「トリ扱い説明書」。これからもさまざまな情報を届けるので、楽しみにしてほしい。